NEWSLETTER FROM ON READING 2024.05.17
こんにちは。ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。
気温がグッと上がって、この週末、名古屋では30度に達する見込みだとか。猫たちもすっかり換毛期。ブラッシングをすると、毛の塊で小さい猫がもう一匹できてかわいいです。人間たちは衣替えのタイミングを失い、衣装ケースからあわててTシャツを引っ張り出して着ています。皆様、いかがお過ごしでしょうか。熱中症にはくれぐれもお気をつけください。(義)
NEWS
~イベント出店のお知らせ~
BOOK DAY とやまに出店します。富山駅を会場に、北陸を中心とした全国の古書店や新刊書店、レコード店が大集結する年に一度の本のお祭り。今年で11回目の開催です。
ON READINGは、5月25日(土)のみの出店です。何はなくとも、富山といえばのかりんとうまんじゅうが楽しみ!
https://bookdaytoyama.net/
入荷情報 PICK UP
・BETTER FOOD VOL.2 リジェネラティブ・フード・ビジネス
様々な問題をもたらしている大量生産・大量消費を基本に設計された現代のフードシステムを改善すべく、世界各地で取り組まれているムーブメントや先駆者たちを紹介する、より良い食の未来を描くための雑誌『BETTER FOOD』の第2号。
・第七の男 / ジョン・バージャー
小説家であり、美術批評家、ジャーナリスト、詩人でもあった20世紀英国文学における孤高の"ストーリーテラー"こと、ジョン・バージャー(1926-2017)による、今から50年前に欧州の移民問題を扱い、新自由主義経済の暴力の核心に迫った伝説的「告発の書」が待望の初訳で刊行。
・WORKSIGHT 23 料理と場所PLATES & PLACES
あの時、あの場所で食べた、あの料理。様々な執筆陣が世界のあちこちで食べた料理についてのエッセイ特集です。
・SMALL STORY 〜庭師とマルとヘビのしっぽ〜 / fancomi
イラストレーター/デザイナーとして、雑誌、広告等で活躍中のfancomiによる絵本。初回入荷分はサイン入り。
RECOMMEND BOOK !
Takahiro Murahashi 『DOROTHY』
guse arsとしても活動中のコラージュ・アーティスト、Takahiro Murahashi(村橋貴博)による作品集。『DOROTHY』シリーズの集大成とも呼べる個展もいよいよ明日から開催ですが、すべてはこの1冊から始まりました。
村橋さんはこれまで、コラージュという手法を使い、平面作品でありながら、マテリアルやボリュームを感じさせる抽象的な彫刻のような作品を発表してきました。本作『DOROTHY』では、より具象的要素や構成を持たせることにより、フィクションとリアリティの狭間を往来するような不可思議な作品が生み出されています。どこかの種族の工芸品や偶像、超古代のオーパーツ、はたまた未来の生物のような不思議な造形は、日々の暮らしや宗教の世界で崇拝されるような神聖な存在を思わせます。
限定1000部で製作した本書も、いよいよ残り60冊程度となりました。重版出来ない仕様なので、売切れる前にぜひ手に取ってください。(義)
EVENT & EXHIBITION INFORMATION
~~~~~ ただいま開催中!~~~~~
【EXHIBITION】5/18(土)~ 6/2(日) / ON READING GALLERY
Takahiro Murahashi Exhibition 『GRAND DOROTHY SCULPTURE』
いよいよ明日から~!コラージュ、ブリコラージュの技法を行き来して作品発表を行なうアーティスト村橋貴博 (guse ars)による「DOROTHY」シリーズの展覧会を開催します。2020年に当店で開催された展示および作品集から始まった”ドロシー”シリーズが満を持して、帰ってきます!
今回は立体作品中心の展覧会です。
https://onreading.jp/exhibition/gds/
【EXHIBITION】5/1(水)~6/2(日) / ON READINGフェアスペース
松岡宏大『ひとりみんぱく』出版記念展
フェア台、書店内ギャラリー両方を使って展示しています。松岡さんの貴重なコレクションをコメント付きでご覧いただけます。松岡さんはギャラリーで開催の村橋さんの展覧会をかなり意識して展示していました(笑) ぜひ両展示あわせてお楽しみください。
https://onreading.jp/exhibition/hitoriminpaku/
【EXHIBITION】6/6日(木)~6/23(日) / 書店内ギャラリー
『坂巻弓華 寓話集』原画展 光の詩人のおはなし
今年2月にBOOKNERDよりリリースされた『坂巻弓華寓話集』の原画展を開催します。本展では、書籍のほか、会場限定のトートバッグやポストカードも販売いたします。どうぞお楽しみに。
【EXHIBITION】6/15日(土)~6/23(日) / ON READING GALLERY
mornquilt exhibition 『あたらしいキルト』
どこか感じる懐かしさの中に新しさが加わったパッチワークキルトを制作するmornquilt。大好評だった前回の展示に続き、2回目の開催となります。
https://onreading.jp/exhibition/mornquilt-2/
枝葉末節な日々
今週の担当:杏
5/10(金) 朝、トースト、ベーコン、目玉焼き、かにかまサラダ、いちご、ヨーグルト。夜、イラストレーターのオカタオカが名古屋に来たので、遅くまでやっている北京ダックの店へ。あれやこれやと話していたら深夜1時になっていた。北京ダックは食べなかった。(オカタオカは秋にON READINGで展示がありますので、どうぞお楽しみに。)猫たちに土下座。水曜の読書会に関連しそうな『差別のしくみ』(木村草太/朝日新聞出版)『「他者」の起源』(ト二・モリソン著 荒このみ訳/集英社)などをつまみ読み。
5/11(土) 朝、いちご、ヨーグルト、カステラ。最近、日記を書き始めたTくんと日記の効用について話す。すぐに感じるもの、数年後にわかること、何十年たって見えるもの。Tくんは日記をインスタに載せたことで、なつかしい人から連絡がきたらしい。夕飯をつくるとき、味噌汁の残りが冷蔵庫にあって、これいつのだっけ?と日記をさかのぼる。これもまた、日記の効用。夜、プルコギ野菜炒め、ミニトマト、スナップえんどう、おくら、えのきと野菜もりもりの味噌汁。読書会に向け『〈寝た子〉なんているの?』再読。
5/12(日) 朝、チーズオムレツ、サラダ、近所のパン屋、バゲットラビットのパン。キネマノイで今日から上映がはじまった『王国(あるいはその家について)』の監督の草野なつかさんと、プロデューサーの鈴木徳至さんが時間差でご来店。徳至くんは、2015年に開催した黑田菜月さんの写真展『その家のはなし』の際にトークに来てくれた。この作品は、映像作家の吉開菜央がシンガーソングライターの柴田聡子と共につくりあげたダンスムービー『ほったまるびより』から生まれた写真作品。あの頃は青春だった、と徳至くん。デザイナーの畑友里恵さんも、黑田さんも、あれ以来ずっと親しみを持って活動をみている。徳至くんは、私が寄稿させてもらった雑誌『vacances』でも、映画監督の二ノ宮隆太郎さんのインタビューに同席しているらしい。誌面でご一緒できて嬉しい。夜、プルコギ、もやし、キムチ、冷奴、お味噌汁。冷凍プルコギ、量が多くて2回分あるのでどうしても二日連続になっちゃう。藤本和子『新装版 ペルーからきた私の娘』。やっぱり抜群に文章が素晴らしい。
5/13(月) 朝、6時にはちに起こされる。雨なのでご機嫌斜め。ごはんとお水を入れて、いざなわれるままにプレイルームに行ってなでているとようやくおとなしくなる。ついでにブラッシング。最近は換毛期なので、毎日欠かさずブラッシングをする。はちをなでているとさくちゃんもやってくる。腕が二本あってよかった。unpis展の搬出。一日中雨模様。さすがに暇だった。夜、にんじんのナムル、鶏肉の粒マスタード炒め、えのき茸の揚げ焼き、味噌汁。ゆいちゃんからもらった京都のお土産の粒マスタードを早速いただく。プチプチして美味しい。私が鍵を失くしすぎるので、堪忍袋の緒がきれたよっさんにAir Tagなるものをつけられた。見た目が気に入らない。
5/14(火) 秋に刊行予定の本の打ち合わせに、デザイナーの溝田尚子さんと打ち合わせ。シヤチルでサンドイッチを食べた後、名古屋芸術大学にて開催中の展覧会『PRINTED MATTER』を観に。フランス、ベルギー、タイなど世界のリソやシルクの工房や、名芸ゆかりのデザイナーのプリント作品の展示。名芸の工房も案内してもらう。リソグラフもシルクスクリーンも、断裁機もスジ入れ機も製本用ミシンもある!学生がうらやましいな。ガシガシ、ユニークな本を作って欲しい。せっかく西の方に来たので、万楽に。10年前、浄心に住んでいたので当時はよく通っていた。ラーメン並にわかめ増量。私はここでわかめの美味しさを知った。よっさんはもちろん担々麺。万楽の担々麺は、山椒が効いてて最高に美味しい。この刺激、時折無性に食べたくなる。
5/15(水) 朝、バゲットラビットのブール、キャロットラペ、ヨーグルト。お供はオカタオカにもらった、熊本のmelangerのキャラメル山椒コンフィチュール。こっくりしたキャラメルの中に、山椒が…いる!!ブールとの相性もばっちり。ところで、自分がしょっちゅう作っているこれが、「キャロットラぺ」なのか、じつはあんまり自信がない。実家ではにんじんを「ついた」の、と言っていて、実家からもってきた「つく」やつで、「つい」ている。アルミ製なのでべこべこになっちゃっているので、買い換えたいのだが、ベストなアイテムが見つからず、べこべこを10年以上使っている。夜は、『〈寝た子〉なんているの?』の読書会。今回は自己紹介のしかたもちょっと考えて、予め用意したいくつかの項目からひとつ選んで話してもらうことに。「得意/苦手なこと」「今もっているものをひとつ紹介してください」「一番古い記憶は?」など。職業や出自などじゃない自己紹介のあり方を探りたい。事前にアンケートもいただいて、皆でそれを地図のようにみながら話した。部落差別のこと、マイクロアグレッションのこと、資本主義社会と「腐る」社会。誰もが何らかのかたちで差別をしたり、されたりした経験を持っていて、差別自体はなかなかなくならない。その上でどう生きていくのか。ただ、金銭を稼ぐだけではなく、社会をよりよくしていくという意思を持っていたい、という話の流れでよっさんが放った一言、「それこそが本当の社会人ですよね」が、ハイライトだった。いつしか皆が著者のことを「多実さん」と呼んでいた。文章から親しみを感じるとても魅力的な書き手だと思う。
5/16(木) 朝、早起きして港まち手芸部へ。港まち手芸部とは、アーティストの宮田明日鹿さんが2017年に立ち上げた活動で、週に一度、築地口のポットラックビルに地域の手芸好きが集っている。これまでにも、国際芸術祭「あいち」や、港で定期的に開催されてきた手芸部の展覧会に足を運んだり、当店で開催した扇子ブランド、vent de moeの展示に参加してもらったりと、交流を重ねてきたが、実際の手芸部活動は初参加だった。まったくの初心者の私に隣の方が、かぎ針と毛糸の持ち方から教えてくださる。15名ほどの参加者が、互いのつくっているものを見せあったり、編み方を教わったりしながらひたすら手を動かしつづける。もちろんおしゃべりもはかどる。朝ドラの話、ちいかわの話、パレスチナの話。いろんな話が聞こえてくる。2時間はあっという間で、私のはなんか…赤いえびみたいな状態。毛糸をそのまま借りてきたので、家で引き続き編んで、アクリルたわしにする予定。夜、余っていたかにかまでかにたま。納豆、キムチ、味噌汁。
♪ Now Listening
『GOFISH』GOFISH
一昨年、名古屋城での小泉今日子さんの朗読会の際に、満月の夜にぴったりな幽玄なギターを鳴らしてくれた、GOFISHのテライショウタさん。待望のニューアルバムがリリースされました。屈託のないロマンティックなバラード、ひりひりとしたフォーク・ロック、愛くるしいボッサ。もうね、めちゃめちゃ好きです。店頭でもCD販売しております~。(義)
今日のところはこのあたりで。それではまた来週お会いしましょう~。
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