NEWSLETTER FROM ON READING 2024.05.10

週に一度のニュースレターをお届けします。
ON READING 2024.05.10
誰でも

こんにちは。ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。店の前に並べている植物たちが元気で嬉しい5月です。メラレウカの足元がクローバーでいっぱいになってるな、と思っていたら、紫色の花が咲いているのを見つけました。どうやらこれはムラサキカタバミというクローバーによく似た葉をつける植物。どっから飛んできたんだろう。生命力が高すぎるため駆除をしなければいけない雑草なのだそうですが、日が暮れると花びらをとじて、朝になるとまた開くその律儀さは、なんとも憎めないところがあります。日をたっぷりと浴びて、のびのびと生長する新芽をながめながら、ラファの人びとのことを思っています。(杏)

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NEWS

~イベント出店のお知らせ~

BOOK DAY とやまに出店します。
富山駅を会場に、北陸を中心とした全国の古書店や新刊書店、レコード店が大集結する年に一度の本のお祭り。今年で11回目の開催です。ON READINGは、5月25日(土)のみの出店です。何はなくとも、富山といえばのかりんとうまんじゅうが楽しみ!
https://bookdaytoyama.net/

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入荷情報 PICK UP

ナージャ・トロコンニコワ 『読書と暴動 プッシー・ライオットのアクティビズム入門』
ロシアのフェミニスト・パンク集団『プッシー・ライオット』の設立経緯から、かれらがロシア国内でおこなった数々のアクション、さらにはロシア当局に逮捕されたのちの苛烈極まる獄中生活までを綴った、ナージャ・トロコンニコワによる手記であり、著者がそうした体験のなかから得た“実践的な知”を紹介する「生き方の指南書(サバイバル・ガイド)」。

Ilmm: Design Journal #0
プロダクトとインテリアを軸にして、建築やグラフィックなどを含めた広範な領域のデザインを専門に扱うインディペンデントマガジン『Ilmm』の創刊準備号。

小原晩『ここで唐揚げ弁当を食べないでください』
大変お待たせいたしました!多数お問合せをいただいておりました本書、サイン入りで再入荷しております。一生懸命生きれば生きるほど空回りするすべての人に。

椋本湧也(企画・編)『26歳計画』
ひさしぶりの増刷です。世界各地で暮らす26歳たちによる「26歳」をタイトルにしたエッセイ・アンソロジー。

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RECOMMEND BOOK !

古代からつづいてきた宗教の表現は、「人間の考えること」の途方もなさ、すばらしさに満ち溢れている。それはいいかえれば、「人間讃歌」ということでもある。
松田行正『宗教とデザイン』(左右社)より

昨秋に発売されて以来動き続けている、もはや当店には欠かせないこちら。
ただいま、展示中の『ひとりみんぱく』と合わせて読むと響きあうことが多いので、改めてご紹介します。

「デザインの歴史探偵」を標榜する、グラフィック・デザイナーで装丁家の松田行正の編纂シリーズ。今回は「宗教」がテーマ。宗教にとってはその思想を広く伝えていくためには、ビジュアルでの説得力が不可欠。宗教がこれまで生み出してきた数々の「デザイン」とその歴史を網羅する類のない一冊です。

仏教、キリスト教、イスラム教、世界のさまざまな古代信仰などに現れている視覚表現を、整理し分類し比較していくことで読めるもの。

シンメトリー、カリグラフィー、縦組み書式、楽譜や音符、書籍のサイズや章扉、色、絵画、建築など、現代ではあたりまえになっている、世界のありとあらゆる表現の原点には「宗教」に紐づいてできた「デザイン」があるのではないだろうか。

それにしても、松田行正さんの当シリーズ、毎度、その情報量とあらゆる垣根を横断する視点に脱帽しております……。先日ご来店くださった左右社さんによると、ただいま「書物」をテーマにした新作を制作中だとか!こちらも楽しみ!(杏)

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EVENT & EXHIBITION INFORMATION

~~~~~ ただいま開催中!~~~~~

【EXHIBITION】4/27(土)~5/12(日) / ON READING GALLERY
unpis exhibition 『MY座標 / YOU座標』
好評開催中のunpis展もいよいよ日曜まで。ずれた座標が、世界の新しい可能性を見せてくれる。驚きと発見と遊び心に満ちた、すんばらしい展覧会です。お見逃しなく。https://onreading.jp/exhibition/unpis/

【EXHIBITION】5/1(水)~6/2(日) / ON READINGフェアスペース
松岡宏大『ひとりみんぱく』出版記念展
フェア台、書店内ギャラリー両方を使って展示しています。松岡さんの貴重なコレクションをコメント付きでご覧いただけます。
https://onreading.jp/exhibition/hitoriminpaku/


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 COMING SOON ! ~~~~~

【EXHIBITION】5/18(土)~ 6/2(日) / ON READING GALLERY
Takahiro Murahashi Exhibition 『GRAND DOROTHY SCULPTURE』
コラージュ、ブリコラージュの技法を行き来して作品発表を行なうアーティスト村橋貴博 (guse ars)による「DOROTHY」シリーズの展覧会を開催します。2020年に当店で開催された展示および作品集から始まった”ドロシー”シリーズが満を持して、帰ってきます!今回は立体作品多め!TACOMA FUJI RECORDSさんから、このタイミングに合わせてTシャツもリリースされます!https://onreading.jp/exhibition/gds/

【EVENT】6/7(金) 出張 やまだしん灸 at ON READING
やさしい「はり」とあたたかい「お灸」で、心と体をメンテナンスしてくれるやまだしん灸。※8日(土)は満席となりました。
https://onreading.jp/event/yamada_shinkyu/

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枝葉末節な日々

今週の担当:義

5/3(金) GW後半。今日もたくさんのお客さん。ありがたい。unpisさんの作品集やグッズも大好評であっという間に品薄に。すみません。GW明けに再入荷します。夕方から杏子は法事のために岐阜へ。営業後は届いていた荷物の品出し、在庫補充で棚をメンテ。スーパーで麺とベーコン、「アサヒゼロ」を購入。焼きそばでも作ろうと帰宅したらキャベツがなかった。モモ肉にスパイスをたっぷりかけてグリルし、謎のスパイシー焼きそばに変更。下戸中の下戸なのだが、ここ数年ノンアルビールにはまっている。新発売の「アサヒゼロ」を試してみたが、あまり口に合わず。今のところ「からだを想うオールフリー」がベスト。本当にビールが好きな人からしたら全然ちがう飲み物なんだろうか。

5/4(土) ちょっと早めに出勤。東山公園付近は既に賑わっている。今日もオープンからほとんどお客さんが途切れず。今年はGWらしいGW。ゆいちゃんがおやつ用にとパンを買ってきてくれた。こちらもおやつ用にと一階のプロローグさんで買ったレモンケーキと交換。結局夕方頃まで休憩のタイミングがとれず、6時くらいにやっとゆいちゃんに少し休憩してもらう。閉店後、杏子が法事から戻ってきた。買ってきてくれたとんかつ弁当で腹ごしらえして明日のイベント「BOOK BOOK」の準備。荷物を車に積んで帰宅。

5/5(日) 朝8時に起床。ささっと準備をして「BOOK BOOK」の会場へと出発。ON READINGの出店場所はメイン会場の金城市場ではなくちょっと離れたサテライト会場のめぞんこよみ103。え、ここ車で通れるの?という細い路地の途中だったが、恐る恐る入ってみると看板が出ていた。今日はTOUTEN BOOKSTOREさんと自家焙煎の移動珈琲屋gina coffeeさんと出店。お客さんが来てくれるか正直不安だったが、イベントが始まると、ほとんど途切れることなく、丁度良い感じの盛況っぷり。会場は空調がなく夏日の今日は暑かったが、gina coffeeさんの美味しいアイスコーヒーで涼をとりながら楽しく過ごす。イベント終了間際に、大学時代の後輩が寄ってくれた。もう15年ぶりくらいの再会。お互い変わってないね~と、元気そうでなにより。イベント終了後、わっしーさんこと鷲尾友公さんに遭遇。三輪車に乗せてもらって、新しく作っているアトリエ兼ギャラリースペースに連れて行ってもらう。ミラクルファクトリーの青木さんとコツコツ改装中だという建物。既にめちゃくちゃかっこいい。一階は皆が溜まれるBARのようなスペースになっていて、学生や若者たちが集える場所になっていた。途中、出会った芸大生数人に、ON READING知ってる?ってわっしーさんが聞いてくれたが、誰も知らなかった。わっしーさんが「おれが二十歳くらいだったら絶対に知ってるけどね」とフォローしてくれたが、本当に知られてないんだよな、名古屋の芸大生に。逆に可能性を感じる。それにしてもわっしーさんは本当にかっこいい人だ。名古屋にこういう大人がいてくれて、ありがたく思う。みんなわっしーさんの背中をみて育ってほしい。
もうヘトヘトなので、夜はスーパーで値下げしたお寿司を買って帰る。

5/6(月祝) GW最終日。今日はさすがにのんびり。明日から連休明けで取引先が動き出すので、方々にメールしたり発注したりで気づいたら一日が終わっていた。帰りも遅くなってしまったので、街かど屋でかつとじ定食。

5/7(火) 定休日。朝起きると、Macklemoreがガザ侵攻・虐殺に対してのプロテストソング「Hind's Hall」を発表していた。こうやって世界のあちこちで立ち上がる人がいることのみが希望。首相官邸と外務省に意見のメールを送る。小さなことしか出来ないがそれでもやれるだけのことを。
クリーニングの受取りをして、郵便局で荷物を発送した後、シネマスコーレに向かい、楽しみにしていた『悪は存在しない』を観る。全然伝わらないと思うが「映画」を観た!という感じ。最初から最後まで、どのショットも美しく釘付けだった。ある女性が水の入った重たい容器を何度も持ち直しながら運ぶシーンで、なんだかわからない感情がこみ上げてきて泣きそうになる。記憶に残る映画。映画館で観れてよかった。
帰宅後、宮田明日鹿ちゃんとZOOMで今秋にリリースする作品集の打ち合わせ。夜ごはんはスーパーで半額になっていた中国産の鰻。二人前で1,000円。フライパンでうまく焼けた。

5/8(水) 営業後に元スタッフの藍衣ちゃんが寄ってくれた。隣のガストでごはんを食べながらおしゃべり。この春から東京に移り住んだ彼女だが、このタイミングで愛知県立芸術大学の講師になることが決まり、週2で名古屋に通うという。学生たちにもよい影響を与えてくれると思う。夏には北海道の根室で展示を控えていて、僕らもそれに合わせて北海道旅行の計画を立てているところ。名古屋でも、また一緒に面白いこと企みたいな。

5/9(木) スティーブ・アルビニの訃報にちょっと動揺する。Pixies、NIRVANA、MOGWAIなど数多くのアーティストを支えたオルタナ/アンダーグラウンドの代名詞的なプロデューサー、エンジニア。彼自身のバンド、SHELLACやBIG BLACKも昔は好んで聴いていた。砂の入ったバケツにマイクを突っ込んで録音してたとかどうとか。あのソリッドで乾いた音がカッコよかった。有名になった後も権威になることを嫌って、いつも格安でインディー・バンドたちの仕事を引き受けていたというし、昔の誤った発言を後にきちんと謝罪したり、現場のエンジニアに女性が少ないことに憤り、積極的に採用したりと魅力的な人だった。61歳は早すぎる。

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♪ Now Listening

『HIND'S HALL』MACKLEMORE

日記でも触れた、USのラッパー、MACKLEMOREによるガザ侵攻へのプロテストソング。この動画のストリーミングで得た収益はUNRWAに寄付されるそう。
Xで翻訳字幕をつけてくれてる方もいた。(義)
https://twitter.com/Salalovessuga/status/1787811023057256584

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今日のところはこのあたりで。皆さまよい連休をお過ごしください。

それではまた来週お会いしましょう~。

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