NEWSLETTER FROM ON READING 2024.06.21

週に一度のニュースレターをお届けします。
ON READING 2024.06.21
誰でも

こんにちは。ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。
梅雨入りが発表されましたね。どうにもこうにも身体がだるく、『えほんzine ねっこ』に載っていたしいねはるかさんの「水はけのよいからだを育てる体操」を参考に寝る前に体操をしています。毎年、梅雨の時期は胃が弱ったり何かと身体がしゃっきりしないので、楽に過ごせる知恵があったら教えて下さい~。(杏)

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NEWS

大垣のST3 COLLECTIVEにて開催される「極端から 最も遠い 朝」に寄せて、10冊の本を選びました。

2019年に制作されたガザに住む人々の日常を映したドキュメンタリー映画「ガザ 素顔の日常」の上映会を中心に、シルクスクリーンのワークショップや、フード、ドリンクもお楽しみいただけます。むか~しむかしからお世話になっている建築事務所のTABさんにお声がけいただきました!

イベントは一日のみですが、本は6/23(日)から会場でご覧いただけるようです。今回選んだ10冊の本が、パレスチナの持つ複雑な歴史を知るための、平和な日常を過ごしている自分自身のうしろめたさと向き合うための、パレスチナの人びとの暮しに思いをはせるための、様々な入り口になれたらと願っています。ぜひ、お立ち寄りください。

極端から 最も遠い 朝
日時:2024年6月29日(土) 17時~
会場:studio3 collective @st3collective  岐阜県大垣市2-26 南原食堂ナカ
上映映画:「ガザ 素顔の日常」
(2019年 / アイルランド・カナダ・ドイツ / 92分)
ワークショップ:シルクスクリーン
選書:ON READING @on_reading
フード:Tricolore @buona_tavola_tricolore
ドリンク:Buthtub @bu___coffee
お問い合わせ: 3c.ogaki@gmail.com

~~~~~ イベントのお知らせ ~~~~~

『BETTER FOOD vol.2』刊行記念お話会:わたしたちの食の未来のために
日程:2024年6月26日(水)
時間:open | 19:00 , start | 19:30~
参加費:1,500円(500円分お買い物券付・overview coffeeのコーヒー、または紅茶付)
定員:15名(要予約)
予約:https://onreading.jp/event/bf2/

残席わずかです!大量生産・大量消費を基本に設計された現代のフードシステムのなかで、絶望することなく、より良い食の未来を目指している人はどんな実践や挑戦をしているのだろうか。先月、第二号が刊行された『BETTER FOOD』の、取材、編集、デザインすべてを手掛ける編集長を囲み、雑誌を作り始めたきっかけ、取材秘話、特集テーマの「ファーム・トゥ・テーブル」と「リジェネラティブ」について、フードビジネスにまつわる疑問や、食の未来に希望はあるのかなど、ざっくばらんにお話を伺います。2号で取材されたOVERVIEW COFFEEのコーヒーを飲みながら、ベストではなくとも、よりベターな未来について、皆さんとお喋りできたらと思っています。

飲食業界に携わる人はもちろんのこと、食の未来を考えたい人、雑誌づくりに興味がある人など、どしどしご参加をお待ちしております!当日は喫茶prologueさんに、珈琲を淹れていただきます◎

協力:喫茶prologue @kissa_prologue

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入荷情報 PICK UP

生活工芸と古道具坂田 / 菅野康晴
『工芸青花』編集長・菅野康晴が、古道具坂田の坂田和實と、三谷龍二をはじめとする「生活工芸」の現代作家たちについて様々な媒体で書いた文章をまとめ、2000年代における工芸について再考した1冊。

武器としての土着思考 / 青木真兵
ON READINGではすっかりおなじみ、奈良県東吉野村への移住実践者で、人文系私設図書館「ルチャ・リブロ」主催者の青木真兵さんによる「土着」論。「都市の原理」と「村の原理」に折り合いを付けながら、いかに世間へ「ルチャ」(格闘)を仕掛けるか。若き在野研究者が綴る、生きる勇気が湧いてくる「逆」自己啓発書。

その猫の名前は長い / イ・ジュへ
主婦をしながら英米文学の翻訳家となり、アドリエンヌ・リッチやエリザベス・ビショップらに影響を受け小説を書いたイ・ジュへによる初邦訳作品。見過ごされてきたけどよく知っている、中年女性の「ある感覚」を掬い取る短編集。

Hives, 2400 B.C.E - 1852 C.E. / ALADIN BORIOLI
大人気のこちら、再入荷!約4000年に渡る、世界中の養蜂の巣箱の形の変遷をアーカイブしたユニークな1冊。

STOMACHACHE. handkerchief : らくがき
当店のロゴも手掛けてくれている、あちらこちらで大活躍中のイラストレーター姉妹、STOMACHACHE.によるアートワークをプリントしたハンカチがH TOKYOからリリースされました。

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RECOMMEND BOOK !

2014年以来、理論的、図像学的、民族学的手法を用いてミツバチと人間の関係を研究しているアーティスト、アラディン・ボリオリが、17世紀から20世紀初頭にかけて北ドイツで流行した「BANNKÖRBE(バンケルベ)」と呼ばれる養蜂箱を紹介した1冊。

「BANNKÖRBE(バンケルベ)」は「お守り籠」と訳され、17世紀から20世紀初頭にかけて、特にニーダーザクセン州で流行したユニークな養蜂技術のこと。奇妙な仮面を前面に貼り付けたような意匠を持つバンケルベの姿は、ミツバチの巣籠としての機能に加え、熊や蜂蜜泥棒、悪霊を追い払うという目的があったといいます。世にも怖ろしい表情の仮面から、猿を模したようなもの、少しとぼけたような拙いものなど、民衆それぞれの信仰心や技術、工夫が表れていて興味を惹かれます。

本書では、呪術的な信仰に深く根ざしたこの伝統を探求し、徹底した現地調査によってミツバチと人との関わりの歴史を紐解いています。

当店で大ヒットとなった前作『Hives, 2400 B.C.E - 1852 C.E.』も再入荷しております。あわせて是非!

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枝葉末節な日々

今週の担当:義

6/14(金) 今朝も二兎のめちゃうま食パンとサラダ。コーヒーをドリップするが、そろそろ水出しにしてもいいかも、な気温。なんと関東では猛暑日だそう。名古屋も32℃。3日前くらいから親知らずのあたりの歯茎が腫れていて少し痛みと違和感がある。ちょっとおさまってきた感もあるが、なんとなく憂鬱。黒磯・ROOMSの川瀬さんが寄ってくれる。7月にROOMSとヴァダアンティークスの共同企画で、ON READINGでは3回目となる佐藤憲治さんの木彫り熊展を開催する。将来的には佐藤さんの本を作りたいそうで、色々と相談を受ける。本づくりはコストコントロールが肝。
 明日からmornquiltの展覧会なので、搬入の最終調整。窓にカッティングシートを貼る作業だけで汗をかくくらい暑い。今日は暇かなと思っていたが思いのほか、お客さんが途切れたり途切れなかったりで売上もたった。どさっと入荷があったので早速売れてありがたい。話題になっている某ミュージシャンのMVの件、佐々木中さんが、“「音楽に政治を持ち込むな」の連呼の果てに「音楽に最悪の政治を持ち込んでしまった」ということ。” とポストしていて、全くその通りだと思った。しかし、超メジャーの大きな企業がいくつも絡んで、スタッフも大勢いるだろう案件で、誰も指摘できぬまま公開に至ったことにクラクラする。閉店間際、9月に展示を行う画家の大杉好弘さんが寄ってくれた。展示にあわせてちょっとした作品集を作るので、デザインを任されている。いいものにしたい。

6/15(土) 朝早く起きて郵便局に行こうとするも、起きれず断念。今日も二兎の食パンで幸せ朝ごはん。今日からmornquiltの展覧会なのだが、店をオープンしようとしたら6名ほどお客さんが並んでくれていた。さすがの人気。今日はずっと客足が途絶えず、忙しい一日。先日ドロシーを買ってくれた5歳の女の子が受取りにきてくれた。今日は欲しい本があると言って、手にしてたのが松岡宏大さんの「ひとりみんぱく」で慄いた。どうしたらこんなキレッキレのセンスに育つのだろう。末恐ろしい・・・。夜は、近所のファミレスCOCO’Sへ行ってみた。駐車場がほぼ満車状態。こんなに人気があるとは。濃厚ビーフシチューの包み焼きハンバーグを注文。付け合わせがじゃがバターなのがよい。ハンバーグ自体は、まぁファミレスのハンバーグという感じだが、ビーフシチューは美味しかった。〆にミニチョコミントパフェ。こんなことしていたら痩せないのはわかっている。明日はジムに行く。雑誌「kotoba」が“喫茶店と本”特集で、誠光社の堀部さんも寄稿しているということで買ってみる。堀部さんの京都っぽい(と、書くと怒られるかな)いじわるなところ、でもしっかりと芯を食っているところに惹かれる。野暮ではなく、粋でいたい。

6/16(日) 朝はお裾分けしていただいた円居さんのおいしいスコーンとサラダ。今日もmornquiltは人気。クッションも既に半分以上売れている。果たして後半まで残るのだろうか。本屋は、まぁまぁ落ち着いた感じなので、隙間隙間に、いぬのせなか座から刊行された、古谷利裕の短編集「セザンヌの犬」をぱらぱらと読んでみる。主語に「あなた」が多用されていて、するっと自分自身が作品の中に取り込まれてしまったような感覚に陥りゾクゾクする。なんだか夢の中を泳いでいるような、捉えようとしてもするすると手の中からこぼれ落ちていってしまうような、なんとも不思議な実験的小説作品。デヴィッド・リンチの映画みたいな感じ。家に帰って夜は納豆そうめん。杏子は今朝、足をぶつけて負傷したので、ひとりでジムへ。腕、肩、脚とトレッドミルを一通り、しっかり汗をかいて帰宅。少し蒸し暑い夜。電気を消そうとしたら、はちがへそ天で転がっていた。

6/17(月) 昨日の筋トレのせいで身体が重い。今日は朝からZOOMで秋の名古屋城のイベントの打ち合わせ。まだ詳しく書けないけど、これは間違いなく素晴らしい企画になるだろうとワクワクする。今日もmornquiltの展示が人気。作品も残り僅かとなってしまった。平日のわりに本もたくさん動いた。自分好みな本をたくさん買ってくれたお客さんが、後で注目しているイラストレーターのTさんだったと気付いた。ちょっとお話してみたかった。夜は、ひき肉やらナムルやらを丼にしてなんちゃってピビンパに。キムチとマヨネーズってなんでこんなに相性がいいのか。ドラッグストアで買ってきた龍馬レモンというノンアルビールを試してみる。ほぼビール(麦)は感じないが結構いける。シャワーを浴びた後、浴室の外で出てくるのを待っていたはちを抱っこしたら毛がめっちゃついて、一瞬、浅野忠信みたいな胸毛になった。

6/18(火) 朝はゆっくり起床。Tくんのホットケーキ熱にほだされてホットケーキを焼いてみる。市販のホットケーキミックスに重曹、ヨーグルトを足すと、確かにいつもよりふっくらしっとりで美味しく仕上がった。これは研究したくなる。その後、調べ物で図書館に。知り合いの司書のIさんに事前に相談していたのだけど、本当に司書さんのレファレンス能力の高さに惚れ惚れする。帰りに以前Nくんに教えてもらった定食屋の徳田屋によって晩ごはん。頼んだ焼肉定食は、ザ・家庭の味。杏子は塩サバ定食を頼んでいたのだが、大きくてふっくらした塩サバで美味そうだった。お客さんたちがほぼ全員テレビのニュース番組を観ながら、それを話題にして喋っている。みんなaikoのことを心配し、NHK党には呆れていた。今度はほっけの開き定食を頼みたい。帰宅後、洗濯機を3回まわす。ようやく衣替えできた。髪がだいぶ伸びていたのでセルフカット。後ろは杏子に切ってもらう。さっぱり。

6/19 (水) 親知らずの腫れもほぼおさまってきた。が、いつか抜かなくてはいけない。今日はゆいちゃんが出勤。週末京都の甘党市に行っていたようで、お土産で鍵善良房の鍵もちをくれた。夕方、作品が売れてちょっとさびしくなってしまったギャラリーの展示の手直しに、mornquiltのいさじさんが来てくれる。今日もありがたいことに平日にしては忙しい日。ゆいちゃんが入る日は売上が良いというジンクスがある。Yくんが麻婆豆腐の話をしていたせいで、麻婆豆腐を無性に食べたくなる。スーパーによるもまさかのひき肉が売切れ。まぐろのたたきを買って、ネギトロ丼に。デザートにゆいちゃんからもらった鍵もちをいただく。ふわふわの羽二重餅にきな粉がどさっとかかっている。これは大好きなやつ。夜、7月下旬からミリオン座で公開の映画『ある一生』の試写を観る。新潮クレスト・ブックスから出版されている同名のベストセラーが原作。アルプスの大自然の中、時代に翻弄され続けた苦難に満ちた人生を、それでも腐らずに懸命に歩んだ主人公の一生が小説同様に淡々と描かれている。山々に育てられ、山々に奪われ、山々に癒され、山々とともに寡黙に生をまっとうした男の物語。原作を忠実に映像化した感じで、地味な作品ではあるが静かに胸を打つ良作だった。

6/20(木) 朝は昨夜淹れておいた水出しコーヒーとグラノーラとサラダ。しかし、都知事選の様相がめちゃくちゃで暗い気持ちになる。もう選挙なんて関係なく、ハックした奴が勝ち、目立った奴が勝ちみたいなしょうもない価値観が蔓延ってタガが外れてしまっている。選挙への冒涜は民主主義への冒涜でもある。子どもたちにみせたくない醜い大人たち。
 梅雨入り前ということもあってか、ここ数日調子のよい売上。ただ天気予報をみると明日から一週間全部雨マークがついている。雨には滅法弱いのが本屋。まぁ仕方がない。百瀬文さんの最近出たエッセイ集『なめらかな人』を読み始めてみたが、ものすっごい剛速球。キャッチャーミットで受けた手がジンジンしてる感じ。こういう足元をぐらつかせてくる本が大好き。
 スーパーに寄ってひき肉を購入し帰宅。今日もジムに寄って汗を流す。夜は昨日越しの麻婆豆腐(クックドゥ)。ちゃんと自分好みの麻婆豆腐を作りたくなってきたので勉強したい。今年の下半期の目標はうまい麻婆豆腐をつくるに決定。ちなみに名古屋でいちばん好きな麻婆豆腐は、緑区にある中国料理つくしの四川麻婆豆腐。あれに近づけたい。

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EVENT & EXHIBITION INFORMATION

~~~~~ ただいま開催中!~~~~~

【EXHIBITION】6/15日(土)~6/23(日) / ON READING GALLERY
mornquilt exhibition 『あたらしいキルト』
どこか感じる懐かしさの中に新しさが加わったパッチワークキルトを制作するmornquilt。独特な色や柄の組み合わせと、ひと針ひと針仕上げたハンドステッチがポイントです。クッションとキルトピースは残りわずかになってしまいましたが、見ごたえのある展示になってますのでぜひ!
https://onreading.jp/exhibition/mornquilt-2/

【EXHIBITION】6/6日(木)~6/23(日) /  書店内ギャラリー 
『坂巻弓華 寓話集』原画展 光の詩人のおはなし
盛岡の書店、BOOKNERDよりリリースされた『坂巻弓華寓話集』の原画展を開催中です。本書は絵描きで絵本作家でもある坂巻さんの、ちょっとシュールでファニーな掌篇集。今回は、本書の巻頭に収録されている「光の詩人のおはなし」の原画を展示しています。書籍のほか、会場限定のトートバッグやポストカードも販売しております。坂巻さんの漫画集『すやぴ』も最高!https://onreading.jp/exhibition/sakamakiyumika/


~~~~~ COMING SOON ! ~~~~~


【EXHIBITION】6/29日(土)~7/15(日) / ON READING GALLERY
井上弁造 / 奥山淳志『BENZO ESQUISSES 1920-2012』出版記念展覧会
写真家・奥山淳志の写真集『BENZO ESQUISSES 1920-2012』の出版記念展を開催します。今回の展示では、奥山さんが撮影した弁造さんのエスキースのポートレート写真と合わせ、ついについに、弁造さんのエスキース(原画)作品を展示販売いたします!
 初日のスライド&トークイベントも残席わずかとなりました。ご希望の方はお早めにどうぞ。ご予約は以下のリンクより。

奥山淳志スライドショー&トーク
日程:2024年6月29日(土)
時間:18:30~ スタート
料金:1,000円(ON READINGお買い物券500円分付)
※6月29日(土)の通常営業は18時までとなります。
https://onreading.jp/exhibition/benzo2/


【EXHIBITION】7/19日(金)~7/22(月) / ON READING GALLERY
佐藤憲治木彫り熊展 “53/100” in NAGOYA

今年は北海道で木彫り熊が誕生して100周年。その100年のうち、53年間も彫り続けている現役の巨匠彫刻家・佐藤憲治さんの作品を展示販売します。徳島の本藍染を施したスペシャルなものも並びます。どうぞお楽しみに!
企画・主催:ROOMS @roomsifs |ヴァダアンティークス @vadaantiques
https://onreading.jp/exhibition/satokenji_bear3/

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♪ Now Listening

GARLIC BOYS『あんた飛ばしすぎ』
ジムでトレーニング中はもっぱら中高生の時に聴いていたパンク、メロコア、ハードコア。一曲一曲が短いので、走っているときの時間の経ち方が早い。逆に四つ打ちのテクノはめっちゃ長く感じてしまってダメだった。

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今日のところはこのあたりで。それではまた来週お会いしましょう~。

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