NEWSLETTER FROM ON READING 2025.02.28

名古屋のbookshop & gallery ON READINGから、週に一度のニュースレターをお届けします。
ON READING 2025.02.28
誰でも

こんにちは、ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。この週末はぐっと気温があがりそうですね。明日、明後日はいよいよ「岐阜駅 本の市2025」です!名古屋から岐阜へは、JRの新快速でたったの18分!&会場は駅直結なのでとってもスムーズに到着できますよ。皆さまどうぞお気軽にひょいっとお越しください。岐阜の梅林公園では「梅まつり」も開催されるそうですよ。梅林公園、昔よく家族で行きました。きれいだろうな~。(※東山公園の店も通常営業です。ギャラリーの花松あゆみさんの展示のみ休廊)

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EVENT

岐阜駅 本の市 2025

日程:2025年3月1日(土)、2日(日)
会場:JR岐阜駅直結 アクティブG 2階3階
2階 古書市:10時~19時(2日(日)は17時まで)
3階 Independent Publishing Market:両日とも11時~17時

主催:BOOK POSSE(徒然舎・ON READING)

昨年、大盛況でスタートしたブックイベントを、今春も開催します!愉快で元気で実力ある古本屋さんによる、東海エリア最大級の「古書市」と、本の書き手、作り手と読者が出会い、交流できる、小さな〈文フリ〉のような企画「Independent Publishing Market」とを同時開催!

多木陽介・坂本大祐・青木真兵トークイベント
「よい仕事」をするために〜プロジェッティスタと土着思考~
日程:2025年3月4日(火)
時間: 開場 19:00 開演 19:30~
入場料:2,000円(ON READINGお買物券500円分付)
定員:25名(要予約)
予約:https://onreading.jp/event/20250304/

あと、残席1、2名…。
ローカルでクリエイティブに携わる方にはもちろん、デザイナーやクリエイターを目指している方や学生、これからの生き方について考えたい人などにもおススメのイベントです。ぜひご参加ください~!  

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入荷情報 PICK UP

若者の戦争と政治 20代50人に聞く実感、教育、アクション
 戦争や政治と聞いた時、どんなものを思い浮かべますか?小学校〜高校までに学んだ戦争、政治について、印象に残っていること、記憶していることを教えてください。生まれ育った1994〜2024年の政治、教育、文化、社会の動きを年表で振り返るとともに、若者たちの声を聞く1冊。 

整体覚書 道理 / 川崎智子
独学で整体を学び、指導活動をおこなってきた川崎智子が、18年におよぶ活動のすえ認識するに至った、整体活動の摂理を書き記す。

プロジェッティスタの控えめな創造力:イタリアンデザインの静かな革命 / 多木陽介
ブルーノ・ムナーリ、アキッレ・カスティリオーニ、エンツォ・マーリ──デザイン黎明期の戦後イタリアで建築家やデザイナーとして生きた彼らは、自らを「プロジェッティスタ」と称した。ローマ在住の批評家、アーティスト・多木陽介が、人びとの暮らしに寄り添い、人間的なクリエイションに心血を注いだ彼らの理念と行動、そしてその継承可能性に迫る一冊。めちゃくちゃ面白いです。「世界をきちんとあじわうための本」とか好きな人は必見!

REVÊTIR / Aurélie Scouarnec
こちらも大人気。再々々入荷!余白や目に見えないもの、神秘的なものへの関心を作品で探求する、パリ在住の写真家、オーレリー・スクアルネックによる作品集。本作は、ブルターニュ地方に伝わる伝統的な衣装を伝承しているケルト人の人々に着目し、コンテストや祭りの際の様々なグループの活動を、特に若いダンサーに焦点を当てながらドキュメントしたシリーズ。

Triptyque / Ronan Bouroullec
こちらも同じく大人気。再々々入荷! 現代のフランスを代表するアーティスト、ロナン・ブルレックによる初の総合的なモノグラフ。ドローイング、陶器の彫刻、花瓶、タイル、浮き彫りなどの粘土作品、そしてブラスパルトのサン・ミッシェル礼拝堂の改修を含む、オブジェのデザインや現場でのプロジェクト作品を収録。

空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン
20世紀後半のベルギーを代表するアーティスト、ジャン=ミッシェル・フォロン(Jean-Michel Folon, 1934-2005)の、日本では30年ぶりとなる展覧会の公式図録。

フォロンを追いかけて Book2 / 木村和平、大崎清夏
只今店内で写真展を開催中!20世紀後半のベルギーを代表するアーティスト、ジャン=ミッシェル・フォロン(Jean-Michel Folon, 1934-2005)の足取りを辿りながら、写真家、木村和平が撮影したフォトブック。

狩野岳朗×くどうれいん handkerchief 海、コスモス
画家の狩野岳朗と、作家のくどうれいん。それぞれのフィールドで活躍される2人の作品が、やわらかな空気をまといながら2枚のハンカチになりました。  

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RECOMMEND BOOK !

のがのならなんのことない春の日の

完璧な曇り空です。あ、ひらく

まだすこし木じゃないとこが残ってる

靴踏んで、ねえ、白すぎるから踏んで

あふれない水でいましょう いよう
瀧村小奈生『留守にしております。』(左右社)より

春ですね~・・・と、ぽかんとするとき、思い出すのがこの一句、「のがのならなんのことない春の日の」。

本書は、「ねじまき句会」を中心に活動する川柳人・瀧村小奈生の第一句集。

ぱらりとめくって目に飛び込んでくることばに一撃、やられました…。

「へなちょこなかわいらしさから、上質な言葉遊びまで」(なかはられいこ)と帯文にあって、まさにその通り。

言葉でしか、拾えないものがある。言葉でしか、描けないスケッチが。

言語表現における音や声、書かれたことばそのものが世界である川柳について、瀧村作品に通底している「いたしかたなさ」。これが、ぽかんと空いたこころの隙間に、すっと入り込んでくる。

空を見て、花を見て、道路に落ちたゴミを見て、本書に収録された川柳を思い出してはぶつぶつとつぶやくだろう。

私たちをとりまく世界は、どこまでいってもちぐはぐで滑稽であっけなく、それはとても愛おしい。

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枝葉末節な日々

今週の担当:(義)

2/21(金) 朝、Rちゃんからもらったベーグル。コーヒー。朝少し早めに出勤。今日は明後日から始まる展示の搬入。昼過ぎに花松さんも到着し荷物をほどいていく。今回の展示のテーマは『PAPER ROOM』。平面の版画作品は、どれも展開図になっていてカットして組み立てると立体作品になるという代物。すごい。。。実際に組み立てた立体作品も展示するのだが、細かい切り抜きも本当に丁寧なお仕事をされていて惚れ惚れしてしまう。夕方くらいには搬入完了。台湾のおみやげ手天品のパイナップルケーキでお茶をする。花松さんは、何というか、すごくよいペースで作家活動ができているなと思う。書籍の装画や雑誌の挿絵、広告なんかのお仕事もよくみるようになってきたが、仕事に振り回されているという感じもなく、クライアントワークでも、どれも楽しそうに描いているのが伝わってくる。個展も毎年いくつか開催し、そのたびに新しいテーマやアイデア、試みがされていてわくわくしてしまう。着実にファンがついていっているのも納得。ニュースレターの配信や梱包作業、片付け、明日のイベントの準備など、なんだかんだ作業が終わらず店を出たのは23時過ぎ。コンビニでペヤング。

2/22(土) 今朝も、Rちゃんからもらったベーグル。コーヒー。今日は日進市の市民活動支援施設「にぎわい交流館」という場所で、若者を対象とした「わたしとみんなの困りごと」というイベントににファシリテーターとして呼んでもらった。当初は、社会に対してなんとなく諦めムードが漂っている若者になにかお話をしてください、というご提案だったのだが、今回のイベントを主宰しているKさんが、以前、汽水空港のモリさんが始めた『WHOLE CRISIS CATALOGをつくる』のON READING編を開催した際にも参加してくれていたことがわかり、話をいろいろ聞いているうちに、『WHOLE CRISIS CATALOGをつくる』のようなことをそのままやったらいいのでは、と落ち着いたのだ。集まってくれたのは、中学生、大学生、フリーターなど。不登校を経験した子や、社会活動やボランティアなどに積極的に関わっている子、地域に根差した仕事がしたいという大学生など、境遇も様々。投票率が低かったり、政治や社会問題に興味を持ちにくいという現状。そもそも政治ってなんだっけ? みんなの困りごとを解決することじゃなかったっけ? 社会ってなんだっけ? 今、みんなが集まったこの場もひとつの社会と言えるよね、ということを改めて共有するところからスタート。「コミュニケーションの適切な取り方がわからない」「学校の先生の性格が悪い」「将来、自分が向いている仕事に就けるか不安」「居場所が少ない」「お金がない」など、それぞれが抱える困りごとを発表しながら、「わかる~」「こうしてみるのはどう?」など思ったことを自由に発言してもらう。もちろん、すべての困りごとがここで解決できるわけじゃないし、政治と直接結びつくものではないけれど、いろんな人の困りごとをきちんと聞いて知ることが、相手の立場を尊重することにつながるのではないか。ひとまず、そういったことが少しでも伝わったなら嬉しい。しかし、久しぶりに2回り以上?も年齢が違う人とじっくり話すことができたわけだけど、自分が抱いていた若者のイメージって全然解像度が低かったんだなと痛感。特にSNSとの付き合い方なんて、自分たちの世代よりずっと上手な距離の取り方ができてるんじゃないかと思う。恋愛観などもめちゃくちゃ面白かった(笑) 大人こそ彼らから学ぶことが多いと思う。店に戻り、仕事を片付けて帰宅。夜は、消費期限ギリギリの納豆、塩麹につけておいた鶏ももともやし炒め、味噌汁、ごはん。

2/23(日) 今朝は、お義母さんからもらったベーグル。コーヒー、ヨーグルト。花松さんの展示初日。さっそく目掛けてお客さんが来てくれる。初めての方も面白がって観てくれている。作品も販売できて、ZINEやポストカードもたくさん動いてよいスタートをきれた。今日も溜まった仕事がなかなか終わらず22時過ぎに帰宅。作り置きしておいた肉みそを使って麻婆豆腐。五香辣油で仕上げたら、今まででいちばん理想的な味になった。これはよい。ごはんも進んで2杯いってしまった。

2/25(火) 朝、ゆっくり起床。四十肩の治療のため鍼灸院へ。ここ2日くらいちょっと調子が良い。通いだした痛みマックスのときの痛みを10とすると、6ぐらいにはなってきた。山田さんに教えてもらったストレッチも効いている気がする。なんとかこのまま回復に向かってほしい。家に一旦帰宅して、愛知県立芸術大学の卒展を観に行く。昨年よりもさらに新校舎が増えていて綺麗になっている。ただ、吉村順三建築の古い校舎がやはりかっこいいので、なんとかそちらもそのまま残っていてほしいと思う。今年は昨年に比べて「現代美術」をやろうとしている学生がぐっと増えた印象。個人的には昨年よりも面白いことになりそうな作家たちにたくさん出会えた。中でも小島千尋さんの「依代を求めて祈る」という映像作品や、仲川莉乃さんの刺繡の絵画作品が印象に残った。学食で出店している、いたまどさんとBarrackさんで昼食。杏子はトムヤムフォー、自分はグリーンカレー。おやつにたべたきなこ揚げパンも美味。食べてたらミラクルファクトリーの青木さんにも遭遇。豊田市美の玉山拓郎展のめちゃくちゃ大変そうなインストールに脱帽したことを伝える。帰り際、イオンに寄って買い物して帰宅。今夜はカオマンガイ。以前、暮しの手帖に載っていた土鍋で炊くカオマンガイのレシピが簡単で美味しかったので久しぶりに。お米を土鍋にいれて、鶏モモを一枚そのままと、長ネギ一本、生姜とニンニクをのせ、醤油、オイスターソース、ごま油、酒、水を適量いれて、10分中火、10分弱火、火を止めて15分蒸らすだけ。コチュジャン、スイートチリソース、醤油、酢などを適当に混ぜたソースをかけて完成。

2/26(水) 朝、カオマンガイの残り、月曜に作ったチキンカレーの残り、ミスドのドーナツ、コーヒー。今日は木村和平さんの写真展の搬入。名古屋市美術館で開催中の巡回展「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」にあわせて、出版社のブルーシープさんが企画してくれたもので、同版元から刊行された『フォロンを追いかけて Book2』の刊行記念展となっている。木村さんが、フォロンが愛したパリ近郊の小さな農村ビュルシーの家にはじまり、世界への足掛かりをつかんだパリ、ブリュッセル、フォロン財団へと、フォロンの足跡をたどり撮影した写真群。プリントは小さいのだけれど、それゆえにその場の空気がぎゅっと閉じ込められているような印象。なんというか臨場感がすごい。相変わらず素晴らしい写真。しかも、え?、というくらいの破格で販売もしているので、正直、買っておいたほうがよいと思う。というか残ったら買う。フォロン展も結局まだ観に行けていないので行かねば。ちなみに招待券も数枚いただいているので、関連書籍購入の方にはこっそり差し上げます。お声がけください。額と額とをぴっちり合わせる展示指示だったので、ミリ単位で調整が必要で、水平器とにらめっこしながら結構苦戦したが、なんとか搬入完了。四十肩での搬入はつらい。。。夜は塩ちゃんこなべ。Tくんにもらった柚子と、ゆいちゃんにもらった大和橘胡椒でアレンジしたらめっちゃ美味しかった。

2/27(木) 朝、湯浅さんにもらったトースト、目玉焼き、サラダ、コーヒー。歌人の山階基さんがご来店。髪をばっさり切っていてめちゃくちゃイメチェンしていた。今日は東山動植物園に行ってきたそうなのだが、全然時間が足りず、明日も行くと言っていた。HPで調べたときに「動物園、植物園それぞれゆっくり回って2~3時間ほど(休憩等は含みません)かかります。」と書かれていたそうで、これだと両方まわって2~3時間ほどに読めてしまうと憤っていた。たしかに両方回ったら全然時間足りないだろう。「動物園、植物園、ゆっくり回ってそれぞれ2~3時間ほど(休憩等は含みません)かかります。」だったら正しく伝わるのかな。NCの加藤さんから連絡。今日から名古屋に来ているそうで夜ごはんに行くことに。以前、よく行っていた栄にあるフォーゴンというヴェトナム料理店を指定したのだが、なんと移転して様子もがらっと変わってしまっていた。前は、もっとリアルな現地っぽい雰囲気の店だったのが、カラオケ併設の広々とした綺麗な店舗になってしまってちょっと残念。あの雰囲気の中で食べるのがよかったんだよな~。とは言え、この店舗もお客さんはほとんどヴェトナム人で、味もそこそこ美味しかった。なんだかんだで閉店時間まで、相談や雑談でいっぱい笑った。

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EXHIBITION INFORMATION

【EXHIBITION】2025年2月23日(日)~3月16日(月)at ON READING GALLERY
花松あゆみ個展『PAPER ROOM』

※3月1日(土)、2日(日)は休廊

版画作家、花松あゆみによる個展を開催中。作品も追加していただきました!

花松あゆみは、主にゴム版画によるイラストレーションで書籍装画、雑誌の挿絵を中心に活躍中の作家/イラストレーターです。ゴム版画特有の素朴で温かみのあるマチエールを活かしながら、物語の気配を想起させる繊細な構図や作風が彼女の持ち味で、どこか懐かしさをおぼえるような不思議なあたたかみを感じます。

当店では3度目の開催となる本展では、様々な「部屋」をテーマにした版画作品と、紙の立体作品を展示します。

【EXHIBITION】2025年2月27日(木)~3月23日(日)at ON READING店内
木村和平 写真展『フォロンを追いかけて touching FOLON』

名古屋市美術館で開催中の展覧会「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」の会期後半にあわせ、2月27日より木村和平の写真展「フォロンを追いかけて touching FOLON」をON READINGで開催しております。  展示作品(額装プリント)も販売しておりますのでお見逃しなく!

EXHIBITION】2025年3月20日(木)~3月31日(月)at ON READING GALLERY
片岡俊 個展『Life Works』

2024年に赤々舎より刊行された、片岡俊による写真集『Life Works』の作品展を開催します。

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♪ Now Listening

ENTRANCE MUSIC / OKONSKI

コンテンポラリー・ソウルの旗手、Durand Jones&The IndicationsのメンバーでもあるSTEVE OKONSKIとAARON FRAZERとMICHAEL ISVARA MONTGOMERYによるインストゥルメンタル・トリオ。ロマンティックでムーディーなピアノジャズ。すばらしい!(義)

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今週はこのあたりで。

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