NEWSLETTER FROM ON READING 2024.11.15

名古屋のbookshop & gallery ON READINGから、週に一度のニュースレターをお届けします。
ON READING 2024.11.15
誰でも

こんにちは。ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。11月24日は名古屋市長選挙の投開票日です。まぁ、なんだか政策の争点も見えづらい、消極的な選挙な感も否めないのですが、とはいえ投票権をお持ちの方はしっかり吟味して、ぜひ投票へ行ってください。以下、参考になります。(義)

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NEWS

アートサイト名古屋城 2024
2024年11月28日〜12月15日

 2023年よりスタートし好評を博した、史跡が舞台のアートプロジェクト「アートサイト名古屋城」。今秋は、年間200万人以上の人々が国内外から訪れる“観光地としての名古屋城”からインスピレーションを受け、「観光する行為」そのものをテーマに、総勢6組のアーティストによる作品を城内全域にわたって展開します。
 また会期中には、夕暮れから夜間にかけて賑わう3日間の限定イベント『ナイトミュージアム名古屋城 』を開催。観光地であり、文化財でもある名古屋城を味わい、新たな魅力に遭遇する体験をどうぞお楽しみください。こちらに歌人の千種創一さんとともに制作した作品を展示します~。WEBSITEも更新されております。ぜひご覧ください。
https://nagoyajo.art/

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入荷情報 PICK UP

Knitting ’n Stitching Archives. / 宮田明日鹿 Asuka Miyata
ELVIS PRESSからのニューリリース! アーティスト・宮田明日鹿が2017 年より名古屋市港区で主宰している「港まち手芸部」の作品集。活動の中で出会った60代〜90代の7人の作り手が、これまで長い時間をかけて作ってきたものを紹介するほか、作り手のインタビューや、アーティスト・長島有里枝によるエッセイ、研究者・山崎明子の論考も収録しています。ギフトにもぴったりな一冊。買ってください!

【サイン本】ここで唐揚げ弁当を食べないでください(増補版) / 小原晩
自費出版作品としては異例の売れ行きを記録した同タイトルが、新たに17篇を加えた増補版として、待望の商業出版!23区に上京したある女の子の東京での生活を中心としたエッセイ集。せわしない日々からこぼれていく感情や体験をユーモアたっぷりに掬いあげる文章に心がほぐれる全40篇。  

WORKSIGHT 25 アジアのほう Towards Asia
「自律協働社会」という社会像を手がかりに、これからの社会を考える上で重要な指針となりうるテーマやキーワードを拾いあげ、探究・発信するマガジン『WORKSIGHT』。今号のテーマは「アジアのほう Towards Asia」。

私的なまま、現れる / 中島りか
占いのタロットカードや、カクレキリシタンの儀式のリサーチから、精神世界と都市空間を繋げ、公/私が流動する空間を模索するアーティスト、中島りかによる初の作品集。

2025年度版『二十四節気暦』/ shunshun
入荷しました! 心に響いた光景をペン一本で丁寧に素朴に描き出す、魅力的な線画で知られる広島在住の素描家・shunshunによる、季節の移り変わりを味わうための二十四節気の暦。

おやすみ神たち / 谷川俊太郎、川島小鳥
〈魂〉をテーマに、詩人の谷川俊太郎が書きおろした詩27篇と、写真家の川島小鳥が撮りおろした102枚の写真を収録した作品集。長らく品切れ状態だった本作が、9年ぶりの待望の重版です。

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RECOMMEND BOOK !

ELVIS PRESSよりニューリリースのお知らせ!

見てください、このキラキラの表紙!美しくて、並べたり、なでたりして愛でています。

本書、『Knitting ’n Stitching Archives.』は、アーティスト・宮田明日鹿が2017 年より名古屋市港区で主宰している「港まち手芸部」の作品集。 活動の中で出会った60代~90代の7人の作り手が、これまで長い時間をかけて作ってきたものを紹介するほか、作り手のインタビューや、アーティスト・長島有里枝によるエッセイ、研究者・山崎明子の論考も収録しています。

子どものために作ったワンピース、教室に通いながら数年かけて完成させた刺繡、無心で手を動かしたレース編み、ありあわせの毛糸で作ったセーター……。家族や身近な人のために、そして自分のために作り、大切に保管してあったものたち。彼らの作品や語りからは、作ることへの飽くなき探求心、作るという行為がもたらしてくれるもの、手芸と共に歩んできたひとりひとりの固有の人生と営みが浮かび上がってきます。

本書を通して、これまで家庭的なイメージが付与され、趣味的な活動として矮小化されてきた「手芸」というものを改めて捉えなおすことができないだろうかと考えています。

今を生きていくための技術である、「手芸」という文化、営みに触れる、普遍的な一冊に仕上がりました。

デザインは、大好きな名古屋のグラフィックデザイナー、溝田尚子さん。(溝田さんと一緒に本を作るのが、夢だった~!)溝田さんのおかげで、素朴であたたかい宝物のような本になりました。

冬の贈り物にもぴったりです!

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枝葉末節な日々

今週の担当:(杏)

11/8(金) 朝、寝坊につき食べられず、SUNのパン。いつものハムチーズクロワッサンサンドと栗あんのクロワッサン。クロワッサンばっかり。出産してひと月のRちゃんが、赤ちゃんと一緒に来てくれた。Rちゃんに抱っこされたAちゃんは、小さな足がにょろりと出ている。よく寝ているAちゃんに、Rちゃんが「ON READINGデビューだね」と話しかけていた。生後1か月のデビューは最速記録なんじゃないかな。明日からFONSさんでの展示が始まる岡本果倫さんがご来店。私は岡本さんの作品が大好きで、いくつか求めて店にも飾っている。最近、教習所に通っているというので、以前Iちゃんに教えてもらった「侍マインド」について話す。「女性は運転が苦手」というジェンダーバイアスについて。https://president.jp/articles/-/87049

夜は、先日「土から生える」にいった際に下石陶磁器工業協同組合で購入したほうねんやのあじごはん。炊き立てごはんに混ぜるだけ。美味しくて2杯もりもり食べる。味噌汁、湯豆腐。今夜もドラッグストアに行けなかった。

11/9(土) 朝、昨日Rちゃんからもらったベーグル、レタス、ウィンナー。今日は、わりにゆったりした一日だった。NEUTRAL COLORS5号に寄稿しているWさんがご来店。前回は、滞在制作の時に家族で手伝いに来てくださった。その時、お腹がすいた姉妹が、コンビニでかじりっこを買ってきてギャラリーで食べていたのだが、「おいしい!ママ!これすっごくおいしいよ、ひと口食べて!」と大興奮。母であるWさんは、作業に夢中で「はいはい」と流していたが、私にはその姿が輝いて見えた。自分自身が小学校5年生の時に、父と二人で散歩した時に、「骨が溶けるからだめ」と家では禁止されていたコーラをこっそり飲んだときのことを思い出したのだ。それ以降、かじりっこ食べがちです。という話をした。夜、ちょっと疲れすぎて、焼きそばをよっさんに作ってもらう。プラス、よっさんがインスタで見かけたというレンコンステーキ。レンコンをまるごとレンジでチンして、厚めにカットして鉄フライパンでじっくり焼く。とろけるチーズをフライパンにのせ、ちょっと焦がしたところにレンコンをオン。これが、目が覚めるぐらい美味しかった。

11/10(日) 朝、昨日のつづきのベーグル、ツナとレタスのサラダ。昨日とうって変わって大忙しの一日。メルヘンハウスで展示を開催中のfancomiさんと、三重に住んでるアーティストの間芝さん&川瀬さんご一家がご来店。特にfancomiさんとはお久しぶりで、嬉しくてワイワイする。昨日、いい本なのだけどなかなか売れずに棚にずっといる本の話をよっさんと話していたら、今日売れた。心の中でやったー!と叫ぶ。本当にこういうことってあるんだよな。気が入るのかな。夜は、楽しみにしていたカメダビル会。当店と同じビルで店をかまえている喫茶プロローグの二人が先日ご入籍されたので、そのお祝いに、ゆいちゃんを含め5人で本山のenoughさんに。無花果のフリットや、栗のシュウマイといった、目にも舌にも驚きのあるお料理の数々に、ノンアルの素敵ドリンクも大充実。うま屋とか冷凍うどんとか、くだらない話をしながら夢のようにおいしいごはんを食べる。飲食の皆さんはこれからが正念場のクリスマスがやってくる。enoughのつけしばさん、ゆっくりお話させていただくのは初めてと思っていたら、なんと5年前にセントレアで会っていたのだそう。台湾のアートブックフェアに参加した際、岡崎のカジルーナさんと一緒に出店されていたコーヒー屋さんご一行にいらっしゃったのだとか。今日覚えた言葉、「魚民」。

11/11(月) 朝、レーズンパン、目玉焼き。昨日まで開催していた展示の搬出に湯浅景子さんが来てくれる。今日はぐっと気温があがってあたたかい。景子さんはついにはタンクトップで作業をしていた。夜、豚キムチ、なけなしの冷凍ご飯。一昨日のレンコンステーキが2切れ残してあったので、温めなおすが、やっぱりおいしい。厚切りなのでナイフとフォークでキコキコして食べる。キコキコして食べるもの、すなわちステーキ、なのかもしれない。いつぞやのクレイジージャーニーのハニーハンターの回を見つつ寝落ちして、夜中、目が覚めた。そこから、頭がぐるぐるしてうまく寝付けなくなって、あきらめて本を読む。今日入荷してきた『ものとかたり』シリーズ別冊『遺品談話室 遺品にまつわる十三の物語』。亡くなった親や、パートナー、知人などの遺品を持ち寄って、その人の話をするという集まりで語られたこと。”もの”を起点に語るということ、身近な人の死との向き合いかた、”もの”の持ち主のかけがえのない物語。読んでいるうちに、だんだんと静かな気持ちになってくる。人がものがたりを語る、そのことの不思議さ、豊かさに私はとても興味がある。

11/12(火) 朝、というか、もう昼。自分の重ねた過ちと、それによって起きた出来事の取り戻せなさに、自分で思っていた以上にダメージを受けている。元気を出したいので動物園に行きたかったのだが、なんだかんだしているうちに14時。謎の時間にトーストだけ食べて出かける。メルヘンハウスにて開催中のfancomiさんの展示「ガハクとブラシ」を見に行く、が、なんと臨時休業!せっかくなので、日泰寺にお参りしにいく。日泰寺は「お釈迦様の真骨」が納められている日本唯一の超宗派のお寺。本堂にも、鐘にもタイ文字が書かれていて、やはり日本の他のお寺とはちょっと違う雰囲気がある。(今、これを書くためにサイトを見たら、「オンライン博物館」というページがあり、タイ古陶磁(上床亨コレクション)が掲載されていた。スコータイ、クメール、アユタヤなど様々な時代の陶磁器が見られる。めちゃよい)ぐるりと散歩して、同じく覚王山にあるfonsさんで岡本果林さんの展示に。fonsさんでは二度目の展示で、今回は陶製のフェブが石鹸にとじこめられたオブジェも。ふわふわと光をまとって飛んでいるような紙の作品たち。一旦店に戻ってすこし作業をしてから坂本慎太郎のライブに。最強だった。スタンディングだったので、ほとんど坂本さんの姿は見えず、主にサックスの西内徹さんだけを見つめていたけれど、音と光の洪水を浴びて、一回、精神が崩壊した。絶望に効く。

11/13(水) 今日も朝ごはんが食べられず、SUNのパンを隙間に食べる。書店内ギャラリーで金曜から始まる、ふるさかはるかさんの展示搬入。ふるさかさんは、青森の木をそのままの姿で使って版木にしたり、採取した土や自身で育てた藍で絵の具を作って版画を制作している。作品集『ことづての声/ソマの舟』では、マタギやうるしかきなど、山の仕事をしている人びとに聞き書きをした言葉や、手作りのピンホールカメラで撮影した写真も掲載されている。これは本当にいい本。土曜日にはふるさかさんが在廊されて、お茶がふるまわれるのでこれも楽しみ。そしてそして、『Knitting ’n Stitching Archives.』がついに納品!!!夕方、著者のあすかちゃんとデザイナーの溝田さんも来てくれて、みんなで喜び合う。掲載作品の作り手のおひとり、Kさんも来てくれる。赤の表紙に箔がきらっきら。中に収録された作品も、作り手たちの笑顔もすべてがいとおしい。なんどもひらいたり表紙をなでたり。たからものができた。24時をまわっての帰宅になったので、1個だけ残っていたマルちゃん正麺味噌味を分け合う。帰りみちに、どこかのおうちから味噌ラーメンの香りがしてその気になったのだ。白ネギをじっくり焼いて乗っけたのがせめてもの贅沢。

11/14(木) 今日も朝ごはんが食べられない。昨日のSUNのパンの残りを持ってとりあえず出勤。ミヤザキさんが再び在廊に来てくれた。早速『Knitting ’n Stitching Archives.』を見せて話していたら、皆さんのニット作品に夢中になって読んでくれる。それが嬉しくてたまらない。当店で何度も展示をしている土屋未久さんも来てくれたり、閉店間際に元スタッフのあいちゃんも来てくれたりでワイワイ喜んでしゃべっていたらもう22時。次回の本チャンネルの収録日が迫っているのにゲラが読めていなくて大パニック。夜ごはんはよっさんにお任せした。するとおいしいおいしい麻婆豆腐があらわれた。にんにくがなかったり中華スープのもとがなかったり、いろいろ足りなかったみたいだけど、花椒がガツンと効いていて、私はこれまでのよっさん作麻婆の中では一番好みだった。

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EXHIBITION INFORMATION

~~~~~ 開催中! ~~~~~

【EXHIBITION】11月2日(土)~ 11月17日(日)  at ON READING GALLERY
ミヤザキ個展「安心な寝床」  

いよいよ今週末までの開催です。最終日、ミヤザキさんが在廊してくれます~!

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【EXHIBITION】11月1日(金)~11月17日(日) at ON READING店内
川島小鳥 写真集『vocalise』&『未来ちゃん刊行記念展 

こちらも今週末まで! 川島小鳥 写真集『vocalise』、新装版『未来ちゃん』の連続刊行を記念して、小さな写真展を開催します。展示作品(オリジナルプリント)の販売もしております。貴重な機会!

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【EXHIBITION】11月15日(金) ~ 12月8日(日)   at ON READING店内
ふるさかはるか『ことづての声/ソマの舟』巡回展

木版画家・ふるさかはるかが、青森周辺の山の手仕事を取材し、制作した作品集『ことづての声/ソマの舟』の原画となった木版画・ドローイング・ピンホール写真に新作を加え展示します。
明日11月16日(土)には作家が在廊し、マタギ直伝のお茶「鳥っこ止まらず」を振る舞います。
ぜひご来場ください!

~~~~~ COMING SOON! ~~~~~

【EXHIBITION】11月23日(土)~12月8日(日) at ON READING GALLERY
戎康友 写真展『みどりの王国 The Kingdom of Green』  

写真家の戎康友と、編集者・文筆家の鈴木るみこがイギリスの庭をめぐり、写真と文章で綴った旅の記録『みどりの王国 The Kingdom of Green』の刊行記念展を開催します。

初日、11月23日(土)の16時から、写真家の戎康友さん、そして植物愛好家としても知られるデザイナーの黒田益朗さん、文筆家で編集者の綿貫あかねさんによるトークイベントも。

植物、庭園、ガーデニングに興味のある方、写真に興味のある方、出版に興味のある方など、ぜひご来場ください。黒田益朗さんによる鉢植えの苗(ゼラニウムやアンスリウムなど)の販売も予定しております。

SPECIAL TALK EVENT
日程:2024年11月23日(土)
時間: 16:00~
ゲスト:戎康友(写真家)、黒田益朗(デザイナー)、綿貫あかね(文筆家)
参加費無料・予約不要

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♪ Now Listening

Like Someone I Know: A Celebration of Margo Guryan / V.A.

音楽史に残るソフトロックの名盤『TAKE A PICTURE』で知られるMargo Guryanのトリビュート・アルバム。Clairo、Kate Bollinger、Pearl & The Oysters、Bedouine and Sylvie、Barrie、Frankie Cosmos and Good Morning などなど、現在のインディー・シーンの重要アーティストが勢ぞろい。良い。(義)

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