NEWSLETTER FROM ON READING 2025.07.18

名古屋のbookshop & gallery ON READINGから、週に一度のニュースレターをお届けします。
ON READING 2025.07.18
誰でも

こんにちは、ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。20日(日)はいよいよ、参院選投票日です。早々に期日前投票を済ませてしまったことをちらりと後悔するほどに、愛知もさらに状況が混みあってきました。争点はいろいろあるし決して単純化はできないけれど、大前提として私は、戦争も差別もない世界をめざしたい。(杏)

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NEWS

参議院選挙は、7月20日が投票日!
毎回選挙がこの日本の地獄を確認する装置みたいになってしまって悲しい限りですが、それでもとりあえず投票だけは行ってほしい。未来をあきらめちゃだめ。そもそも人権を蔑ろにするような政治家なんて問題外でしょ! ということで、店頭でいつもの投票ステッカー(イラスト:田口美早紀“おたぐち”)配布してます。これから行く人でも、もう投票済の人でも、投票権ない方でも誰でも差し上げています。会話のきっかけにでもどうぞ。

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入荷情報 PICK UP

printed scarf / vent de moe
展示販売会は終了しましたが、オンラインでの受注は7/20まで受付しております!発送は8月末〜9月上旬頃を予定。大判なのでアイデア次第で様々な用途にご使用できます。

私たちに名刺がないだけで仕事してこなかったわけじゃない 〜韓国、女性たちの労働生活史
韓国大手新聞社「京郷新聞社」で特別に編成されたジェンダー企画班による、偉大すぎる女性たちの記録。事。激動の時代、国を影で支えてきたのは「正社員」には数えられない無数の女性たちだった――。韓国社会を支えてきた50〜70代の女性たちへのインタビュー集。

っちゃうほど遠くって、光っちゃうほど近かった / 初谷むい
注目の歌人、初谷むいによる新作歌集は、かぐや姫の物語を下地に、生きることの喜びとつまずきを9話の連作短歌で綴った「物語歌集」。初回入荷分サイン入りです。

工芸史 二号 / 工芸史研究会
若手の研究者を中心に発足された、研究者や実作者、工芸に携わるすべての人が総合的な研究発展を目指す「工芸史研究会」による『工芸史』。2号目となる本書は、文化圏を超え繁茂した唐草文様の変容、遊牧民の生活と織り、近現代の工芸運動、そしていままさに生み出されている漆表現―工芸の「 動 」を示す、文様史、染織史、陶芸史の論考及び漆芸作品を紹介する内容となっています。

NAKED / 五木田智央 Tomoo Gokita
サブカルチャーやアンダーグラウンドから影響を受けた独特の世界観で、世界のアートシーンから注目を集めている日本人アーティスト、五木田智央の作品集。Nievesより発行のZINEシリーズとしてリリースされたもの。限定200部。

Meta Cars / Beni Bischof
ドローイング、ペインティング、コラージュ、彫刻、インスタレーションなどを手がけるスイス出身のアーティスト、Beni Bischof(ベニ・ビショフ)の作品集。デジタルコラージュによって生み出されたレトロフューチャーな車たち。

SWIM DOWN / 加藤崇亮 Takaaki Kato
映像的絵画を目指し、時間・映写・記憶をテーマにした絵画を制作している注目のアーティスト、加藤崇亮による作品集。全ページ、リソグラフで多色印刷して制作された1冊。10月に当店で個展を開催予定です!

A WORK OF ART VINYL : JAZZ
ジャケットそのものが「アート作品」としての価値を放つ一枚一枚を取り上げ、テーマごとに再編集するビジュアル冊子『A WORK OF ART VINYL』。今号の特集テーマは「JAZZ」。  

臥遊 / 富澤大輔
  台湾生まれの写真家・富澤大輔による本作「臥遊」は、KYOTOGRAPHIE (京都国際写真祭)の「KG+」で発表され、京都の印刷所=京都新聞印刷にて実際の新聞と同じ印刷機で刷られた、新聞型大判写真集です。

ゴンド・アート: インドの民族画
本書は、インドの国民栄誉賞ともいわれるパドマ・シュリー勲章を授与された2名の作家を含む計21人の画家によるゴンド・アートを収録した画集。

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RECOMMEND BOOK !

ただいまと言ってみる
けれどわたしがあるだけだ

あるいは家とはわたしだったのだ
だから言う いま
わたしへ帰った ただいま
――向坂くじら『アイムホーム』(百万年書房)より


デビュー詩集『とても小さな理解のための』が各所で話題になり、初小説『いなくなくならなくならないで』が、第171回芥川賞候補作品にもなるなど、大躍進中の詩人で作家の向坂くじらによる最新詩集。

家、部屋、身体、生活、

カーテン、窓、ドア、庭、トイレ、椅子、

そしてそこにいるわたし。

毎日触れる、当たり前にそこにあるものに目を凝らし、耳を澄まし、かたちを感じ、あるものからないものを、ないものからあるものを想像する。

詩人は、どんなものからでも「詩」を立ち上がらせる。

ああ、詩人は、こうやって世界を血肉化していくのか。

きっと、この詩集をきっかけに、私も詩人になりたい、と思う人がたくさんあらわれると思う。だって、めちゃくちゃかっこいいんだもの。

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枝葉末節な日々

今週の担当:(義)

7月11日(金) 今日は10時からvent de moeの展示会の搬入。コンビニでパンだけ買って出勤。展示会の当日の午前中のみで搬入するのは初めてだったが、萌さんは手慣れたもので、サクサクと手を動かし、なんなら少し余裕なくらいで無事搬入完了。ギャラリーが素敵な扇子と色鮮やかなスカーフで彩られて一気に華やかになった。週末賑わうといいな。いっちゃんが新しく書いたエッセイを送ってくれた。癌を患い、ここ一年余り闘病していた猫のニーニが数日前に亡くなってしまったのだが、そのことについて、今書いておかなければという思いで綴られたエッセイだった。途中まで読んで、これは店頭で読んじゃダメなやつだと思い、一旦そっと綴じる。夜は、萌さんと沖縄タコスが食べられるJAM'S TACOSへ行ってみる。こないだ沖縄に行った際に食べた「メキシコ」のタコスとはまた違うが、とっても美味しかった。また行きたい。そういえば、前回のvent de moeの展示会の初日は、「君たちはどう生きるか」の封切りの日で、営業後に萌さんと観に行ったのだった。それまで息まいて公開初日に映画を観に行ったことがあまりなかったのだが、あの劇場の皆のワクワクした気持ちが漂っている独特の雰囲気が忘れられず、機会があれば初日を狙って映画を観に行きたいと思うようになったのだった。帰宅後、改めていっちゃんのエッセイを読む。「猫には生きる気力しかない。どんな状況になっても『死にたい』という選択肢はない」というお医者さんの言葉。いっちゃんもニーニも最後まで諦めなかった。よく頑張った。大丈夫。きっとずっと思い出せる。いっちゃんに撮ってもらった故・麦子の写真をみるたび、脇に挟まってきてスヤスヤと寝ていた麦子の寝息を今でも思い出せるのだから。

7月12日(土) 朝、グラノーラ。郵便局によって荷物発送。オープンから早速、vent de moeの展示会目当てのお客さんが次々と来てくれる。今回はスカーフが大人気の模様。お問い合わせも多かったので、急遽オンラインショップでも受注を受け付けることに。久しぶりに忙しい一日。9月刊行予定の書籍のデザイン、イベントの企画・交渉、TEMPORAのもろもろと、ちょっとやらなければならない仕事が渋滞気味になってきた。乗り越えられるか。。。少し、残業。萌さんにもらったVOLLONのパンが美味しい。夜、素麺。ちょっとめんつゆが濃かった。Xでもニュースでも参政党の話題ばかりで気が滅入る。愛知県の選挙区も最後の議席を参政党と公明党が競っているという。既に投票してしまったのでどうしようもないが、戦略的投票も考えなくてはいけなかったかもしれない。むずい。とはいえ、この人に票を投じたい、という人に入れたいよね。しかし仮想敵を作って不安を煽ってって、まんまカルトマーケティングのそれやん。デマも多いし、その主張自体が本気かどうかはわからないが、でもそれに乗っかってしまう人や本気で信じて支持する人がこんなにも多いという事実が、今の日本の悲惨な現状そのものなのだろう。その支持者自身が抱えている不安や問題、欲望はきっと本物なのだろうから。

7月13日(日) 朝、カレーの残りをつかってのカレーうどん。カレーうどんって本当に美味しい。術後のはっちゃんの多飲多尿がおさまらない。腎臓の数値もそんなに悪くなく、原因がいまいち不明で、ストレス緩和のサプリを一週間与えてみたが効果なし。おそらく療法食の影響か。たしかにレビューを見ていると、おしっこの量が明らかに増えた、という記述も。見た目も変わらず、いつもどおり元気そうだし、ごはんも食べている。飲んだ分が出ていっているだけだから大丈夫なのかな。。。来週、お医者さんにいった際に詳しく聞いてみることにする。はっちゃん、どうか長生きしておくれ。店のエアコン、26度設定にするとちょっと寒いのだけど、27度にするとぬるい。26.5度を選ばせてほしい。夜は、期限の迫った冷凍ハンバーグ。

7月14日(月) 朝、グラノーラ。ヨーグルト。ゆいちゃんが京都から戻ってお土産をもってきてくれた。試験もたぶん大丈夫そうとのこと。よかったね! 杏子と、萌さんのスカーフの試着会で盛り上がっている。夕方からバケツをひっくり返したような大雨。営業後、残業して搬出作業。ちょっと遅くなってしまったのでラーメンでも食べて帰ろうとするも、そのラーメン屋はいつのまにかなくなっていて、近くに「焼きたてのかるび」という「韓丼」の亜種みたいなお店ができていたので入ってみる。カルビ丼は韓丼のほうが美味しかったが、杏子はユッケジャンがお気に召したみたい。とりあえず夜遅くにいける選択肢が増えてうれしい。帰宅後は、書籍のレイアウトを着々と進める。気づいたら深夜3時だった。就寝。

7月15日(火) 定休日。朝、はっちゃんを病院に連れていく。多飲多尿がやおさまらないのは、やはり餌の影響が大きいかもとのこと。今のところ、数値的に特別気にかかるところもないので、一応ストレス緩和のサプリも飲み続けながら様子をみて、定期的に尿検査してもらうことに。しかしさすがに一日に250ml近くもおしっこしているのはちょっと気になる。餌は療法食なので替えないほうがよいとのこと。一生、このままなのだろうか。一旦、帰宅し、チャーハンを食べて店に。展示の残りの片づけと、引き続きレイアウト作業。夕方、芸文に行ってTEMPORAの打ち合わせ。今日は協力してもらう古書店チーム、徒然舎さん、LIEB BOOKSさん、古本いるふさんと。頼もしい面々。本当に素晴らしい方々に関わってもらえている。絶対に面白い店だと思ってもらえるように頑張らねばと、身が引き締まる思い。夜は、TEMPORAのPOPUPスタンドのコーディネートを担当してくれている鷹見くんと、BERING PLANTのまきさんとロイホで打ち合わせ。まきさんはコーヒーの品評会(?)で審査員も務めるコーヒーのスペシャリスト。TEMPORAでは芸術祭のコンセプトを踏まえながら、普段お店ではやらないようなちょっと面白い試みをしたいとのことで大変たのしみ。それぞれの視座がクロスオーバーできるような場所になったら、それだけで最高だと思う。あ、自分は、TEMPORAで交差点を作りたかったんだと腑に落ちた。あと、ロイホのポークロースステーキ ~ジンジャーバターソース~はおいしい。

7月16日(水) 朝9時にコアラド集合。今日もTEMPORAの打ち合わせ。鷹見くん、コアラド(シヤチル)の安井くん、KISOの加藤さん。「灰と薔薇のあいまに」という芸術祭のコンセプトのそれぞれの解釈が面白い。今回、鷹見くんがいろんなつながりを作ってくれているおかげで、TEMPORAの可能性がぐんと広がった。ありがたい。いや、まじですごい店になる気がする。店に戻り、mocchi mocchi & 望月佐知子さんの展示の搬入。mocchi mocchiは、版画工房を京都に構えて作品制作をしている、望月佐知子さん、純子さん姉妹によるユニット。確かな技術に裏打ちされた微妙なグラデーション、配色を用いて、花や鳥や猫など親しみやすいモチーフを描いたシルクスクリーン作品の数々を展示。一方、望月佐知子さんのソロ作品は、紙を漉いて作るところから表現をはじめ、コラグラフや銅版画などの技法も取り入れたユニークな作品が展示された。また週末に在廊してくれるので、版画に興味ある人はぜひ来てお話してみてほしい。今日は店内で展示を開催中のノブセさんも在廊してくれていたのだが、立て続けに作品が売れていた。初めての展示で結果が出て喜ばしいかぎり。お仕事の依頼の連絡をした後、ドキドキしながら待っていた、ある作家さんからOKの返事が届いていた。う、うれしい。。。とりあえず、これで色々と動き出せる。エッセイ書いている方、書きたいな~と思っている方、思い出すという行為に興味のある方、お楽しみに!夜ごはんは、杏子が作ってくれたナスとピーマンの揚げびたし、ししゃものみりん焼き、ジャガイモとピーマンの酢炒め。

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EXHIBITION INFORMATION

【EXHIBITION】2025年7月5日(土)~7月21日(月)  ON READING店内
NOBUSE NOBUYO exhibition 『光合成の練習』

愛知在住のイラストレーターで文筆家の、ノブセノブヨによる展覧会を開催中です。

【作家在廊予定】
7月18日(金)18:00-20:00
7月19日(土)12:00-15:00
7月20日(日)12:00-15:00
7月21日(月祝)12:00-15:00  



【EXHIBITION】2025年7月17日(木)~7月28日(月) ON READING GALLERY
mocchi mocchi & 望月佐知子
HANGA – silkscreen × papermaking -EXHIBITION

京都にある版画工房 Printmaking studio PRESS CLUBをアトリエとして活動する、mocchi mocchi(シルクスクリーン版画)、望月佐知子(紙造形版画)の2作家による作品展です。

週末は作家在朗します~!

  <作家在廊日>
7月17日(木) 12 : 00 – 18 : 00
7月19日(土) 12 : 00 – 18 : 00
7月20日(日) 12 : 00 – 18 : 00
7月26日(土) 12 : 00 – 18 : 00
7月28日(月) 12 : 00 – 19 : 00
※最終日は19 : 00までの営業  

【EXHIBITION】2025年8月1日(金)〜8月4日(月) ON READING GALLERY
佐藤憲治木彫り熊展 “54/101”

時間:12:00-19:00
※最終日16:00 CLOSE

北海道で木彫り熊が誕生して101年。その101年のうち、54年間も彫り続けている現役の巨匠彫刻家・佐藤憲治さんの作品を展示販売します。貴重なオンコ材の熊をはじめ、100点を超える沢山の木彫り熊が並びます。

【EXHIBITION】2025年8月6日(水)~8月18日(月) ON READING GALLERY
福森翔一 写真展『遥か街を切る』

※作家在廊予定:土日祝

アイスランド旅、50日間の全記録。全編フィルムにて撮り下ろした作品となります。誰も知らないアイスランドではないけれど、誰も切り取ることのなかった遥か街の日常。

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♪ Now Listening

mad”&cute / ラッキーオールドサン

相変わらずメロディーが素晴らしい。奇をてらわないまっすぐなロックンロールが胸に沁みる。ずっと好きなバンド。

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今週はこのあたりで。

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