NEWSLETTER FROM ON READING 2024.05.03

週に一度のニュースレターをお届けします。
ON READING 2024.05.03
誰でも

こんにちは。ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。

ゴールデンウィークも後半にさしかかりましたが、この大型連休をみなさんどのようにお過ごしなのでしょうか。

ON READINGでは、ギャラリーでunpisさんの展覧会が始まったこともあり、連日、遠方からのお客さんが足を運んでくださっています。ご本人も「会心の出来」とおっしゃっていますが、か~な~り~いい展示です!是非是非、この期にお運びください。

連休といえば、帰省のタイミングで立ち寄ってくださるお久しぶりの方と会えるのも嬉しい。帰省って何かとお忙しいと思うんですよね、時間もタイミングも自分の思うようにはいかなかったり…それなのに、なんとか時間を作って来て下さる皆さんには本当に、感謝しかありません。いつもありがとうございます。私も、明日実家の法事なので姪っ子に会えるのが楽しみ!(杏)

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NEWS

~イベント出店のお知らせ~

「BOOK BOOK 2024」  5月5日(日)  11:00~16:00 
会場:金城市場など名古屋市北区清水エリア

金城市場、まなみ古書店など周辺5会場を巡る本の市が開催。私たちはメイン会場から少し離れた「メゾンこよみ103」というスペースで、TOUTEN BOOKSTOREさんと一緒に本を並べています。店舗も通常営業。どちらも遊びに来てね~
 https://liverary-mag.com/lifestyle/109219.html

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新入荷 PICK UP

・ご予約受付中! 吉本ばなな『724の世界 2023』
吉本ばななが綴った、2023年1月1日から12月31日の書き下ろし日記集。ページをパッと開くたびに、生活の息遣いにホッと和み、たわいない日常のかけがえのなさにハッと気づかされます。折に触れて読みたくなる、人生に寄り添う一冊です。

大横山飴『花の在りか』上下巻
漫画家・ 大横山飴が綴る純文学的青春譜。交差する時間の中で、何を見つめ、どこへ向かうのか。3人の主人公のそれぞれの視点を描き出した、再生、再会をめぐる物語。めちゃくちゃよい!

Deanna Dikeman『RELATIVE MOMENTS』
作家が実家を訪れた際の帰り際に手を振って別れる両親を27年間にわたって撮影した前作『LEAVING AND WAVING』は当店でも大ヒット。本作は、その壮大なシリーズの内容をさらに拡張し、余すことなく300ページに収めた渾身の写真集。

Taryn Simon『FIELD GUIDE TO BIRDS OF THE WEST INDIES』
  『ジェームズ・ボンド(James Bond / 007)』シリーズ24作品に登場する全ての鳥をキャプチャし、識別と分類を行った異色の鳥類図鑑。こういうふざけたことを大真面目にやってる本が好き。

Poetry TEE / ON READING
  再入荷&新色が入荷しました。ON READINGのオリジナルTシャツです。いつも心にポエジーを。 

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RECOMMEND BOOK !

これらの文物を手のひらにのせ愛でてみる。重みや質感、細工、その歪みや温みを確かめる。太陽の光の下で陰が際立つものもあれば、暗闇の中でこそ光り輝くものもある。それは自分の手で触れてこそわかることで、自分の足で旅をしてこそ出会える風景と一緒だ。
 僕はこれらを手に入れたときに出会った人たちの顔や祈りの景色を思い出すだろう。 そこで吹いていた風や夜空を満たす星のことを思い出すだろう。
 旅の記憶こそ僕にとっていちばんの財産なのだから。
松岡宏大『ひとりみんぱく』(国書刊行会)

本、出ますと伺ってからずっと楽しみにしていた本書。展示の搬入のとき「結局、7年かかっちゃったよ」と笑っていました。

世界中を旅しながら暮らしてきたカメラマン、ライターの松岡宏大さんが、これまでに蒐集してきた世界の文物を旅の記憶とともに紹介しています。

インド、チベット、ミャンマー、リビアにサハラ砂漠。勇猛果敢に世界に分け入っていく松岡さんだからこそ出会えた、不思議な魅力が溢れる工芸、民芸、雑貨、珍品迷品の数々。土器、漆器、仏像、仮面、絨毯、ぬいぐるみ……など、旅の記憶がしっかりと沁みついたそれら様々な文物を、蘊蓄を交えながらユーモラスに綴ったエッセイ集です。

あくまで個人的な「もの」の話でありながら、その選定においては、主要な大陸、主要な宗教を網羅しているという徹底ぶり。「ひとり」のコレクションから世界そのものを見渡せる、とても豊かな一冊です。

美麗なクロス装のブックデザインは、サイトヲヒデユキ氏が手掛けています。(杏)

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EVENT & EXHIBITION INFORMATION

~~~~~ ただいま開催中!~~~~~

【EXHIBITION】4/27(土)~5/12(日) / ON READING GALLERY
unpis exhibition 『MY座標 / YOU座標』
シンプルで洗練された描線と明快な色彩、ストーリーを感じさせるユニークでユーモアあふれる作風で知られ、様々なフィールドで活躍中のイラストレーター、unpisによる個展を開催します。https://onreading.jp/exhibition/unpis/

【EXHIBITION】5/1(水)~6/2(日) / ON READINGフェアスペース
松岡宏大『ひとりみんぱく』出版記念展
世界中を旅しながら暮らしてきたカメラマン、ライターの松岡宏大さんが、これまでに蒐集してきた世界の文物を旅の記憶とともに紹介した『ひとりみんぱく』(国書刊行会・刊)。本展では、松岡さんのコレクションを、コメント付きで展示しています!
https://onreading.jp/exhibition/hitoriminpaku/


~~~~~ COMING SOON ! ~~~~~

【EVENT】EAST MOUNTAIN READING CLUB vol.8
日時:2024年5月15日(水)19:30~21:30
参加費:500円(500円分のお買物券付)
課題本:『〈寝た子〉なんているの? ー見えづらい部落差別と私の日常』上川 多実(里山社)

残席僅か!上川多実さんの文章がまず良くて、それゆえに内容がずしん、と響いてくる。自分自身、マイクロアグレッション(自覚なき差別)を日常的に行ってしまっているということに、嫌というほど気づかされました。個人的な語りから社会をまなざすこと。是非読んで、おしゃべりしましょう。https://onreading.jp/event/emrc8/

【EXHIBITION】5/18(土)~ 6/2(日) / ON READING GALLERY
Takahiro Murahashi Exhibition 『GRAND DOROTHY SCULPTURE』
コラージュ、ブリコラージュの技法を行き来して作品発表を行なうアーティスト村橋貴博 (guse ars)による「DOROTHY」シリーズの展覧会を開催します。2020年に当店で開催された展示および作品集から始まった”ドロシー”シリーズが満を持して、帰ってきます!今回は立体作品多め!
TACOMA FUJI RECORDSさんから、このタイミングに合わせてTシャツもリリースされます!https://onreading.jp/exhibition/gds/

【EVENT】6/7(金)、8(土)出張 やまだしん灸 at ON READING
やさしい「はり」とあたたかい「お灸」で、心と体をメンテナンスしてくれるやまだしん灸。梅雨時期は、例年ちょっとしんどいので、私もお願いしようと思っています。めっちゃ楽になりますよ。はり、気になるけどちょっと怖いなって方にもおススメです。https://onreading.jp/event/yamada_shinkyu/

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枝葉末節な日々

今週の担当:杏

4/26(金) 朝、非常食用の缶詰パン、目玉焼き、一昨日東京駅で買ってきたcasaneoのミルクレープ。缶詰パンは3月で消費期限が切れていたのを、レンジで温めて食べる。ふっくらして美味しい。unpis展の搬入。こ、れ、は、最高。男性ブランコの話、イッセイミヤケの話、郡上踊りの話などなど楽しくお喋りする。Tくんが店に来て、ニュースレターを読んで日記を書き始めました、と言う。昨日来たMさんも、今から日記書こうと思ってると言っていた。面白いことになってきた。帰宅すると、久しぶりに2階のみーちゃん(仮)がお顔を見せてくれた。うちのマンションはペット可、楽器可なのでいろいろ楽しい。駐車場の真上にあたる部屋の二階と三階には猫がいて、たまにベランダからひょっこり顔をのぞかせている。それが楽しみで、毎日マンションに着くと上を仰ぎ見てしまう。三毛猫のみーちゃん(仮)。それ以上身を乗り出すと落ちちゃうよ。手をふるとこっちを見てくれる。数日前からトイレの電球が切れている。

4/27(土) unpis展初日。昨夜、よっさんにつられてカップ焼きそばを食べたせいか、胃がもたれている。unpisさんは作品はもちろんのこと、お話も面白い。日常の中でふとみたものや、思いついたことを写真や言葉でメモしてストックしているらしい。視点をずらすこと、世界の観方をずらすこと。武蔵野美術大学の入学式祝辞も素晴らしかった。”ずらす”ことで生まれる余白が、自分自身を救うこともあると思う。夜はよっさんのリクエストで、スーパーで肉を買って、焼肉。さっき奥山由之の短編映画『アット・ザ・ベンチ』(脚本:蓮見翔)を観たので、つい「スーパーの寿司」を買いそうになったが踏みとどまった。ホットプレートのBRUNOは、野菜もお肉も美味しく焼ける。ただ、めちゃくちゃ油が飛ぶので、食後は即掃除。よっさんはご飯を3杯も食べていた。

4/28(日) 朝、ごはん、あさげ、納豆。帰り道、ガストの前でよっさんが2回、くしゃみをする。よっさんのくしゃみはお手本のようなくしゃみ。ハックショーン、とよく通る。通りすぎて、静まりかえった東山のビルにはねかえってこだまが返ってくる。夜、ほうれんそうと豆腐の豚しゃぶ。また電球、買い忘れた。

4/29(月祝) 朝、お茶漬け。unpisさんは3日間も在廊してくださった。unpisさんは岐阜に数年住んでいらっしゃったので岐阜からもお客さんが多く、岐阜出身の私は、故郷の話がたくさん出て嬉しい。夕方に『ひとりみんぱく』の著者、松岡宏大さんが搬入のためご来店。松岡さんは、『タラブックス』(玄光社)刊行時に、矢萩多聞さんとトークをしていただいた。それが初対面だったけれどその日の夜、タラ・ジェイン・オニールのライブですぐに再会。その後も年に一度はTABFで会っていて、いつも気にかけてくれている。優しく、博識で、とってもチャーミング。作業していたらTHA BLUE HERBのtha BOSSさんが来てくれた!今回はTHA BLUE HERBプロデュースKMC「I’M A FISHERMAN’S SON... POINT OF NO RETURN」の告知ポスターを持って。「前にここで買ったECDの奥さんの本、面白かった。『愛は時間がかかる』。」と、がっちり握手してくれる。うちで買ってくれたのは別の本だった気もするけど、そんなことはどっちでもいい。松岡さんが帰ってから、なか卯でうどんを食べて、残業。24時をまわると途端にスイッチがオフになる。トイレはまだ暗い。気圧のせいか頭が痛い。

4/30(火) 昼、ほうれん草とツナとトマトのパスタ。先週に続き今日も休日出勤で『UTOUTO』搬出と『ひとりみんぱく』搬入作業。5/5(日)のイベント「BOOK BOOK」 出店のシュミレーションをして、TOUTEN BOOKSTOREの古賀ちゃんに写真を送る。今回、私たちが出店するのはメイン会場から少し離れた場所で、うちとTOUTENのみなので、ラインナップの大幅な重複を避けるため。

センチュリーシネマで『Past Lives』。ようやく観れた。人生のいくつもの岐路、いくつものシーズン、いくつものすれ違い。あの時ああしていたら、ではなく、そういう全部を経て今、ここにいるということ。見ている時間より、見終わった後にじわじわと思い出す時間の方がきっと長くなるだろう。先日読んだ漫画『花の在りか』を思い出す。(こちらは読んでいてホン・サンスの映画を思い出した。)帰りの電車の中で、小説みたいだったね、と言いながら、この何かを見て他のメディアにたとえるの、なんなんだろうな、と我ながら思う。ナンセンスだと思うけど、それだけじゃない。家に帰ると23時。しかし鶏むね肉がリミットを迎えているのだ。よっさん十八番のチキンソテー、にんじんとじゃがいものきんぴら、冷ややっこ。電球を買いにいけたので、ようやくトイレに明かりがもどってきた。

5/1(水) 朝、寝坊で食べられず。そういう時は、店の近くのパン屋、SUNのパン。ハムチーズクロワッサンが私の定番。バリバリのクロワッサンにハムとチーズが挟んである、とただ同じことを2回繰り返して書いてしまった、が、本当にそのままのシンプルさ。これがいい。この一年関わっていたプロジェクトの企画が一旦、白紙になったという知らせが届いてがっかり。短い夢だった。けれど、これを機に私とよっさんそれぞれのなかで芽生えた「やってみたいこと」や、自分たちの道の先にある可能性を知れたことは大きかった。きっとまた、違う形で実を結ぶんだろう。ポール・オースターの訃報。夜はセンチュリーホールで小沢健二。夕方にちらりと店にも寄ってくれた東京の出版社のKさんと帰り道で再会し、途中まで一緒に帰る。今年は『今夜はブギー・バック』発表から30周年という年で、つい先日、スチャダラパーと新曲を発表したのだ。30年前、Kさんは茨木の高校生で、私は岐阜の中学生だった。互いに当時のライブには行けなくて、そうこうしてるうちに小沢健二はいなくなっちゃった。けれど、われわれの人生に彼は戻ってきて、今日、名古屋でブギー・バックを見てるなんて、とかそんなことを話しながら、私はまた『Past Lives』のことを思い出していた。帰宅すると、よっさんがチキンカレーを作ってくれていた。

5/2(木) 朝、にんじんとじゃがいものきんぴら、卵焼き、あさげ。Iさんと、『花の在りか』の話。三人の主要な登場人物の視点で、何度も同じ日、同じシーンが出てくる構成の漫画で、絵も台詞の間もとてもいい。Iさんが、同じシーンのはずなのに、微妙に背景や服装などが違っているということを教えてくれて読み返す。ホントだ…!記憶の不確かさの表れなのか?Iさんはデザイナーで漫画家でもあるので、さすが~と感心。単に私の目が節穴なだけかもしれないが。夜、昨日のカレーの残り、豆サラダ。アーカイブ配信期限ギリギリで、「ドミニク・チェン × 高森順子『残らなかったものを想起する』刊行記念トークイベント」を視聴。思い出すということが今の自分に大きな影響を与えること。「記憶」と紐づいてなくても「想起」という行為がある、っていう話がめちゃくちゃ面白かったので、今度高森さんに会ったら、そこんとこ、もうちょっと話したいなと思った。

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♪ Now Listening

『LA COMITIVA』ERLEND OYE & LA COMITIVA

2019年に始動した、アーランド・オイエ(Kings of Convenience)によるニュー・プロジェクト。シングルはちょこちょこ出ていたのだけど、ずっとアルバム出さないのかな~と思っていたら、ようやくリリース!ということで、急いでアナログ盤購入。この季節にぴったりなブリージンなアコースティック・ポップ。(義)

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今日のところはこのあたりで。皆さまよい連休をお過ごしください。

それではまた来週お会いしましょう~。

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