NEWSLETTER FROM ON READING 2024.11.01

名古屋のbookshop & gallery ON READINGから、週に一度のニュースレターをお届けします。
ON READING 2024.11.01
誰でも

こんにちは。ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。衆院選も終わりました。相変わらずの投票率の低さでしたが、この結果がわたしたちの生活にどう影響を及ぼしていくのか、掲げていた公約に向けて達成する努力がきちんと為されるのか、注意深く見ていかないといけません。気が付けば今年ももう11月。通勤途中に見る並木もうっすらと赤く色づいてきました。猫たちもくっついてきて寝るようになりました。季節の変わり目、体調など崩されませんよう。(義)

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入荷情報 PICK UP

天国ではなく、どこかよそで / レベッカ・ブラウン (著)、柴田元幸 (訳)
アメリカの作家、レベッカ・ブラウンの最新物語集。三匹の子ぶた、ピノキオ、ヘンゼルとグレーテルなど、さまざまな伝統的物語やキャラクターを、レベッカ流に夢見なおした物語が並びます。 
初回入荷分は柴田元幸さんのサイン入り! 

お口に合いませんでした / オルタナ旧市街
フードデリバリーの冷めたシチュー、北欧家具店のミートボール、激安居酒屋の肉寿司……タワマンを遥か頭上に見上げ、気鋭の文筆家・オルタナ旧市街が都市生活の不満を嘆く憂鬱グルメ小説。  
 初回入荷分は、サイン入り&エッセイ小冊子付!

とても小さな理解のための / 向坂くじら
ライブパフォーマンスや詩のワークショップなどでも活躍中の気鋭の詩人・向坂くじらによる第1詩集が、増補・新装版としてリイシュー。ユーモアとペーソスと鋭い批評的な言葉が綯い交ぜとなった、理解と愛をめぐる四十五篇の詩。 

Beside my Flowers / Within my Flowers / 湯浅景子
 塗り重ねた色の上に針で引っ掻くようにして絵を描き、独特のマチエールを持った作品をつくり出す画家、湯浅景子による作品集。本作は、2022年から23年にかけて、湯浅景子が手掛けた、月刊誌 小原流『挿花』の表紙画24点を収録したもの。  

Conté / 横山 雄 Yu Yokoyama
  画家、デザイナー、イラストレーターとして多岐にわたり活躍中の横山雄による作品集。「conté」(コンテ)という物語や話の意味を持ちながらも、これまでのある種の具象性的モチーフから飛び越えて、より軽やかで純粋であり、作家本人がのびのびと描いた、全作品書き下ろしの画集。  

FOR PROMOTIONAL USE ONLY
映画ファン垂涎!1975年から2005年にかけてハリウッドの「ブロックバスター」映画のプレミアで参加者に配られた宣伝グッズを収録した作品集。グレムリン、ベイブ、キルビル、ファーゴ。。。

DIAS / Pia Riverola
スペイン人写真家、Pia Riverola(ピア・リベロラ)による写真集。ネオンに照らされた雨の日本の夜、スペインのテーブルクロスを持ち上げる地中海のそよ風、ローマの庭で傘の下にそっと落ちるイタリアの霧雨…。様々な土地を旅しながら、時に多重露光なども利用して撮影された写真、繊細なシークエンスは、鑑賞者の記憶と結びつきながら旅の詩的な美しさに浸らせる。

Orange (LP) / Henning Schmiedt
ジャズを出発点に、室内楽やワールド・ミュージックを消化し、世界をまたにかけて活躍する旧東ドイツ出身の天才ピアニスト、Henning Schmiedtによるソロピアノ・アルバム。ミュートしたアップライト・ピアノとグランド・ピアノ両方で演奏された16曲で構成された小品集。

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RECOMMEND BOOK !

おかえり、未来ちゃん!

佐渡島のひとりの女の子の1年間を島の四季とともに撮りおろした川島小鳥さんの写真集『未来ちゃん』。2011年に刊行され、13万部の大ヒットとなった伝説の写真集です。

この度ナナロク社より、新たに6点の写真を加えた新装版としてリイシューされました!13年の時を経て新たに出版された『vocalise』とともにお楽しみください。

佐渡の四季の色、ヨーロッパの街や人。どこにいても未来ちゃんは未来ちゃん。

笑っていても、泣いていても。どの写真も、世界と出会う喜びに満ちている。

やっぱり未来ちゃん、最高だ!

店頭では刊行記念ミニエキシビジョンを開催中。なんとオリジナルプリントも販売しております。エディション各5枚。初日から早速売れております。『vocalise』、『未来ちゃん(新装版)』どちらもサイン本のご用意がございます。貴重な機会となりますので気になる方はぜひご来店ください。。

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枝葉末節な日々

今週の担当:(杏)

10/25(金) 朝、店の近所のパン屋、SUNのパンをかじりつつ、税理士さんとミーティング。クーグートのスケジュールノートが届くが、置いておく場所がない。とにかく場所がないので出せる荷物はどんどこ出荷していく。明日は「円頓寺本のさんぽみち」に出店の日。4日間の会期のうち、先週と今週の土曜日を選んだ。先週の残りを検品して整えて、もう一度荷物を作るのは手間だけど、間に1週間あることで新入荷があったり、補充もできたりする。一日中、作業をしまくってへとへと。夜、まちかどやで豚汁卵焼き定食。

10/26(土) 朝、円頓寺商店街に向かう途中のコンビニで朝ごはんを買う。けっこうじっくり検討したはずなのに、なぜかかじりっ子シーチキンマヨネーズと、和風ツナマヨネーズおむすびを買ってしまった。曇天ではあったけど、雨は降らず、気候もちょうどよく、売上も合格点で、一日ご機嫌で楽しく過ごせた。なんか、はじめての感覚だな〜と思う。さかのぼること15年前、ブックマークナゴヤでの一箱古本市からずっと、主催者としてイベントに関わってきた。一参加者としてみる本さんぽは、お客さんもスタッフものびのびしてて、なんともいいムードに満ちている。出店者からの評判がすこぶる良い理由もよくわかる。実行委員じゃなくただの参加者になったら、寂しかったり、うしろめたくなったりするのかな、と思ったけど、ただただ、楽しかった。終了後、初めてグルテンフリーの焼き菓子屋、titbit!へ。定休日がかぶっているのでこのチャンスを逃すまい、と、張り切ってあれもこれも買っちゃう。夜、商店街に荷物を取りにいきがてら、ラーメン如水へ。これも毎年定番のコース。またひとつ、山をこえた。

10/27(日) 朝、揚輝荘で昨日からスタートしたイベント、KAKUOZAN RUSSELL MARKETへ。名古屋が誇るハンバーガー&カルチャーショップ、KAKUOZAN LARDERの企画で、大正~昭和期に建てられた揚輝荘の雰囲気と相まってまるで桃源郷のようだった。展示最終日にあわせてかけつけてくれたOKATAOKAと合流し、かかんの麻婆豆腐と、naのBBQスペアリブホットサンド。朝からなんともいい気分。今日は、衆議院選挙投票日。レジでステッカーを配っていると、ナチュラルに選挙の話ができるのがよい。昨日の古本市では、2年前にうちで投票ステッカーをもらった方が、スマホケースに入れてます!と見せてくれた。「それいいね」と声をかけられることも多いそう。このステッカーが選挙や政治の話をするきっかけになったら、というのが目的なので嬉しい。また作るし配るので、じゃんじゃん目立つところに貼ってほしい。夜、なんでもいいから家で作ったごはんが食べたくて、選挙速報を見守りつつ、白菜と水菜のツナクリームスパゲッティ。naのクロワッサンを半分こ。

10/28(月) 朝、昨日Sさんからいただいたチーロバのワッフル。あっという間に10月も終わる。急にぐっと温度が低くなった。本さんぽも終わり、展示も終わり、選挙も終わり…で、月末の経理に手をつけてなかったことに気づいて愕然とする。電子帳簿保存法の転換期のしわ寄せで、データの扱いがとにかく面倒くさい。猛烈に事務作業を進める。夜、BRUNOで鶏肉と野菜を焼きながら食べる。BRUNOで焼いた野菜は本当に美味しい。ただ塩をするだけでごちそう。

10/29(火) 朝、バタートースト、バナナとシャインマスカットのヨーグルト。休日出勤して、搬出やら入金やら。よっさんは、アートサイト名古屋城の作業が佳境にさしかかっている。とめどなく仕事があるので、20時からの映画のチケットをとって、区切りとする。結局時間ギリギリになってしまい、行きしなにはなまるうどんに駆け込む。かけうどんに大根おろしといか天をトッピング。映画は、ジョーカーでもシビル・ウォーでも、HAPPY ENDでもぼくのお日さま(ぜんぶ、観たい)でもなく、『破墓(パミョ)』。韓国の民俗学×ホラーと聞いていたけど、それだけではなかった。非常に掘りがいのあるトピックがばんばん出てくるので、観終わった後で調べたいことが山積み。

10/30(水) 朝、バタートースト、チーズ。起きてすぐ、思い立って英語のスピーキングアプリを入れる。今日のAIとの会話は、ハンバーガーショップでオーダーするというシチュエーションで、自分の発音が悪いせいか、なぜかミディアムサイズのチーズバーガーセットをオーダーしたことになっていて、AIがその正しい英文を教えてくれる。ミディアムサイズのチーズバーガーセットって何なんだ。出勤して、ゆいちゃんに「exhausted」(へとへと)と「That’s too bad.」(お気の毒に)という英語を教えてもらう。これはブックフェアで5回は言いそう。大学の同級生の訃報。私たちなりの弔いとして、Tちゃんにまつわる思い出をよっさんと話す。明るくてしっかり者で面倒見がよくて、アッパーなDJ。いくつものどうしようもないような夜を共に越えた。仕事が終わらないので、閉店と同時にガスト。店に戻って日付が変わるまで残業。

10/31(木) 朝、トースト、にんじんツナサラダ。本山のカミヤベーカリーさんが歯医者帰りにご来店。同じ歯医者だった。明日から店内で川島小鳥さんの『未来ちゃん』『vocalise』W刊行記念写真展。『未来ちゃん』のZINEが出たのは2010年だった。今回、新装版が出て久しぶりに未来ちゃんに再会したけれど、やっぱりめちゃくちゃ最強。全身で世界を受け止めているって感じ。今日もAI英会話。英語でAIに今村夏子作品の魅力を伝えようと思ったけど難しかった。「I’m not sure how to explain it.」(どう説明したらいいのかわからない)という例文を習う。ハン・ガンの話をしたら、「ハン・ガン知ってる!マン・ブッカー賞とってるよね!」と言われた。ノーベル文学賞のことはまだ知らないのかな。夜、キムチ鍋。豆腐を一丁まるっと食べた。

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EXHIBITION INFORMATION

~~~~~ 開催中! ~~~~~

【EXHIBITION】11月2日(土)~ 11月17日(日)  at ON READING GALLERY
ミヤザキ個展「安心な寝床」  

ON READINGでは初となる、イラストレーター、アーティストのミヤザキによる個展が明日からスタート!

対象となる事物を、シンプルで柔らかな線と造形で再解釈し描いたミヤザキの作品には、ユーモラスな親しみやすさが漂っています。本展では、今年から始めた油絵をメインに、新作のペインティング作品を発表します。

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【EXHIBITION】11月1日(金)~11月17日(日) at ON READING店内
川島小鳥 写真集『vocalise』&『未来ちゃん刊行記念展 

川島小鳥 写真集『vocalise』、新装版『未来ちゃん』の連続刊行を記念して、小さな写真展を開催します。展示作品(オリジナルプリント)の販売もあります。  

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【EXHIBITION】10月24日(木)~ 11月10日(日) at ON READING店内
湯浅景子 作品集刊行記念巡回展 『Beside my Flowers / Within my Flowers』2024 – 2025

画家・湯浅景子による、小原流『挿花』の表紙画24点を収録した作品集『Beside my Flowers / Within my Flowers』(momogusa刊)の刊行を記念しての巡回展。

会場では、コラージュの技法を使った小作品をおよそ100点展示。作品集とともに限定販売いたします。

~~~~~ COMING SOON! ~~~~~

  【EXHIBITION】11月15日(金) ~ 12月8日(日)   at ON READING店内
ふるさかはるか『ことづての声/ソマの舟』巡回展


木版画家・ふるさかはるかが、青森周辺の山の手仕事を取材し、制作した作品集『ことづての声/ソマの舟』の原画となった木版画・ドローイング・ピンホール写真に新作を加え展示します。

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【EXHIBITION】11月23日(土)~12月8日(日) at ON READING GALLERY
 戎康友 写真展『みどりの王国 The Kingdom of Green』  

写真家の戎康友と、編集者・文筆家の鈴木るみこが“みどりのゆび”を探しに、いくつものイギリスの庭をめぐり、写真と文章で綴った旅の記録『みどりの王国 The Kingdom of Green』。

本書には、格式ばっていた英国式庭園を自然に即した庭へと作り変えた庭園家や、芸術の域まで高めたイギリスの女性など、“みどりのゆび”の思想を理解し受け継いできた庭師たちが手掛けた、10箇所あまりのイギリスの庭園を巡った様子が収められています。

本展では、移り変わる季節とともに多様な魅力を湛える庭園の姿を大判フィルムで切り取った、美しい写真の数々を展示します。

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♪ Now Listening

Abandon All Hope / Ethan P. Flynn

ロンドンを拠点に活動するSSWのイーサン・P・フリンの2023年リリースのデビュー・アルバム。ポップでキャッチ―でいながらちゃんとプログレッシブに攻める天才的インディーロック。次作も楽しみ。

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今日のところはこのあたりで。また来週~~!

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