NEWSLETTER FROM ON READING 2025.01.17
こんにちは、ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。阪神・淡路大震災より30年がたちました。あの日のことを思い出すと、誕生日だった友人の表情を思い出します。学校で「おめでとう」を言うつもりだったけど、そんな感じじゃなかった。イスラエルとハマスの一時的な停戦合意が発表されました。どうか一日も早く恒久的な停戦がなされますように。(杏)
EVENT INFORMATION
『KISSA BY KISSA 路上と喫茶ー僕が日本を歩いて旅する理由』刊行記念
クレイグ・モド(作家・写真家) ×今井栄一(翻訳者・エディター)トークイベント
『日本の街道を、喫茶店を旅すること』
日程:1月22日(水) 19:00~
参加費:2,500円(500円分お買い物券付)
定員:30名(要予約)
予約:https://onreading.jp/event/kissa/
喫茶店好き、旅好きの方、ぜひご参加ください~~!
『KISSA BY KISSA 路上と喫茶ー僕が日本を歩いて旅する理由』(BOOKNERD)の刊行を記念して、著者のクレイグ・モドさんと翻訳者の今井栄一さんを迎えてトークイベントを開催します。アメリカ人の彼が見た日本、喫茶店文化とは。そして徒歩で歩くことの意味とは。本書には、蘭、喫茶クロカワ、かこ、キャラバン、ボンボンなど、地元民にはお馴染みの喫茶店も登場。来訪者に「書かれる」ことで違った一面を見せてくれています。
NEWS
菓子屋おむすび × ON READINGの、新しいプロジェクト『言の菓』を始めます。
物語から、浮かぶ味がある。舌から、たちあがる言葉がある。
ある一冊の本(または言葉)を起点に、菓子屋おむすびが和菓子を拵えます。
言葉と菓子のコラボレーションをお楽しみください。
言の菓
2025年1月26日(日)12時~ 販売開始
言葉:宮沢賢治「永訣の朝」
菓子:二相系
価格:2,000円(税込)
予約・詳細:https://onreading.jp/event/kotonoka1/
入荷情報 PICK UP
・会社と社会の読書会 / 畑中章宏、若林恵、山下正太郎、工藤沙希
自律協働社会のゆくえを考えるメディア「WORKSIGHT」が、民俗学者の畑中章宏を招いて会社と社会を考える読書会を開催。『学問のすゝめ』から『ブルシット・ジョブ』、自己啓発から不倫まで、「日本の会社」という謎に迫る対話集!
・TSUTSUI’S STANDARD 筒井さんの子ども服
名作、久しぶりの再入荷です! ガーデンカフェを営む筒井喜久恵さんが、1960年代後半から80年代にかけてわが子のために作った服を、当時の写真やエピソードとともにまとめて紹介した1冊。
・M/E / 川内倫子
サイン本入荷しました!
欧米でも高い評価を受け、国内外に存在感を示す写真家、川内倫子の写真集。自然と向き合いながらも自身の視座を獲得した『あめつち』『Halo』の先にある、自然と人間のつながりという原点に立ち返り、激動の時代の中でも世界を見つめ直した川内による最新作。
・THE SLEEPERS / Sophie Calle ソフィ・カル
フランス人コンセプチュアル・アーティスト、ソフィ・カル(Sophie Calle)の作品集。1979年に発表された、作者にとって代表的なシリーズの一つ「THE SLEEPERS」を収録した一冊。
・SYLVIA ZINE / Angela Hill
イギリス人写真家であり、ロンドンを拠点とする出版社兼書店「IDEA」の創設者の一人であるアンジェラ・ヒル(Angela Hill)の作品集。シルヴィア・マン(Sylvia Mann)という女の子が子どもから若い女性へと成長する過程を記録した作品集『SYLVIA』別冊的一冊。50イメージ以上にも及ぶシルヴィアの未公開写真を収録した、もうひとつの『SYLVIA』。
RECOMMEND BOOK !
あるとき、いつものように喫茶店に入り、コップに入った水を撮影したあと、その水をじっと見ていて、なんて美しいんだろうと切実に思った。(中略)もうこれ以上に美しさの先はないような気がした。
アーティスト、qpがこれまで撮り溜めた400店以上の喫茶店の「水」の写真から85枚を厳選し、エッセイを添えた、類書のないフォトエッセイ集。
透明感あふれるコップに入った水と、水を通して見るどこか懐かしい喫茶店の光景。
様々な形のコップ、テーブルに敷かれたレースや布、椅子や植物、コップの水滴、夕方の光。
なんて、静かなんだろう。この瞬間、時間がとまっているかのような。
もちろん、おそらく実際には喫茶店は近所の人やサラリーマンで大賑わいなのかもしれないけど、これを見つめてシャッターを押している著者のこころは、きっと。
注文したものが運ばれてくるのを待つ退屈な時間、気づまりな相手との会話に訪れた沈黙のあいだ、珈琲を飲み終えたあともうすこしだけここにいたくてなんとなく水をのむとき、
そんな「はざま」の時間を共に過ごす「喫茶店の水」。けれどこれほどまでに多様で豊かな美しさがここにあったとは、私は、知らなかった。
誰もが知る有名な純喫茶や、新世代の喫茶店、ふらりと立ち寄った旅先の喫茶店まで、さまざまな喫茶店の水の写真を掲載。(名古屋の名店!喫茶ボンボンの水も登場していますよ!)
きっかけの水、名前のない喫茶店、行くたびにコップが変わる喫茶店、喫茶店から生まれた恋、水と絵画などなど、人生と喫茶店にまつわる25編のエッセイもしみじみよいです。
「喫茶店の水を撮影することには、たぶん、生きることのレッスンも含まれている。」(本文より)
明日、1/18(土)より書店内ギャラリーにて展示が始まります。qpさんもちらりと寄ってくださるようなので、幸運な方は会えるかも!?
枝葉末節な日々
今週の担当:(義)
1/10(金) 朝起きると窓の外がうっすらと白い。雪がぱらついている。雪が降った朝のこのしーんとした感じが好き。朝ごはんはお餅。お餅の渋滞中。海苔を巻くと味変しておいしい。さすがに寒い。急に寒くなると客足に如実に影響が出るのだ。今日から『Knitting’n Stitching Archives.』展がスタート。明日鹿ちゃんも昼過ぎに来てくれる。が、さすがに今日はゆったりモード。明日から3連休なので期待する。年末年始で流通が止まっていた本たちがどかっと納品されたので品出し。ガタガタだった棚も良い状態になった。日中は歌人の野口さんにお願いされている歌集(ZINE)のデザイン作業に励む。ちくさ正文館書店の故・古田一晴さんを偲んで詠んだ歌。古田さんのことを思い出しながら、じんわり、あたたかな気持ちになる。
1/11(土) 朝、ロールパン、コーヒー。3連休初日でお客さんもぼちぼち多い。昼間、『褒めてくれてもいいんですよ?』の著者でエッセイストの斎藤ナミさんがご来店。こうやって愛知在住の書き手が活躍してくれると嬉しい。夜は『Knitting’n Stitching Archives.』展のスペシャルトークとして、本書にも寄稿いただいた研究者の山崎明子さんと、ちょうど同じタイミングで刊行された『編むことは力』の翻訳をつとめた佐久間裕美子さんをお招きして、明日鹿ちゃんと鼎談イベントを開催。満員御礼。とてもアットホームな雰囲気の中、『Knitting’n Stitching Archives.』に登場する方たちを紹介しながら、手芸という営みがどのような役割を果てしてきたのか、果たしているのか、またこれからどんな可能性を持つのだろうか、ということに思いを馳せる。お客さんもほぼ手芸経験者の方々で、あちこちで手芸トークが広がっていく様子も楽しかった。夜は、本山の我屋で打ち上げ。打ち上げでも色々お話したのだけど、解散してからも、あれこれ話したいトピックが出てきてしまう。12時まわって帰宅。猫たちに叱られる。
1/14(火) のそのそと昼頃に起床。今日は誕生日ということでゆっくりさせてもらう。たぶん43歳になった。もう自分が何歳かわからなくなってくる。夕方くらいに家を出て熱田神宮へ。あきないえびすのお札を受けて、宮きしめんを食べる。その後、TOUTEN BOOKSTOREへ言って、古賀ちゃんとおしゃべりして買い物。帰りに本山のライラックに寄ってケーキを購入。一旦、家に帰って、猫に餌をやり撫でまわしたのち、緑区の中国料理つくしへ。ここの四川麻婆豆腐が暫定一位で、久しぶりに食べることができた。やっぱり味の決め手は辣油なのかな。おいしい辣油を手に入れたい。満腹で帰宅。ちょっと休憩と横になっていたらそのまま寝落ちしてしまってケーキを食べそびれた。
1/15(水) 朝、昨日食べそびれたケーキ。おいしい。今日は明日から始まる『中国手仕事紀行 増補版』刊行記念フェアの搬入。憧れのお店、「みんげい おくむら」店主・奥村忍さんが、中国の奥地を訪ね歩いて蒐集してきた、貴州省のプイ族、ミャオ族の刺繍布や銀細工を中心に展示販売する。生活の美がぎゅっと詰まった貴重な素晴らしい品々。これは多くの民具、手工芸好きの方に観ていただきたい。今日もいろいろ準備などしていたら22時を過ぎてしまい、ドラッグストアにも寄れず。家に帰って、うどんでも茹でるかと思い、3袋を鍋に投入するも、3人前だと思っていたものが6人前で、おそろしい量のうどんが茹であがってしまった。とりあえず半分食べて明日にまわす。
1/16(木) 朝、昨日の残りのうどん。創味のつゆと生卵の組み合わせがめちゃくちゃ好き。今日は、明日鹿ちゃんと「港まち手芸部」のメンバーが展示を観に来てくれる。「港まち手芸部」のコミュニティの在り方が本当に素晴らしいなと思う。明日鹿ちゃんがメンバーと試行錯誤しながらつくりあげた、とても稀有な場。場づくりって本当に難しい。夜、沼津のリバーブックスの江本さんと新栄の東北大冷麺に。江本さんは会社員時代、4年くらい名古屋に住んでいて、写真家としてON READINGで展示してくれたり、写べり場という写真のワークショップを一緒に企画開催してくれていた人。色々あって脱サラし1年くらい前に地元である静岡の沼津で本屋を始めたのだ。美味しい中華をつつきつつ、お互いの近況や本屋について久しぶりにゆっくりお話。合意形成や意思決定プロセスのバランスなど、明日鹿ちゃんの「港まち手芸部」の話にも通じる噛み応えのある話もできて嬉しい。江本さんは元々某出版社の編集~営業をされていた人なので、交渉やプレゼンなどの社会人スキルがめちゃくちゃ高い。全然違った視点から本屋業の可能性をどんどん広げて行きそうなのですごく楽しみ。観光地的な要素もある沼津という土地も、江本さんにぴったりな気がする。グランジ五明さんに「今まで食べた麻婆豆腐で一番旨かった」と言わしめた四川風麻婆豆腐のお店も教えてもらった。次回は沼津で定例会したい。
EXHIBITION INFORMATION
~~~~~ 開催中! ~~~~~
【EXHIBITION】2025年1月10日(金)~ 1月19日(日)at ON READING GALLERY
『Knitting ’n Stitching Archives. 』Asuka Miyata Book Launch Exhibition
『Knitting ’n Stitching Archives.』(ELVIS PRESS刊)の出版を記念しての展覧会。
本展では、7名の作り手がこれまでに作ってきた品々を展示するほか、「港まち手芸部」のメンバーがつくったものなども販売します。ぜひご来場ください。今週末の日曜日まで!
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【EXHIBITION】2025年1月18日(土)~2月9日(日) at ON READING店内
qp『喫茶店の水』刊行記念写真展
「⽔」から⾒える、喫茶店の世界――画家として活動するかたわら、これまで400店以上の“喫茶店の水”を撮影してきたqpさん。そのなかから85枚の写真を厳選した、類のないフォトエッセイ『喫茶店の水』が誕生しました。透明感あふれるコップに入った水と、水を通して見るどこか懐かしい喫茶店の光景。誰もが知る有名な純喫茶や、新世代の喫茶店、ふらりと立ち寄った旅先の喫茶店まで、さまざまな喫茶店の水の写真を掲載。すでに閉店している喫茶店もあり、撮影当時の時間に引き込まれることでしょう。
本書の刊行を記念した写真展を開催いたします。ぜひご来場ください。
初日は、qpさんも昼間はふらっと在廊してくれる予定です。
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【EXHIBITION】2025年1月16日(木)~2月9日(日) at ON READING店内フェアスペース
『中国手仕事紀行 増補版』刊行記念フェア
日本や世界の各地から集めた手しごとを中心とした生活雑貨のお店「みんげい おくむら」店主・奥村忍さんが、少数民族たちの“生きた”民具を求めて、中国の奥地を彷徨い歩いた10年間の記録『中国手仕事紀行』(青幻舎・2020年刊)。この度、新型コロナパンデミック後の雲南・貴州の旅を新たな章として加筆した増補版の刊行を記念してフェアを開催します。
本書はもちろん、中国で買い付けられてきた、布ものを中心とした手仕事による品々を展示販売中。
1月19日(日)には、著者の奥村忍さんも在店予定です。ぜひお話しに来てください。
~~~~~ COMING SOON! ~~~~~
【EXHIBITION】2025年1月25日(土)~ 2月9日(日)at ON READING GALLERY
Mari Sasaki Exhibition 『MODERN』
当店では3回目となる、版画家・佐々木まりの個展を開催します。作為と無作為、抽象と具象の間にある蠢きを、「彫る」という身体的行為を通じて直感的に探った有機的な線や形。様々な想像を膨らませてくれる作品をぜひご覧下さい。
♪ Now Listening
HEAVY METAL / Cameron WInter
ブルックリンのバンド、GEESEのフロントマン、キャメロン・ウィンターのソロ・アルバム。ヨレヨレのヴォーカルに、グッドなメロディー。ニール・ヤングだったり、ローファイなルーファス・ウェインライトみたいでとても良い。(義)
今日のところはこのあたりで。また来週!
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