NEWSLETTER FROM ON READING 2024.11.08
こんにちは。ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。急に季節が進み、11月中旬らしい気温になってきました。私が座っている本屋のカウンターはそれでも、昼間、日があたるとぽかぽかで暑すぎるくらいなので、ベストマッチな服装が本当に難しい。猫たちも寒いようで、夜は寝ている人間のからだの上にどっかり座って暖をとりはじめるようになりました。悪夢にうなされる日々が始まります…。(杏)
NEWS
アートサイト名古屋城 2024
2024年11月28日〜12月15日
2023年よりスタートし好評を博した、史跡が舞台のアートプロジェクト「アートサイト名古屋城」。今秋は、年間200万人以上の人々が国内外から訪れる“観光地としての名古屋城”からインスピレーションを受け、「観光する行為」そのものをテーマに、総勢6組のアーティストによる作品を城内全域にわたって展開します。また会期中には、夕暮れから夜間にかけて賑わう3日間の限定イベント『ナイトミュージアム名古屋城 』を開催。観光地であり、文化財でもある名古屋城を味わい、新たな魅力に遭遇する体験をどうぞお楽しみください。
こちらに歌人の千種創一さんとともに制作した作品を展示します~。WEBSITEも更新されております。ぜひご覧ください。https://nagoyajo.art/
入荷情報 PICK UP
・Along the Umatilla River / 高橋ヨーコ YOKO TAKAHASHI
フォトグラファー、高橋ヨーコによる写真集。本書は、オレゴン州北東部のペンドルトンで毎年開催され、100年以上の歴史を持つ「Round-Up」というネイティブ・アメリカンとカウボーイの祭典に、アーティストの花井祐介氏とともに訪れ、撮影した写真をまとめたもの。2000部限定 シリアルナンバー入り。
・【サイン本】未来ちゃん(新装版) / 川島小鳥
木村伊兵衛賞も受賞した写真家、川島小鳥による写真集。2011年に刊行され13万部の大ヒットとなった本作は、佐渡島のひとりの女の子の1年間を島の四季とともに撮りおろした一冊です。新装版では6点の新たな写真を加え、さらに美しい印刷と装丁に。
・民藝のみかた / ヒューゴー・ムンスターバーグ、柳宗悦、田栗美奈子
東洋美術史家のヒューゴー・ムンスターバーグが日本に4年間滞在し、当時の日本各地の手仕事を紹介した1958年刊行の『The Folk Arts of Japan』が初邦訳。図版100点超に加え、鞍田崇による「解説 いまなぜ民藝か」も収録。
・【サイン本ご予約受付中】ここで唐揚げ弁当を食べないでください(増補版) / 小原晩
自費出版作品としては異例の売れ行きを記録した『ここで唐揚げ弁当を食べないでください』が、新たに17篇を加えた増補版として、待望の商業出版!
・【サイン本】記憶を食む / 僕のマリ
気鋭の文筆家・僕のマリが挑む、「食」と「記憶」を繋げる珠玉のエッセイ。思い出すことのかたわらにはいつも、食べものがあった。大切な記憶も、ちょっとした記憶も、食むように紡いでいく。
・抜け出しても抜け出しても変なパーティー / 水野しず
POP思想家・水野しずの濃縮エキスの詰まった傑作歌集が、ついに誕生!
「ごほうび」と売ってる側が言ってくる当方の金を得る分際で
・「みんな」って誰?ー災間と過疎をのびのび生きる / 宮本匠
2004年の新潟県中越地震から20年、中山間地の災害復興を出発点にアクションリサーチを続けてきた社会心理学者の宮本匠が綴ったはじめての単著。
RECOMMEND BOOK !
ばばーん!と入荷しました。世界の生活文化をフィールドワークするように撮影し、温かく、かつ静謐な独自の色彩感覚による写真が人気のフォトグラファー、高橋ヨーコによる写真集。
本書は、オレゴン州北東部のペンドルトンで毎年開催され、100年以上の歴史を持つ「Round-Up」というネイティブ・アメリカンとカウボーイの祭典に、アーティストの花井祐介氏とともに訪れ、撮影した写真をまとめたもの。
「Round-Up」は、全米でも珍しいイベントで、ロデオライダーとネイティブアメリカンという異なる文化を持つ人たちが、同じフィールドでそれぞれの伝統文化を共有し、競い、楽しむというもの。その期間中は学校も休みになって町じゅうがお祭り騒ぎなのだとか。ロデオライダーによる迫力あるパフォーマンスや、色鮮やかで手のこんだ美しい衣装をまとったネイティブアメリカンたちが繰り広げる伝統的なダンスなど、美しく激しく、各々の文化を披露しながら交流し継承する大切な場となっているそうです。
本書には、その数日間の記録とともに、武藤彩さんによる日英のテキストに加え、スペシャルコンテンツとして花井祐介氏の現地でのスケッチドローイングも数点収録されています。特に、ネイティブアメリカンの方々の鮮やかな衣装やビーズ細工が美しい髪飾り!見どころ大すぎの素敵な写真集です。
限定2000部で、取扱店も数少ないようですので、ご希望の方はお見逃しなく!
枝葉末節な日々
今週の担当:(義)
11/1(金) 朝はSUNのトースト、板チョコのせ。朝、名古屋城に行って庭園の現場計測。まだ蚊がぶんぶん飛んでいて2、3箇所刺される。のち、アートラボあいちに寄って、プロジェクション作品のテスト。不安だった点が解消されてほっと一安心。あとはひたすらデータづくり&調整のみ。店に戻ると、今日からスタートしている川島小鳥さんの写真集『vocalise』&『未来ちゃん』刊行記念展で早速オリジナルプリントが売れていた。みんな未来ちゃんにメロメロ。15時ころからミヤザキさんの展示の搬入。ミヤザキさんは輪郭線を黒く縁取ったシンプルなフォルムのイラストレーションが人気のイラストレーター。今回は新たに挑戦している油絵具で描いた作品を中心に展示していて、描き方やタッチも変わっているものもあり、今までの作品とはひと味違う味わいがある。展示タイトルにつけられた「安心な寝床」という語感がぴったり。世界のいたるところで戦争が止まないが、あらゆる市民が一日も早く、穏やかな寝床で眠れる日が来るのを節に願うばかり。会場ではガザの人々へのドネーションとしてバッジも販売している。夜は、鶏肉と白菜の白だしスープ。
11/2(土) 今朝もSUNのトースト、板チョコのせ。ミヤザキさんの展示初日、早速ドローイング作品をお買上げいただく。今回のミヤザキさんの作品はクライアントワークのイラストレーションより、かなりのびのびとした印象で、とにかく今やりたいことを表現した、という感じがとてもよい。そしてそれが受け入れてもらえていて嬉しい。しかし、今日は、あいにくの嵐のような大雨。隣の本屋にいくために通路に出るだけでびしょびしょになる始末。夜はミヤザキさんとマメゾンで、オニオンスープやドリア、ロールキャベツ、ピザなど。いい夜だった。
11/3(日) 朝、ちょっと寝坊。コンビニでパンを買って出勤。うってかわって今日は気持ちの良い秋晴れ。動物園も大混雑で、近隣道路のあちこちで渋滞が発生していた。ミヤザキさんも朝から動植物園に出かけていて、15時くらいにギャラリーに来てくれる。コモドドラゴンはすごい行列で諦めたそう。今回の展示ではじめてミヤザキさんのことを知ったというお客さんや、本屋にきたついでに絵を観て行ってくれるかたも多いのだが、みんなすっと展示に引き込まれていくのがわかる。なんというか、よい空気が流れているなという印象。ミヤザキさんの絵を見ていて、ヨゼフ・チャペックのことを思い出すねと杏子と話す。彼も戦時中の激動の時代に生きながらユーモラスな微笑ましいイラストレーションを多く残したが、ミヤザキさんもここ一年はずっとガザ支援の活動などもしながら絵を描いてきた。悲惨な時代だからこそ、こういう絵が人々にもたらす効用は大きいのかも知れない。それは描いている作家自身にも。営業後、各務原のイベントに来ていた内沼さんと合流して東北大冷麺へ。色々と相談に乗ってもらったり、内沼さんがこれからやりたいと思っていることなどを聞いたり、くだらない話をしたり、とても有意義な時間。出版業界は本当に問題が山積みでどこから手をつけていけば?という状況なのだが、版元、取次、書店とそれぞれの事情を汲みながらバランスのとれた課題解決への道筋を探るのはとても難しい。が、それでもまだまだやり方はあるはず。
11/4(月) 朝、ヨーグルト、バナナ、コーヒー、ラスク。三連休最終日でちょっとだけゆったり気味。大好きな写真家の高橋ヨーコさんから、新作の写真集がどさっと届く。オレゴン州北東部のペンドルトンで100年以上の歴史を持つ「Round-Up」というネイティブ・アメリカンとカウボーイの祭典に、アーティストの花井祐介氏とともに訪れ、撮影した写真をまとめたもの。ネイティブ・アメリカンの衣装が気になる。このあたりの歴史もちょっと調べてみたい。夜は回鍋肉を作って、ごはんをもりもりと食べた。
11/5(火) ちょっと早起きしてコアラド、シヤチルの安井くんと、tonariの外畑さんと待ち合わせ。今日は多治見・土岐・瑞浪を舞台にしたアートプロジェクト『土から生える』のツアーを実行委員長の水野さんに特別に企画してもらったのだ。このイベントは週末のみの開催だったので、あ~、残念、観に行けないかもな~と水野さんに話していたら、じゃあ平日ツアーやります?となって実現してくれた。主に週末動けない、お店をやっている人など30人くらいが集まって、みんなで展示会場をぞろぞろと回った。釉薬の廃工場だったり軍需工場跡地だったり、醸造所や小山冨士夫の窯場、沈子の窯場跡、そしてギャルリ百草と、どの場所も、そもそも場の持つ力が凄いのだが、その場所が持つ長い時間に呼応するような作品を作家が作っていて不思議な作用を及ぼしている。特に印象的だったのが、高田窯場跡のモロと呼ばれる木造の作業場に展示されていた小島久弥さんのインスタレーション作品。内側と外側の境界が曖昧になるような幻想的な作品だった。途中で寄った加登屋食堂のあんかけかつ丼も面白い味だった。名古屋からも車で30分ほどのエリアだが、まだまだ知らない場所やモノがたくさんある。丸一日かけて展覧会を鑑賞。19時ころに帰宅。あまりお腹も減ってなかったので、恵那川上屋で買ったモンブラン「栗山」を夕食とする。疲れていたので早めに就寝。
11/6(水) 朝、肉うどん。高橋ヨーコさんの写真集が早速オンラインでたくさん売れていて、せっせと荷物づくり。ここのところ、平日でもお客さんが多くて、あっという間に一日が終わってしまう。が、名古屋城のアートイベントの映像作品の制作も大詰めで、手を動かし続けなければいけない。わかっていたことだが、12月に入るまでは鴨の水かきの様相で怒涛の日々。夜はスーパーに寄って手羽元を買ってチキンカレー。夜も冷えるようになってきたので毛布を引っ張り出す。冬用の布団に替えようと思ったところ、布団カバーが破れていたので、ネットでぽちり。届くまでは毛布でしのぐ。早速はちが毛布をフミフミ。
11/7(木) 朝、チキンカレーの残り。今日は立冬。マンションが南向きなので寝室はわりとポカポカして暖かいのだが、外へ出るとびっくりするくらい寒い。ヒートテックのインナーを着てきたもののそれでも寒い。まだ衣替えも終わってない。今日も粛々と制作に励む。夜は明太クリーム鍋スープなるものを先日スーパーで購入したので早速試してみる。明太風味はぎり感じるくらい。うどんがなかったので、〆は雑炊にしてみたが、ブラックペッパーをたくさんかけたら美味しかった。
EXHIBITION INFORMATION
~~~~~ 開催中! ~~~~~
【EXHIBITION】11月2日(土)~ 11月17日(日) at ON READING GALLERY
ミヤザキ個展「安心な寝床」
ON READINGでは初となる、イラストレーター、アーティストのミヤザキによる個展。対象となる事物を、シンプルで柔らかな線と造形で再解釈し描いたミヤザキの作品には、ユーモラスな親しみやすさが漂っています。展示空間がよい仕上がり。ぜひご覧ください。
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【EXHIBITION】11月1日(金)~11月17日(日) at ON READING店内
川島小鳥 写真集『vocalise』&『未来ちゃん』刊行記念展
川島小鳥 写真集『vocalise』、新装版『未来ちゃん』の連続刊行を記念して、小さな写真展を開催します。展示作品(オリジナルプリント)の販売もしております。貴重な機会!
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【EXHIBITION】10月24日(木)~ 11月10日(日) at ON READING店内
湯浅景子 作品集刊行記念巡回展 『Beside my Flowers / Within my Flowers』2024 – 2025
画家・湯浅景子による、小原流『挿花』の表紙画24点を収録した作品集『Beside my Flowers / Within my Flowers』(momogusa刊)の刊行を記念しての巡回展。
会場では、コラージュの技法を使った小作品をおよそ100点展示。作品集とともに限定販売中。額装も承ります。
~~~~~ COMING SOON! ~~~~~
【EXHIBITION】11月15日(金) ~ 12月8日(日) at ON READING店内
ふるさかはるか『ことづての声/ソマの舟』巡回展
木版画家・ふるさかはるかが、青森周辺の山の手仕事を取材し、制作した作品集『ことづての声/ソマの舟』の原画となった木版画・ドローイング・ピンホール写真に新作を加え展示します。 11月16日(土)には作家が在廊し、マタギ直伝のお茶「鳥っこ止まらず」を振る舞います。
【EXHIBITION】11月23日(土)~12月8日(日) at ON READING GALLERY
戎康友 写真展『みどりの王国 The Kingdom of Green』
雑誌『ku:nel』での取材がきっかけとなり、写真家の戎康友と、編集者・文筆家の鈴木るみこが“みどりのゆび”を探しに、いくつものイギリスの庭をめぐり、写真と文章で綴った旅の記録『みどりの王国 The Kingdom of Green』。
本書には、格式ばっていた英国式庭園を自然に即した庭へと作り変えた庭園家や、芸術の域まで高めたイギリスの女性など、“みどりのゆび”の思想を理解し受け継いできた庭師たちが手掛けた、10箇所あまりのイギリスの庭園を巡った様子が収められています。
本展では、移り変わる季節とともに多様な魅力を湛える庭園の姿を大判フィルムで切り取った、美しい写真の数々を展示します。トークイベントも予定しております。詳細は追って~。
♪ Now Listening
Come Ahead / Primal Scream
御年63歳のボビー・ギレスピー率いるプライマル・スクリームによる8年ぶり12枚目となるフルアルバム。名盤「Screamadelica」を彷彿とさせる、サイケデリックでソウルフルでダンサンブルなテンションぶちあがりの仕上がり。これは良いスピーカーやヘッドフォンで聴いてほしい。こんな63歳かっこよすぎるだろ。
今日のところはこのあたりで。また来週~~!
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