NEWSLETTER FROM ON READING 2025.10.31

名古屋のbookshop & gallery ON READINGから、週に一度のニュースレターをお届けします。
ON READING 2025.10.31
誰でも

こんにちは、ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。朝晩は俄然冷え込むようになりましたね。あれ?秋ってありましたっけ? 猫たちもにわかに冬支度して、いつのまにかふっくらとしたフォルムになっております。ようやくデカい山を乗り切った!と思ったら、TEMPORAも残すところあと一か月のみ。はぁ~、もう終わってしまうのか。本棚のセレクトもいよいよ仕上がってきていて今がいちばん脂乗ってるかも。ON READINGもTEMPORAもご来店お待ちしております。(義)

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NEWS

あと一か月で終了です!

国際芸術祭「あいち2025」が開催される2025年9月13日~11月30日の期間中、愛知芸術文化センターB2にて、ON READINGが期間限定のミュージアムショップ『TEMPORA(テンポラ)』をオープン。

様々なプレーヤーと協働しながら、アートブック、書籍(新刊・古書)を中心に、スーベニアとなるようなオリジナルアイテム、地元ゆかりのクリエイターたちによるプロダクトやグッズ等も販売するほか、ギャラリースペースを設け、展示企画やポップアップも開催し、ミュージアムショップの新たな可能性を提示していきます。芸術祭もぜひ、観に行ってくださいね!今回、かなり興味深い展覧会になってますよ!

Instagramのアカウントで随時、情報発信していきますのでぜひフォローお願いします!
https://www.instagram.com/tempora2025/

2025年9月13日~11月30日
愛知県芸術文化センター地下二階
営業時間:10:00~18:00(金曜日は~20:00)
月曜定休(祝日の場合は営業、翌日休)
地下鉄栄駅・オアシス21から直結  

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EVENT

期間限定ミュージアムショップ、TEMPORAで読書会を開催します!

TEMPORA BOOK CLUB:ページを持ち寄る夜
2025年11月5日(水)19:00~(2時間程度)
参加費:500円(要予約)
定員:6名

※ご予約希望の方は、インスタのDMにて、お名前、お電話番号をお知らせください。折り返し、ご連絡させていただきます。

テーマは〈「あいち2025」とあわせて読みたい本〉。あなたが選んだ本の1ページを持ち寄って、言葉を交わす会です。

「あいち2025」では、作品同士が互いに影響を与え、受けながら、ゆるく繋がりあっています。作品を観て感じたことはいろいろあるけれど、言葉にするのは難しい。作品の背景にあることを、もっと深く知りたい・考えたい。そんなとき、本が間にあれば、助けになるかもしれません。

展示作品のモチーフやテーマと繋がる一冊、〈灰と薔薇のあいまに〉を感じる一冊、展示を見てなんとなく思い出した一冊…。その場に居合わせたひとが持ち寄った本の1ページを真ん中に置いて、本のこと、「あいち2025」のこと、アートと社会のこと、私たちの生きているこの世界のことなど、いろいろ話しましょう。

今回はアートマネージャーで、「あいち2025」ラーニングチームの一員である野田智子さんが、ゲストスピーカーとしてご参加くださいます。

※福岡の出版社、里山社が主宰する「ページを持ち寄る会」を参考にしています※国際芸術祭「あいち2025」をご鑑賞の上、ご参加ください(一部のみでもOK)※選んだ本のなかで持ち寄りたい1ページの写真を前日までにメールでお送りください

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入荷情報 PICK UP

【サイン本】いいことばかりは続かないとしても / 大崎清夏
初回入荷分サイン入り!山にも、街にも、悲しみの先にも。どこにだって発見はある。自然と芸術を求めて旅する最注目詩人、大崎清夏の、〈生への祈り〉と〈センスオブワンダー〉に満ちた傑作エッセイ。

あなたがいたから 45の独立書店をめぐる旅 / 相田冬二
2024年11月、映画パンフレットに寄稿した作品評101篇を収録した評論集『あなたがいるから』をはじめての自費出版で刊行した、ライター、ノベライザー、映画批評家の相田冬二が、同書を扱っている全国の独立書店を訪れ、そこで感じたことを主観的に綴った独立書店エッセイ。これまで独立書店に縁のなかった著者が感じた、その世界とは──。ON READINGも登場します。

私は私に私が日記をつけていることを秘密にしている / 古賀及子
注目のライター、エッセイスト、そして日記文学の新鋭として各界が注目する古賀及子が明かす、みんなに読まれる日記の秘密。 日記を読みたい人にも、書きたい人にも、いますぐ役立つアイデアと実例が満載の、これからの日記作家に捧ぐメタ日記エッセイ。

編集の明暗 / 津野海太郎
話題作『編集の提案』の衝撃再び。2025年の世界を問うアンソロジー。出版社・晶文社での活動をはじめ、出版文化の重要人物でありつづけ、テント 演劇の時代からコンピュータの世紀までを駆け抜けてきた著者による、過去を携え、現在と共に呼吸し、未来を見すえる“編集者以外の人のための”編集論。

日本遠国紀行: 消えゆくものを探す旅 / 道民の人
日本各地を旅し、美しい写真や親しみやすいレポートを通じてSNSで人気を集めている「道民の人」による、これまでの集大成といえる紀行文。人形道祖神、イタコ、隠れキリシタン…。様々な風習の背景にある歴史まで幅広く研究してきた長年の成果を、多数のカラー写真とともにまとめた1冊。

わたしたちの停留所と、書き写す夜 / キム・イソル(著)、小山内園子(訳)
注目の韓国文学作家、キム・イソルの初の単行本邦訳となる中編小説。韓国フェミニズムのうねりのなか生まれ、いま「停留所」に佇むすべての人におくる、真に大切なものを静かに問いかける「人生小説」。  

Papa, You’re Crazy〈クジラと天体、父の島〉/ 西山勲
ビジュアルジャーナル「Studio Journal knock」の発行人であり、フォトグラファーの西山勲による写真集。本作は、1957年に出版されたアメリカの作家ウィリアム・サローヤンの小説『Papa, You’re Crazy』を題材に、西山が父親と長崎・平戸の離島で過ごした夏の日々を捉えた1冊。  

nice things.issue 82
「生活の中で気づきになるような、情報ではなく情緒が動くような媒体」をモットーに編集する雑誌『nice things.』。巻頭特集は「古家具。古道具。人と時の間。」「古家具。古道具。人と時の間。」

加藤 崇亮 個展『BOX OF SOMEONE』展示作品
只今、ON READING GALLERYで開催中の加藤崇亮個展『BOX OF SOMEONE』の展示作品をオンラインでも限定販売中です。

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RECOMMEND BOOK !

子どもの頃から陰気で、まわりの人とあまり仲良くなれず、親や親戚から「おまえは暗いなあ」と事あるごとに言われていた。大人になってもその土台は変わらない。でも、病気に関しては前向きと言えるかもしれない。(中略)この先、命にかかわるような病が見つかったとしても「せっかくだから、この話も書いとくか」と寝床で生き甲斐にしそうな気がする。(こだま)

『絶不調にもほどがある』(BREWBOOKS)

生きていれば、予期せぬ苦難に見舞われることがある。心も体も、いつも健康でいられるわけじゃない。

自転車で転び包帯だらけになったこと、胃が繊細すぎて困る、心臓発作の一部始終、朝起きると突然動けなくなった、骨折したことでわかったこと、黒いゲロを吐いた日、新型コロナの「悪意」ーーー。

孤独や不安、思わぬ心境の変化や、誰にも言えない気持ち。病気や怪我に直面したときの心模様のリアルを、15名の書き手が綴った。

痛いという感覚はなぜか、「生きている」という実感を伴う。寄稿者たちに「書く」という方法があってよかったと思った。

ままならない身体を抱え、それでも今日も生きている。生きることの痛みと希望を映し出す、傷病エッセイアンソロジー。読むと不思議と元気になってくる、かも!

【目次】
上坂あゆ美 起きてしまったことはどうしようもないから
金川晋吾 繊細な私の胃
尾崎大輔 明るくなっただけだった
堀道広 鎖骨の思い出(漫画)
鳥井雄人 血、恐い
こだま せっかく病気になったので
星野文月 骨折と婚約
武田砂鉄 サボってるって思ってるみたいよ
碇雪恵 1997年8月11日
中村一般 歯医者ビビリが外科手術で親知らずを抜いたレポ(漫画)
三田三郎 人間的な「悪意」の気配
小原晩 ぬう
玉置周啓 玉置
いとうひでみ 心のゆくえ(漫画)
飯村大樹 おいしそうな怪我

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枝葉末節な日々

今週の担当:(杏)

10/24(金) 目が覚める前から調子が悪い、とわかる。気圧か。加えて昨日の夜中、猫たちが秋の大運動会を開催していて眠りが浅かったのもあるのかも。気になりそうなものもないけど、なにに盛り上がっていたんだろう。急に寒くなって、毎日寒い。こないだまでガーゼケットで寝ていたのに、かけ布団を出し、それでも寒くて毛布も出した。服装も「これくらいかな」と思って着ても、寒くて、結局、毎日寒がっている。朝、ヨーグルトにぶどうとなけなしのグラノーラをオン。すっかり遅刻で出発したものの、化粧ポーチも店に忘れてきちゃったし、私はTEMPORAに行くのをやめて、クーグートスケジュールノートの卸分の出荷作業をする。おかげで、集中して作業ができてし、「にぎりたて」で朝ごはんもしっかり食べれて、プロローグでコーヒーも買えて、優雅な午前をすごせた。増えていくばかりで減らないTO DOリストにすっかり滅入っていた気持ちもすこし、落ち着いた。閉店後、一蘭でラーメンを食べて、よっさんがmojojojoのぬいぐるみをとりにいきたいというので長久手のゲームセンターへ。こんなの、とれそうでとれないようにうまいことできてるんでしょ、と思うが、よっさんは昔からUFOキャッチャーは得意、という自負があるので自信満々。はりきって両替をしている。広いケースのなかに、三体のぬいぐるみが転がっている。そのうちのミント色のあひるがご希望のもので、ちょうど手前にいるし、つかんで持ち上げるところまではいくのだが、クレーンが一番上まであがったとき、ガタン、となって落ちちゃう。祈ったり応援したりするけど、落ちちゃう。何度も繰り返すうちに、ミントあひるはアームが届かない場所に転がってしまった。あー、もうだめかもな-、と言いながら、手慰みに、近くにあったヒョウ柄の猫に狙いを定める。つかんで、持ち上げて、一番上でガタン。落ちない。え……と、真顔になっている私たちをよそに、静かにぬいぐるみがダクトに落とされた。まさかのゲット。その後も数回挑戦して両替が尽き、「これじゃない~~」とか言いつつ帰る。でも見ているうちに可愛くなってきたかもしれない。ギャルっぽい猫なのだが、さくちゃんに似てるかも。人生とはいつだってこういうもの。家にかえって早速猫のベッドにおいてみると素材感とフィットして似合う、猫たちは新入りをガン無視している。よっさんが観始めたタイのゾンビ映画を何気に最後までみてしまう。「ゾンビ」を知らない世界の、シンプルグロゾンビ。

10/25(土) 朝、TEMPORAに行ってからON READINGに出勤。毎朝、車で一社から栄に行って、東山公園に戻る間や、ON READINGで夜に残業する時間などにもpodcastを聞いているので、ほぼ毎日TaiTan(タイタン)の声を聞いている。私たちの生活の中ではどんなテレビタレントより露出が多い。それってすごいな。福岡から、デザイナーのMさんがご来店。Mさんとは10年以上前、浜松のデザインのイベントでよっさんと共に登壇したご縁があり、そのお人柄によっさんがすっかりぞっこんになって帰ってきたのを覚えている。芸術祭もみて、TEMPORAも寄ってくれたそう。パレスチナ連帯のシール、手作りのパッチをくださる。「日記読んでるから、料理する人たちだなと思って」とあごだしのお出汁をくださった。これで、炊き込みご飯したい。天気は悪いが、本さんぽの影響なのか、遠方からのお客さんが多く、久しぶりに週末らしい売上。最近、オンラインショップがカレンダー祭りになっていて、ありがたいことだが疲れも感じていたので、店頭で、新刊も既刊もアートブックも古書も雑貨も…と買って下さるかたが多いと、しみじみ嬉しい。店をやってるって感じがするのだ。この場で出会って「面白そう」「かわいい」「これを買おう」と思う。その豊かさは、目的のものだけをオンラインで購入するのとは、同じ「おかいもの」でも、まったく質の違う体験だと思う。夜、先週お母さんが作り置きしていってくれた切干大根、大根菜としらす、はんぺん、甘長、しいたけをしょうが醤油で。味噌汁。

10/26(日) 朝、寝坊。このところ、起きれない。すっかり開店したあとでTEMPORAに到着。昨日、PFLANZEN-APOTHEKE さんが追加納品してくださったハーブティーを並べる。TEMPORAのオリジナルブレンドティー”between”と、季節のブレンドティー”Autumn”、さらに今回は5種類のミルクティーも加わった。1番から5番まであって、すべてが香りが違う。ちょっとスパイシーだったり柑橘の香りがしたり、甘いバニラのコクを感じるものも。何度も嗅ぎ比べるけど、まったく飽きない。今日からゆいちゃんの、菓子屋おむすびの琥珀糖も販売開始。これもTEMPORAのためにつくってくれた「あわい」というお菓子。しゃりっとする食感、ふわっと香る薔薇、ごまも効いていて美味しい。オツなお菓子だけど食べごたえもある。もちろん、ゆったりとしたティータイムに、ちょっと光に透かしたりして、きれいだなあと眺めながら大事にひとくちずつ召し上がるのがいいのだが、実はオフィスで働く皆さんの、チョコやひとくち羊羹のような引き出しおやつにも加えてほしい。というのも、ゆいちゃんが「おやつ用に」と事務所に置いてくれている琥珀糖をひと粒、作業の合間に食べると、なんかすっきりする気がするのだ。こんな雑な食べ方、ゆいちゃんは嫌かもしれないけど。ON READINGに出勤し、今日は月末の経理作業に没頭する。今日は、というかこのところ毎日やってはいるのだが、TEMPORAとON READINGの分で単純に2,3倍の取引があるので、いつもならかかっても数日のところが終わらず、焦っている。終わらない。夜、豆腐とさつまいも白菜の豆乳鍋。〆はよっさんが、うどん、ねぎ、練りごま、なにかしらの醤を入れてごま豆乳うどんを作ってくれた。

10/27(月) ON READING閉店後、栄の「がんす」でTEMPORA懇親会。オープン前にやりたかったのだけど準備が間に合わなくてできず、伸びに伸びてようやくの今日。すでにすっかり打ち解けている皆がわいきゃいしているのが嬉しい。期間限定なので12月になったら皆、バラバラになってしまう。TEMPORAであった面白いことや困ったこと、この先の予定や来るべき未来について話をしたり。Hちゃんは来年には再び海外へ移住する予定なのだが現段階で未確定事項が多すぎる。「海外にひとりってすごいよ、こわくない?」と言うよっさんにHちゃんは「私、オーストラリアで家賃の詐欺にあって、その翌日に転んで前歯欠けたんですよね、まあちょろっと欠けたくらいなんですけど」と、なんの返事なのかわからないエピソードを披露する。『絶不調にもほどがある』を思い出した。それでもHちゃんを見ていると、きっとどうにかなるんだろうな、と思う。よっさんは吊り橋も怖いし一人旅も怖いし、あらゆることを怖がり過ぎ人間だが、それでも自分で店やったり大金はたいて出版したりしてるんだから、怖がるポイントが人それぞれ違うということなんだろう。肝が据わっているって人生を好転させるよな。

10/28(火) TEMPORAに向かう途中、昼ごはんに久しぶりの月のひなたへ。ランチのブリカツがほろほろにやわらかくてびっくりする。よっさんも「家で食べるブリはめちゃくちゃ筋肉質で、こんなの食べたことない」と大喜び。たしかに、家で食べるブリのテリヤキとかは、なんならグミグミした弾力すらある。毎度のことながら「おいしいよ~。料理上手すぎる~」と、店主ののっちに言いながら食べる。その後、私はTEMPORAへ、よっさんは実家にELVIS PRESSの在庫をとりに。戻ってきたよっさんと、いまだ観きれていない芸術祭の展示を観て帰宅。夜、一宮からもらってきた水餃子。そして意を決して、ついに衣替えをする。今年は夏も、ずっと作業していたからずっとTシャツしか着てなかった。ついぞ一度も袖を通さなかったワンピースやブラウスをただ移し替えるだけ。

10/29(水) 朝、ついに起きれなかった。今日はTEMPORAに行くのをやめると決める。昨日から、鈍く胃がしくしくするし、はっちゃんがあんまりにも気持ちよさそうに寝ているし…と言い訳をいくつも数えるが、思えば誰に決められたわけでもないし、適宜休みをとらないと体がもたない。朝のほんの1時間程度、家でゆっくりするだけでも「ちょっと休んだ」と思えるのだから、それで自分をだませるのなら、休めるときは休んだ方がいい。ON READINGでは今日も、一日経理仕事。ようやく片付いて、後回しにしていた仕事にも手をつけられるようになった。閉店後、まだまだ仕事が終わらなそうだったので、ガストで夕食。わたしはからよし定食、よっさんは前回も食べた999円フェアのセット。食べながら、昨日のひなたのご飯の素晴らしさを滔々と語り合う。「ひとの手でつくられたものが食べたい」という欲求に応えてくれる外食って意外と多くない。そもそもこれってどんな欲求なんだろう。KAMUのお弁当やひなたのプレートのように、品数が多くて手がこんでて、毎日でも食べれそうな、滋味ふかい味がするもの。理想の食卓。これって、めちゃくちゃ贅沢な願いだ。今回、nakabanさんの作品集、少々アクロバティックな作り方でやっているので、色校のチェックをしたあとで、入稿データを修正、送っていただいた原画をみつつ、しかし気にしすぎないようしながら、データを作っていく。私はその間、今度久しぶりに行くカラオケで、何を歌おうか考えたりちょっと歌ってみたりしながら作業。結局、24時をまわって帰宅。猫のごはんがからっぽ。

10/30(木) 朝、TEMPORAに荷物を運び、すこしだけ棚整理をしてON READINGへ。パンを買ってON READINGで食べる。17時で閉店をして再びTEMPORAへ行き、HOME ECONOMICS EXPERIMENTの撤収。10月に入ってから、芸術祭も会期半ばで集客がすっかり落ち着いてしまっているのだが、そんな中でもHEEのおかげで売上はたった。これがなければ、もっとやばかったんだろうな。それにしても来客数の波が激しい。もちろん、来客数の増減はTEMPORAでの展示やイベントだけでなく、芸術祭や芸文センター、近隣の催しなどの影響もあるのだが、外的要員に左右されるというのは、ありがたいこともあるし難しい部分も多い。過去にこの場所で店をやってこられた先輩方のご苦労を、この短い間ですでに実感している。「ずっとやったらいいのに」と言ってもらえるのは嬉しいけど、実際やるとなったらこれはたしかに難しいぞ、と思う。こういう質・量ともに幅が広いというのが、開けた場所で店をやるということなのだろうと思う。本当に、さまざまなことを勉強させていただいた、いい機会だった。shonくんと、マユミちゃんも来てくれて搬出はスムーズに終了。HEEを初めてみて「やばい!」と興奮している人を何人も観たし、HEEの展示を観るために県外から来てくれた人も多く、やってよかったなあと嬉しい気持ち。国内外でひっぱりだこのおふたり、超多忙のなか、ジョインしてくれて本当にありがたい。せっかくスムーズに終わったので、棚に手を入れたり、什器を作ったり、レイアウトを変更したり。店が整ってくると気持ちも落ち着く。これがしたかったんだな。なんだかんだで数時間作業をしてしまい、「なかなかいい本屋だな~」とか言い合いながら帰宅。水菜と白菜、豆腐、糸こんにゃくで豚しゃぶ。コンロでやれるしすぐ食べれるので楽ちんでよくやるけど、うちはこれを豚しゃぶと呼んでいるが、こんなに具だくさんなのは、たぶんただの鍋。しゃぶしゃぶってどんなだっけ。

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EXHIBITION INFORMATION

2025年10月23日(木)~ 11月3日(月) ON READING GALLERY
加藤 崇亮 個展『BOX OF SOMEONE』

誰かの名を持つ小さな箱。今回はマッチボックスに描かれたドローイングなどのシリーズを展示します。マッチボックスという既存の形式を利用して、そこにドローイングを施すことで、匿名のものに潜む物語を提示します。

加藤崇亮1985年東京生まれ。幼少期をドイツ・デュッセルドルフで過ごす。麻布学園、多摩美術大学造形表現学部デザイン科卒業。2012年よりエンライトメントに参加、2020年よりチカビに参加し、独立。映像的絵画を目指し、時間・映写・記憶をテーマにした絵画を制作している。https://www.instagram.com/tka_ki/

※只今オンラインショップでも展示作品を販売しております。
https://artlabo.ocnk.net/product-group/154

2025年11月15日(土) ~ 11月29日(土) ON READING GALLERY
福士遥 個展『みちて、ひいて』
※初日は作家も在廊し、菓子屋おむすびによる菓子の販売も予定しております。

こちらもずっと楽しみにしている展示。不思議なテクスチャーのガラスの壁掛けオブジェ。めちゃくちゃ素敵ですよ。たぶん個展は名古屋初開催のはず。おみのがしなく!

光と闇、喜びと悲しみ、夢と現実。相反するものたちのなかを行き来しながら、繰り返される日々。その大きな流れの中で、バランスを取ろうと漂う自分。色や形の明るさの奥に潜む小さな影や、滲む稜線の中に浮かぶ遠い記憶を感じていただけたら嬉しいです。

福士 遥 / FUKUSHI HARUKA
主にパート・ド・ヴェールという技法を使い、ガラス素材を電気炉で成形して作品づくりをしています。ガラスの粒が溶ける時に空気を抱き込んでできる質感は、やわらかく、独特の光をたたえていて、その様子は、曖昧だけど親しい、記憶のなかの光景とよく似ていると思います。 フォルムの中に絵を描くような意識で、くらしや壁面をいろどる作品の制作を行っています。https://www.fukushiharuka.com/
https://www.instagram.com/fukushiharuka

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♪ Now Listening

SUPERLOVE / THE SLIM KINGS

メンバーがそれぞれ確かなキャリアを持つ、スリーピースのソウル/ロックバンド。古き良き時代のソウルとロックをモダンに咀嚼したような、懐かしさと新鮮さを併せ持つサウンドがここちよし。

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今週はこのあたりで。

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