NEWSLETTER FROM ON READING 2026.09.25

こんにちは、ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。シルバーウィークも終わり、秋本番ですね。今月は天候にずっと気をもんで過ごしていた気がします。また明日から雨や台風が心配ですが、みなさまどうぞお気をつけてお過ごしください。(杏)
EVENT

なんと!ON READINGで演劇やります!
Dead Weight to the Large Rim
作・演出・出演:加賀田玲、立石草太
2026年10月18日(日)
開場:13:30 / 開演:14:00~
料金:予約 2,000円 / 当日 2,500円
予約: farewelltocolossalhams@gmail.com
バンド「ジョンのサン」メンバーでもある加賀田玲と立石草太による二人芝居を上演します。
入荷情報 PICK UP
・Typodarium 2027 カレンダー
今年も入荷!文字/フォント好き必携!ドイツの出版社〈Hermann Schmidt〉から毎年出版されているフォントの日めくりカレンダー『Typodarium』。世界中のフォントを使用し、365日が日替わりフォントでデザインされています。
・鳥のうた / 左右社編集部(編)
100人の歌人が詠んだ、100首の「鳥」の短歌アンソロジー。羽毛のやわらかさ、渡り鳥の旋回、水面をすべる水鳥、地上を歩く鳥、羽ばたきが起こす風まで、さまざまな鳥の姿が一首一首に描かれています。どこから開いても鳥の気配が立ち上がる、短歌に初めて触れる人にもおすすめの一冊。
・人並みというもの / 太田靖久
記憶のなかに残る風景と、そこに潜む感情を描いた、小説家・太田靖久による20編の短編集。真冬の雨、高架下のトンネル、吹き溜まりの桜、水辺の光、冷たい風、清潔な雪。何気ない日常の風景をきっかけに、忘れていた記憶や過去の感情がふいに立ち上がります。
・にぎやかなひとり飲み / 武塙麻衣子
立ち飲み屋で、家で、飛行機で。気ままなひとり飲みの時間を綴った武塙麻衣子のエッセイ集。酒場の人や料理、ふとした会話に潜む可笑しさや切なさをすくい上げる。夕暮れの一杯のように、どこから読んでも心地よい一冊。
・温かい家 / 今村文 作品集 Fumi Imamura
花や植物をモチーフに制作する現代アーティスト・今村文、初の作品集。代表作〈温かい家〉35点に新作22点を加え、赤い花々がひらく、身体と植物、内と外をめぐる世界を収録。植物図鑑のような美しさも魅力の一冊。
・butterflies are quicker than rock / フェイイ・ウェン 写真集
ロンドンを拠点に活動する写真家、フェイイ・ウェンによる初写真集『butterflies are quicker than rock』。東洋思想を手がかりに、生態系の脆さや時間の儚さ、そして変わり続ける風景を見つめた一冊。
・撮影 / 竹久直樹 写真集
展覧会を撮り続ける写真家・竹久による写真集。美術館やギャラリーだけでなく、廃墟やオルタナティブスペースなど、さまざまな場所で行われる展覧会と、そこに関わる人や設営の現場までを記録。写真と記録のあり方を問い直す一冊。
・風をこぐ To Row the Wind / 橋本貴雄
ON READINGの超ロングセラー。再入荷。路上で出会った一匹の犬・フウと、12年間をともに暮らした写真家・橋本貴雄。福岡、大阪、東京、ベルリンをともに歩いた日々を、262点の写真と2万字のエッセイで綴る。そばにいること、見つめることから生まれた、静かでたまらなく愛おしい写真集。
RECOMMEND BOOK !
当店やTEMPORAでも以前に個展を開催していただいた今村文さんの作品集がリリースされました!
今村文さんは花や植物をモチーフに、グラシン紙に水彩とコラージュを施した作品を制作する現代アーティスト。ロンドンをはじめ国内外で活動する彼女にとって、初めてとなる作品集です。
本書は、2015年から取り組んできた代表的なシリーズ〈温かい家〉を中心に構成。愛知県美術館での展覧会「芸術的植物園」で初めて発表された作品群は、壁一面に並ぶ赤い花によって、まるで身体の内側に入り込んだような感覚を呼び起こします。構想から10年を経て新たに制作された作品を加え、〈温かい家〉の核となる35点と新作22点、計57点を収録しています。
「温かい家」というタイトルには、当初、自分を守ってくれる場所という意味が込められていました。しかし2023年、今村さん自身が母となったことで、その「家」のあり方は少しずつ変化していきます。外側から自分を守る殻だった家は、やがて内側から静かにひらかれていくものへ。内と外の境界がやわらいでいく、その身体的な感覚が、赤い花々へとつながっています。
赤を基調とした装丁には、今村さんの花が押し花のように丁寧に綴じ込まれています。幾重にも重なる赤の色、葉に残された小さな虫食いの穴、土から伸びる根の力強さ。ページをめくり、じっくりと作品を眺めるほどに、植物が持つ生命の細部が立ち上がってきます。
豊田市美術館学芸員・石田大祐、キュレーター・ジュリア・タラシュクによるテキストと作家自身の言葉を交えながら、植物図鑑を思わせる懐かしさと、現代的で瑞々しい感性がひとつになった作品集です。
なお、年末あたりで、刊行記念フェアも予定しております。お楽しみに~!
枝葉末節な日々
今週の担当:(義)
9/18(金) 朝から杏子はお義母さんと豊田市美のアンドリュー・ワイエス展へ。静謐で「もののあはれ」を感じる表現は日本人の美意識に通じるのだろう、凄い人気らしい。銀行に行ってコンビニでパンを買って朝食とする。ファミマのも~っちりピザパンを見かけなくなってしまった。もう販売終了?最近は、も~っちり食感ホイップあんぱんがお気に入り。今日もひたすらTEMPORAのための入稿作業に終われる。締切はまったなし。だが、考えれば考えるほど何が正解かわからなくなって迷路に迷い込んでしまう。むずい。ヒリヒリする。夕方、本山のたぐちごはんさんがご来店。たぐちさんはMINAのフードメニューを担当していて、今回の企画でもメニュー開発をしてくれている。が、ミュージアムショップをイメージするフードって難題すぎやしないか。。。どんなメニューになるのか楽しみ。夜、お義母さんも合流して、久しぶりのスシロー。めっちゃシャリが小さくなってやしないか?
9/19(土) 朝食は、トマト、オクラ、ごはん、みそ汁、たまご。サウダージ・ブックスの浅野さんがご来店。今はなくなってしまった、名古屋のとあるレコードショップの店主の生活史の本を制作中とのこと。当たり前のことだけど、まだまだ全然知らないことが名古屋にもたくさんある。こうやって本にしたり、取材やリサーチしてくれる人がいてはじめて記録として残っていくんだよな。ありがたい。AI化が進むにつれて、これからますます編集者の時代になっていくのだろうけど、名古屋にはまだまだ野心的な面白い編集者、いろんなジャンルを横断できるような編集者が少ない気がする。出会ってないだけかもしれないけど、どうなんだろ。今、活躍している人たちはみんな最初は手弁当で、自腹で面白いことを仕掛けてきた人たちばかりだけど、そういう余裕すらないのかも。シルバーウイーク初日ということで、お客さんも多い一日。やばい、在庫がちょっと薄かったかもしれない。夜ごはんは、炊き込みご飯と油揚げ。
9/20(日) 朝、目玉焼き、炊き込みごはん、みそ汁。紘子さんの展示が超人気。口コミもあってか今日もたくさんの方が見に来てくれる。そして、マナーもよくて気持ちのよいお客さんが多い。この素敵な空間がそうさせてるのかも。作品もすでに結構売れてしまっているが、今日も、それぞれのお気に入りを見つけてくださって4作品が売約となった。合間合間にTEMPORAのための選書&グッズ制作を進める。帰りにスーパーによって帰宅。夜ごはんは蒸し茄子。大好きなこてっちゃんでごはんが進む。
9/21(月) 朝、パン、コーヒー。今日はあまねさんが来てくれるので、自宅で仕事。が、はっちゃんがちょいちょい邪魔してくるので、あまりはかどらず。昼ごはんはタコスバーガー。夕飯に、漢方なしのなんちゃって参鶏湯をつくる。塩麹に鶏肉を漬け込み、野菜やショウガ、ニンニク、米を少々入れてじっくり煮込むだけ。めちゃくちゃ簡単だけど、しっかり美味しくできた。これはよい。冬の定番食になるかも。楽しみにしていた中井菜央さんの『ゆれる水脈――写真 表象のさきに』を読み進める。みすず書房のWeb連載でも少し読んでいたけど、文章の力、説得力が圧倒的すぎる。中学を中退して、いわゆる「不良」と呼ぶ時間を長く過ごしたのち、25歳のときに荒木経惟の『センチメンタルな旅 冬の旅』に出会って衝撃を受け、写真をはじめた中井さん。写真にのめり込むようになると、考えること、書くことにもどんどん意識が向かっていったという。カメラを通して世界を見ることは、自分自身の内側にある記憶や感情、無意識に触れること。その体験が、生々しい、偽りのない言葉で綴られていて、読んでいると体温が上がってしまいそうになる。これはすごい本。杏子を迎えに行って帰宅。参鶏湯も好評でよかった。それにしても今日は台風(といっても名古屋はほとんど影響なかったが)のせいか、店はめちゃくちゃ暇だったらしい。さすがに先日の大雨もあったので、みんな用心したのかな。しょんぼり。
9/22(火) 朝、パン、コーヒー。今日は杏子が取材仕事でお出かけ。今日もあまねさんが出勤。シルバーウィーク後半。昨日がしょんぼりだったので、今日はどうなることかと思っていたら、週末くらいの賑わいはあってほっと一安心。今日も選書作業に励む。時間がない。日テレの報道班?から電話。海外からの古本の大量購入の実態調査だという。が、すみません、うちは古本屋じゃないんです。昨日くらいにSNSでちらりと見たが、AIの企業が、信頼できる情報をAIに食わせるために専門書の古書を大量購入しているらしい。古書店によっては5倍くらいの売上になってるみたい。うらやましい。でも、この話ではないのだけど、希少な美術書なんかも神保町で海外の方がホイホイ買っていくみたいで、どんどん日本の市場から無くなってしまっていってるのはちょっと気になる。円安の弊害がここにも。営業後、あまねさんが隙間時間につくっていたという自分用のイラスト入りのマニュアルの冊子をみせてくれた。出来が良すぎる。。。店の俯瞰図ほしい。夜ごはんは豚肉と豆苗の炒め。筑前煮は味がしっかり沁みていておいしい。
9/23(水) 朝、いただいたカンパーニュ、かぼちゃのスープ、コーヒー。シルバーウィーク最終日なのでさすがに落ち着くかな~と思ったら、全然忙しい一日だった。ゆっきゅんのライブ後のすーちゃんがご来店。最近(というわけでもないが)あちこちで話題のゆっきゅん。徐々に触れていくうちにだんだん興味が湧いてきたところ。10月上旬にはエッセイ集も刊行されるとのことでサイン本も発注済み。日記も面白いのでエッセイも楽しみ。11月にあの頃の自分が聞いたらきっと信じられないだろうビッグイベントが決まった。11/27(金)の予定はとりあえず空けておいてください。こうご期待! 連休中の売り上げで棚もちょっとスカついてしまった。。。明日が連休明けの発注日となるため、急いで発注をまとめる。夕ご飯は昨日に引き続き、筑前煮。
EXHIBITION INFORMATION

大好評の展示も今週末まで!
渡邉紘子 個展『想像の昼寝』
2026年9月12日(土)~9月27日(日)
布やガラス、紙など身近な素材を組み合わせ、日常に潜む小さな喜びや記憶をすくい上げる立体作品/インスタレーションを制作するアーティスト、渡邉紘子の個展を開催中。
渡邉紘子
1981年生まれ。多摩美術大学 テキスタイルデザイン専攻卒業。University of Art and Design Helsinki留学。日常の小さな出来事をテーマに、布やガラスなどを使用したオブジェやインスタレーションを制作している。2020年 代々木上原にアトリエ兼多目的スペース「April Shop」をオープン。https://www.instagram.com/hirocoro43/

足立涼 個展『I Want To Check The Shape Of Trees』
2026年10月3日(土)~10月12日(月)
トークイベント:10月3日(土) 17:00~
登壇:
足立涼(写真家)
加納大輔(グラフィックデザイナー)
平井彰(加藤文明社/atelier gray プリンティングディレクター)
入場無料
写真家・足立涼の写真集「I Want To Check The Shape Of Trees」の出版に伴い、同タイトルの展覧会を、Art Space & Cafe BarrackとON READINGにて同時開催します。
昨年末に出版した同写真集は、2020年以降の様々な世界的な事象や個人の環境の変化などを経て顕在化した「家の中」と「外」という異なる二つの空間同士、さらにそれに伴う「他者」と「個人」の関係性をテーマとして構成した写真集でした。
写真集の発売に合わせて展覧会を開催するにあたり、写真集が持つ「家と外、他者と個人との関係性」という上記のテーマに呼応するように、展覧会と写真集が断絶なく接続され、写真集を構成する空間的な連なりや事象を3次元の展示空間に、2会場それぞれ異なったアプローチで展開することを試みます。
足立涼 / RYO ADACHI
写真家。1989 年岐阜県生まれ。
愛知県立芸術大学大学院 博士前期過程 美術研究科修了。
「写真の同時性」に着目し作品を制作する。
2020 年、時間や空間の変化によって起こる不在・消失とそれに伴う コミュニケーションの在り方をコンセプトとしたシリーズ「Other space, Other points」を発表。同作品の巡回展を日本各地で開催。 受賞歴にIMA next #45 SCENE Judge:川田喜久治 ショートリスト。現在、東京都在住。
https://www.instagram.com/adachiryoppm/
https://www.adachiryo.com/
ほりはたまお 個展『Magnolia』
2026年10月24日(土)~ 11月3日(火祝)
植物や果実、身近なもののかたちを、シンプルな線と色で描くイラストレーター、ほりはたまおの個展を開催します。
本展では、“ 木蓮”をテーマに展開したMa g n ol i a シリーズの作品を多数展示。ステンシル技法を用いたオイルパステル画の額装作品を中心に、ポストカードやハンカチ等のグッズも販売いたします。
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散歩の道中、空き家のように見える古い家の庭に、一本の紫木蓮の木を見つけた。
春先だったためいくつか花が咲いていて、上向きにしなやかにひらくその様子、鮮やかな色にとても心が満たされたことを覚えている。
あくる日ふと同じ道を通ると、その紫木蓮は根元の上までばっさりと切られていた。この木の自然的なすがたが途切れてしまったこと
に言いようのない残念さを胸に抱いたが、誰のせいでもなく、仕方のないことだった。
ただ、あの紫木蓮が生き生きとしていたこと、その美しさは確かに私の心を励ましてくれたことを絶対に覚えていよう、絵にしようと
思った。
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ほりはた まお
イラストレーター・作家
1990年愛知県生まれ。名古屋市立大学芸術工学部卒業。パレットクラブスクールイラストコース修了。広告や書籍・雑誌の挿絵等を中心に手がけるほか、展示発表も行う。直近の仕事に、神楽坂麹専門店MUROパッケージイラスト、ON READINGが手掛ける期間限定のミュージアムショップ『TEMPORA』ロゴイラスト、2026年度暮しの手帖社発行雑誌『暮しの手帖』目次絵等。
https://www.instagram.com/horihatamao/
♪ Now Listening
Too Close For Running / aron!
ジャジーでポップなソングライティングで話題を集める次世代の注目株!aron!のデビューアルバム。初期のSondre Lercheとか好きならめっちゃハマると思う。Mei Semonesも参加~。
今週はこのあたりで。
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