NEWSLETTER FROM ON READING 2024.06.28
こんにちは。ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。
ON READINGの入っているビルの通路は、西向きで絶好の夕焼けスポットなのですが、つい先日は本当に空がびっくりするくらい真っ赤に染まっていました。湿度が高いほど赤く染まるそうで、実は夏こそ夕焼けがいちばんきれいな季節なのです。今だと18時半~19時くらいが見頃ですかね。お店に寄った際はぜひ眺めていってください。(義)
NEWS
『さあ、本屋をはじめよう / 和氣正幸(監修)』(Pヴァイン)に(義)が寄稿いたしました。ここ数年、次々と開店している独立書店と呼ばれる「新しい形の町の本屋」の可能性を探るべく、18人の書店主たちの言葉を集めた1冊。本屋活動をはじめて20年を振り返りながら、だんだんと本屋になっていったんだな~というエッセイを寄稿しております。
EVENT INFORMATION
8月17日に岐阜県の各務ヶ原にてスペシャルなイベントを企画させていただきました。ぜひご参加ください!チケットは7月1日の12時より発売です!
こと、ばと、ことば。<詩と短歌 ことばが立ち上がるとき>
ゲスト:大崎 清夏(詩人)、岡本 真帆(歌人)
会場:TOUAMACHI KAIKAN 2F ホール(各務原市各務字那加東亜町106)
ご予約・詳細:https://kakamigahara-mirai.or.jp/event/10852/
鞍田崇×朝倉圭一「わからないまま、いとおしい民藝」
『わからないままの民藝』出版記念トークイベント
日程:2024年7月24日(水)
時間: 開場 19:00 開演 19:30
参加費:1,500円(500円分お買い物券付)
定員:25名(要予約)
予約:https://onreading.jp/event/wakaranaimama/
飛騨高山の工藝店「やわい屋」店主の朝倉圭一さんが“新時代の民藝”の姿を生き生きと綴った『わからないままの民藝』(作品社)。本書の刊行を記念して、民藝に造詣の深い哲学者の鞍田崇さんと朝倉さんをお迎えして、トークイベントを開催します。テーマは「わからないまま、いとおしい民藝」。民藝の器や地域とのつながりなど、多岐にわたってお話しいただく予定です。ぜひご参加ください!
入荷情報 PICK UP
・踊る幽霊 / オルタナ旧市街
インディーズシーンで注目を集める謎多き匿名作家・オルタナ旧市街が、空想と現実を行き来しながら編み出した待望のデビュー・エッセイ集。
・Ghost and Spirit / Mike Kelley
SONIC YOUTHの「Dirty」のジャケットでもお馴染みの現代美術作家、マイク・ケリーの作品集。欧州を巡回する大規模展覧会の図録です。
・『たやさない つづけつづけるためのマガジン』vol.4
自分自身がこれと決めたものづくりを「つづけつづける」ために、何ができるか。つづけつづけるためのヒントを探るリトルプレス。今号は「恥ずかしげもなく、野心を語る」をテーマに、多様な書き手が生業の舞台裏を語るドキュメンタリー的エッセイ集です。
・海のうた / 左右社編集部(編)
同時代の歌人100人がうたった100首の〈海〉の短歌アンソロジー。どこから開いても〈海〉がひろがる、はじめて短歌に触れるひとにむけた、とっておきの100首を収録。100人の歌人がうたった、わたしだけの海のうた。
・缶チューハイとベビーカー / パリッコ
初回入荷分サイン入り!育児エッセイだけは書かないと決めていた酒場ライター・パリッコによる共感と感涙の子育てエッセイ。のびた「アンパンマンうどん」で酒を飲む、プールとビール、、子育ては「ねむさ」とともにある、さらばベビーカー他、全46編。
RECOMMEND BOOK !
にんげんの良さのひとつにねむるとき身体に布をかけるかわいさ(橋爪志保)
終バスにふたりは眠る紫の〈降りますランプ〉に取り囲まれて(穂村弘)
世界じゅうのラーメンスープを泳ぎきりすりきれた龍おやすみなさい(雪舟えま)
明けがたにいちど目覚めてゐたことは言はないでおく まぶしい部屋だ(山下翔)
この世から少し外れた場所として午前三時のベランダがある(荻原裕幸)
「短歌は詩なので、ぱっと見ただけでは意味がよくわからないものもあるけれど、そういうところも眠りぎわに読むのにちょうどいい気がします。わかるような気もするし、わからないような気もする、とか考えているうちに、いつの間にか眠ってしまっているような。」(まえがきより)
歌人・枡野浩一、作家・pha、俳人・佐藤文香が、"安眠"がテーマの短歌を百首集め、見開きで紹介した現代版「百人一首」。
布団のなかで眠りが訪れるのをまつ時間、眠れない夜、夢のなかのこと、目が覚めた瞬間、世界が眠っている夜のあいだ――。多種多様な、「眠り」についての短歌を読んでいるうち、なんだか呼吸がゆっくりになって、落ち着いてくるから不思議です。各作品に、編者の短い解説(エッセイ)が付いているのも嬉しい。はじめて短歌に触れる方にもおすすめです。
ダストジャケットなしの角丸上製本で、寝落ちしても安心!最近お疲れのあの人へ、プレゼントにもよいですね。
【掲載作品作家】
橋爪志保/佐伯紺/初谷むい/水野葵以/加藤治郎/正岡豊/谷川由里子/宇都宮敦/柳澤真実/木下侑介/工藤吉生/土岐友浩/井上法子/鈴木加成太/岡本真帆/山階基/夜夜中さりとて/佐々木朔/大室ゆらぎ/俵万智/花山周子/柴田有理/上本彩加/遠藤健人/三田三郎/辰巳泰子/藪内亮輔/魚村晋太郎/大森静佳/光森裕樹/仲田有里/伊舎堂仁/永田和宏/岡野大嗣/村上きわみ/小島ゆかり/青松輝/多賀盛剛/𠮷田恭大/平出奔/望月裕二郎/絹川柊佳/鈴木ちはね/吉岡太朗/東直子/toron*/斉藤真伸/上坂あゆ美/田丸まひる/田村穂隆/早坂類/石川美南/丸田洋渡/伊勢谷小枝子/山下翔/山田航/小島なお/山中千瀬/門脇篤史/佐藤弓生/本多真弓/三上春海/竹中優子/笹公人/千種創一/北山あさひ/堂園昌彦/川野芽生/阿波野巧也/笹井宏之/佐々木あらら/天野慶/笠木拓/帷子つらね/永井亘/平岡直子/瀬口真司/千葉聡/干場しおり/石井僚一/佐藤りえ/枡野浩一/我妻俊樹/伊藤紺/はだし/永井祐/穂村弘/渡辺松男/岡崎裕美子/荻原裕幸/濱田友郎/佐原キオ/楠誓英/笹川諒/五島諭/雪舟えま/木下龍也/上篠翔/仁尾智/陣崎草子
枝葉末節な日々
今週の担当:杏子
6/21(金) 雨のち晴れ。朝、残りごはんに目玉焼き、ウィンナー、ゴマふりかけのっけ。このところずっと、手芸本(仮称)のインタビューをまとめる作業をしている。テープ起こしをしているあいだ、何度も繰り返しその人の声を聞いていると、音声を聞いていない時にも、その人のリズム、テンポ、言葉選び、口癖が脳内に滞留しているのを感じる。長編小説を何日にもわたって読んでいる時にも近いような感覚。帰宅時、久しぶりにマンション2階の三毛猫みーちゃん(こちらも仮)がベランダから顔を出してくれた。夜、よっさんお得意のチキンカレー、にんじんとキャベツのサラダ。
6/22(土) 晴れのち雨。二度寝して11時起床。朝、グラノーラ、キウイ、ヨーグルト。最近お仕事を辞めたというSさんがご来店。時間ができたのでこの機にペーパードライバー講習を受けたという。私も2023年から継続して「今年の目標」に掲げていることのうちのひとつ。「杏子さんもきっと、体が覚えてますよ」と話すその笑顔がまぶしい。一歩踏み出す(予約する)だけ、わかっちゃいるけどそれがおっくう。夜、昨夜のチキンカレーの続き。来週の『BETTER FOOD』お話会に向けての予習にと、食のドキュメンタリー映画の代表格『フード・インク』を観る。はちが一緒に見てたので、動物たちのショッキング映像が出てくるたびにひやひやする。
6/23(日) しとしとからざーざーの雨。mornquilt展最終日。すでに作品は完売してしまったが、展示として観ていただけるように、水曜に再構成してもらった。パッチワークやキルトを作られている年配の方々もたくさん観に来てくださる。「こういう柄合わせ、難しいのよ」「生地の合わせ方がセンスだわね」と、やってる方ならではのお話を聞けるのも楽しい。子育てや家事で家にいることが多いなかで楽しみをどう見つけてきたのか。手仕事をされている人たちがその営み自体にいかに喜びをもらってきたか。断片的なお喋りからも伝わってくる。
mornquilt自体は、そうした手芸とアートのあわいにいる作家で、今回の展覧会ではそれが十全に出せたんじゃないかと思う。展示として壁に貼ってあるのは古いキルトの会報誌、パウル・クレーのポストカード、娘のMちゃんが幼い頃に描いた絵、STRAWBERRY SWITCHBLADE のブロマイド。前回の展示の時には、好きなバンド名や曲名が刺繍されたキルトを展示していて、最高だった。こういうところこそがいさじさんって感じ。その人が何を聴いてきたかって作品に出る。夜、冷凍シューマイ、モヤシ炒め、わかめスープ。
6/24(月) 晴。人参とキャベツとツナのトースト。昨晩、なんかしらないがうまく寝付けず一日中眠かった。「振り返ったら寝てる」(byよっさん)私のはずなのだが、近年、ちょくちょくこういうことがある。翌朝早起きしなければいけない日、イベント前、取材前、疲れすぎた日など、布団に入ってから脳内がフル稼働してしまう。早く眠りたいのに、と思うと焦って余計寝られない。はちがベッドに来てくれたので、猫をなでることに集中する。猫のゴロゴロ音とふわふわの毛のぬくもりには、わかりやすく効果がある。帰宅後、よっさんはジムに。私は眠すぎてサボる。夜、鶏肉のマスタードソース、しいたけ、スナップえんどう、たまねぎの蒸し焼き、人参とキャベツのサラダ、わかめスープ。
6/25(火) 朝、昨日の残りごはんでよっさんは卵かけごはん。私は納豆ごはん。午前中、店内撮影の仕事があり、よっさんだけ休日出勤。やることはめちゃくちゃあるのに、なぜか台所の換気扇の掃除をはじめてしまった。ドラマ『アンメット』最終回を観て、心が震えすぎてなーんもやる気が起きない。帰ってきたよっさんが、ホットケーキを焼いてくれる。一昨日、いさじさんがくれた桃もちょうどよく熟れていた。夜は、楽しみにしていたお食事会。画家の景子さんと、多治見の百草の明子さんと。話が尽きず串カツのあと、デニーズにはしご。トップスピードで走り続けている人生の先輩方の、いまだなお心の中に燃える炎に触れ、ここからまだまだ、楽しみがたくさんあるなと思う。景子さんは何故かいつも私たちに「一生、ついていきます」って言ってくれるけど、私たちこそ振り落とされないように頑張りたい。
6/26(水) 朝、フルグラと桃。夕焼けで空が真っ赤。雑誌『BETTER FOOD』お話会。飲食店をされている方、農業をやられている方、和菓子作家(ゆいちゃん)、食べることが好きな新聞記者の方など、様々な方が来てくださった。一筋縄ではいかない食とサスティナビリティの問題だけど、それぞれの立場、経験、考えに基づく真摯な対話が交わされて、理想だけでも絶望だけでもない「それでも(ベターな方法を探しながら)なんとかやってく」ための道が見えたと思う。生活者である私たちの責任も重大。信頼できる食べ物を選ぶこと(そうではないものを買わないこと)、国や行政の動きを見ること、意見を伝えること。食はアクティビズム。自分自身、矛盾だらけだけど。
6/27(木) 朝、フルグラと桃。手芸本(仮)の追加インタビュー。自分の一生を賭けるものを探して走って壁にぶつかって、あっちもこっちも夢が潰えたように思っていたけれど、振り返ってみれば大体のものは自分で作れる最強の手仕事者になっていた70代のKさん。昨夜の話とも繋がるような気がして、手を動かしてものを作ることの本質的な力を考える。農も服も本も、自分で作ると、その成り立ちが見えてくる。もちろん専門性を高めることも素敵だけど、なんでもある程度いろいろやれる”新百姓”的な在り方は、土壌にとっても人間にとってもリジェネラティブ(環境再生型)なのかもな、と思う。なにより、自らの手を動かしてものを生み出すことの根源的な喜びは、やっぱり何にも代えがたい。夜、明日鹿ちゃんに今日もらったじゃがいも(アルタイル彦星)とスナップえんどう、こんにゃくと鶏肉の炒め煮、納豆。じゃがいも、ほくほくで美味しかった。
EXHIBITION INFORMATION
~~~~~ ただいま開催中!~~~~~
【EXHIBITION】6/29日(土)~7/15(日)
at ON READING GALLERY
井上弁造 / 奥山淳志『BENZO ESQUISSES 1920-2012』出版記念展覧会
いよいよ明日から!写真家・奥山淳志の写真集『BENZO ESQUISSES 1920-2012』の出版記念展を開催します。今回の展示では、奥山さんが撮影した弁造さんのエスキースのポートレート写真と合わせ、ついについに、弁造さんのエスキース(原画)作品を展示販売いたします!初日のスライド&トークイベントも残席わずかとなりました。ご来場お待ちしております。
奥山淳志スライドショー&トーク
日程:2024年6月29日(土)
時間:18:30~ スタート
料金:1,000円(ON READINGお買い物券500円分付)
※6月29日(土)の通常営業は18時までとなります。
https://onreading.jp/exhibition/benzo2/
~~~~~ COMING SOON ! ~~~~~
【EXHIBITION】7/19日(金)~7/22(月)
at ON READING GALLERY
佐藤憲治木彫り熊展 “53/100” in NAGOYA
今年は北海道で木彫り熊が誕生して100周年。その100年のうち、53年間も彫り続けている現役の巨匠彫刻家・佐藤憲治さんの作品を展示販売します。徳島の本藍染を施したスペシャルなものも並びます。どうぞお楽しみに!
企画・主催:ROOMS @roomsifs |ヴァダアンティークス @vadaantiques
https://onreading.jp/exhibition/satokenji_bear3/
【EXHIBITION】7/19日(金)~7/22(月) /
at ON READING GALLERY
Yuri Hasegawa Exhibition 『May I come in?』
著名人やミュージシャン、どこかで見たようなキャラクターをモチーフに、ユーモラスでユニークなぬいぐるみ作品を発表するアーティスト、長谷川有里による個展を開催します。
https://onreading.jp/exhibition/yuri-hasegawa3/
♪ Now Listening
折坂悠太『呪文』
出ました!4月のライブで聴いたあの曲もあの曲も入ってる!本当に出すアルバム、出す曲が全部好きなんだけど、本作もまたとんでもない傑作だと思う。「きみのいる世界を『好き』ってぼくは思っているよ」。みんながこの言葉をつぶやいてくれたなら。(義)
今日のところはこのあたりで。それではまた来週お会いしましょう~。
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