NEWSLETTER FROM ON READING 2024.06.07

週に一度のニュースレターをお届けします。
ON READING 2024.06.07
誰でも

こんにちは。ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。

このところ残業続きでヘトヘトですが、閉店後の作業はpodcastが聞けるので楽しいです。昨晩は当店でトークイベントにも来ていただいた尹雄大さんと古橋敬一さんによる「そしておしゃべりは続く」(by かすがい市民文化財団)を聞きました。インタビュアーである尹さんの原点となる体験や失敗談、「聞く」上での姿勢が話されていて面白かったです。一方、ジムで走る時には、おしゃべり系はあまり向かないのかも。こないだは「聴漫才」を聴いてたけど、ゆったりした漫才はちょっとしんどかった…。吹き出して脱力しちゃいますしね。同じ脱力でも、インディー・フォークはなんか草原を走ってるみたいな気になって結構よかった。(義)はメロコアがベストだそう。引き続き最適なBGMを探していきたいです。(杏)

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NEWS

~イベントのお知らせ~

日程:2024年6月26日(水)
時間:open | 19:00  ,  start | 19:30~
参加費:1,500円(500円分お買い物券付・overview coffeeのコーヒー、または紅茶付)
定員:15名(要予約)
予約:https://onreading.jp/event/bf2/

大量生産・大量消費を基本に設計された現代のフードシステムのなかで、絶望することなく、より良い食の未来を目指している人はどんな実践や挑戦をしているのだろうか。そんな問いから生まれた、食分野におけるサステナビリティの先行事例を紹介するインディペンデントな雑誌『BETTER FOOD』

創刊号を見せていただいたとき、充実した記事、美しい写真、先進的なコンテンツが詰まったこの雑誌がたったひとりで作られているということに本当に驚きました。取材、編集、デザインすべてを手掛ける『BETTER FOOD』の編集長を囲んで、雑誌を作り始めたきっかけ、取材秘話、特集テーマの「ファーム・トゥ・テーブル」と「リジェネラティブ」について、フードビジネスにまつわる疑問や、食の未来に希望はあるのかなど、ざっくばらんにお話を伺います。

2号で取材されたOVERVIEW COFFEEのコーヒーを飲みながら、ベストではなくとも、よりベターな未来について、皆さんとお喋りできたらと思っています。飲食業界に携わる人はもちろんのこと、食の未来を考えたい人、雑誌づくりに興味がある人など、どうぞご参加をお待ちしております!

協力:喫茶prologue

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入荷情報 PICK UP

Revisit / VIDEOTAPEMUSIC
日本国内の様々な土地を題材にしたフィールドワークを行いながら楽曲制作を行なっているVIDEOTAPEMUSICのカセットテープ+BOOKセット。

正直個性論 / 水野しず
平成から令和にかけて膨らんだ「個性」の幻想を打ち砕く、POP思想家・水野しずの論考集。過度に「自分らしさ」や「個性的」であることを求められて悩んでる人にとっての救済の書。

きみのまち 歩く、旅する、書く、えがく / 今日マチ子
 マンガ家・イラストレーターの今日マチ子、初めてのエッセイ集。コロナ禍がひと段落した後、各地を旅して得た、異国の地で感じる想い普段の生活とは違う高揚感を綴った記録と記憶。  

生きることのはじまり / 金滿里
  障碍者だけのパフォーマンス集団「態変(たいへん)」の主宰者・金滿里による、長らく絶版だった不朽のエッセイ『生きることのはじまり』が28年ぶりに新装で復刻。人間の本質を問い続けた「生きること」の物語。

BANNKÖRBE / ALADIN BORIOLI
フォークアートファン必見!17世紀から20世紀初頭にかけて北ドイツで流行した「BANNKÖRBE(バンケルベ)」と呼ばれる仮面のついた養蜂箱を紹介した1冊。

微塵聖像 DUST ICON / 馮君藍 Stanley Fung
台湾で牧師をしながら写真家として作品を制作している馮君藍が、彼の教会に集まる信者たちをモデルにしたポートレートシリーズ。

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RECOMMEND BOOK !

『忘れられた日本人』をひらく 宮本常一と「世間」のデモクラシー / 若林恵、畑中章宏

年寄りたちの言葉を通して宮本がここで言わんとしていることのひとつは、まずもって合議は「論破」ではないということです。誰かが強い主張をして誰かがいたたまれない思いをするようなことは、「屈辱や恨みや憎しみを確実にする」だけで、それこそ「コミュニティの破壊」につながりかねない。その感覚の底流にあるのは、おそらく、これまでも、これからも一緒に生きていかなければいけないという前提に立った上で物事が決定されなくてはならない、ということのように感じます。(畑中章宏)
若林恵・畑中章宏 「『忘れられた日本人』をひらく:宮本常一と「世間」のデモクラシー」(黒鳥社)より

NHKEテレの番組「100分de名著」、6月は宮本常一の『忘れられた日本人』です。講師は民俗学者の畑中章宏さん。初回から面白かったですね!(見逃し配信あります)

畑中さんは、講談社新書の『宮本常一:歴史は庶民がつくる』の著者であり、2022年~23年に当店で開催した連続講座「畑中章宏の民俗学的読書術」でも『忘れられた日本人』を取り上げました。

本書は、畑中さんと、平凡社時代の後輩で編集者の若林恵さんによる対談集。不世出の民俗学者・宮本常一の主著のひとつであり、今なお愛され読み継がれる『忘れられた日本人』に描かれた日本人の姿を、ノスタルジアや復古主義に陥ることなく、グローバリズムとナショナリズムとが錯綜する21世紀の世界のなかにいかに価値づけ、その可能性をひらくことができるのか。集団はどのように合意形成をしてきたのか、失われた横のつながりとは、他者と生きる知恵など、『忘れられた日本人』から「民主主義」の新たな姿をさがす、寄り道だらけのスリリングな対話篇。「100分de名著」の副読本としても是非読んでいただきたい一冊です。(杏)

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枝葉末節な日々

今週の担当:義

5/31(金) 4年前のDOROTHY展も観てくれているお客さんが娘さんとご来店。5歳の娘さんが、DOROTHYの1体をえらく気に入って、どうしても欲しいとおねだり。お母さんが、え~!といいながら、あなた、将来一人暮らしするときにもちゃんと持って行くんだよ、一生モノだからね?と説くも、うん!と元気に返事して、赤丸付けておいてね!と娘さん。なんと素敵なご家族! DOROTHYご購入最年少記録。DOROTHYの魅力がこうやって純粋に伝わるのうれしい。
 夜は豚キムチ。プルーフをいただいた7月に刊行される東辻賢治郎「地図とその分身たち」を読み始める。ソルニットの「ウォークス」の翻訳者であり地図製作者でもある著者による、地図の歴史や文化をめぐる人文学的エッセイ集。わたしたちは、地図に何を託し、何を見てきたのか。植民地支配の歴史とも重なる。これは面白そう。ソファで読んでいたら、そのまま寝落ち。4時ごろに目が覚めてベッドに移動。

6/1(土)  朝、ベッドに上がってきたはっちゃんを撫でていると、朔ちゃんも上がってきて撫でろという。朔ちゃんはごはんを要求するときと、ブラッシングの時と、撫でてほしい時だけ触らせてくれる。かわいい。
 今日もドロシーが2体売れた。自分が欲しいと思っているのはまだ売れていない。明日が最終日。
 しかし、円安がつらい。発注するにも躊躇してしまうことがしばしば。定価60ドルくらいの洋書のアートブックや写真集を仕入れようとすると送料の高騰もあり、売価が1万円超えてしまうのがほとんど。これだと本当に若者は買えないだろうな。若いうちに広い視野をもって良いものにたくさん触れてほしいのに。買って手元において何度も見ないと吸収できないものがたくさんある。
 帰宅後、およそ半年振りにチョコザップへ。昨年、冬の繁忙期に通えなくなって、そのままダラダラきてしまった。もったいない。。。新たにマッサージチェアも導入されていた。気持ちを新たに週2で通うことを目標にする。

6/2(日)  朝、早速身体がバキバキ。昨日作ったチキンカレーをモリモリ食べて出勤。今日は朝から雨が降ったり止んだり。夕方に夕立のような大雨が通り過ぎた。おやつに取って置いたハッピーターンがしけ始めていたので食べきる。営業終了後は、隣のガストでさくっと夕食を済ませ、出荷準備と5月の締め業務。売上は前年比超え。ありがたい。
 帰宅後、録画しておいた情熱大陸。映画監督の今泉力哉さんの回。今泉さんはシネマテークで上映がある度、ポスターをもってON READINGにも遊びに来てくれていた。『サッドティー』も『退屈な日々にさようならを』もテークで観た。そういえば、カネコアヤノを好きになったのも『退屈な~』がきっかけだった。新作の『からかい上手の高木さん』も楽しみだな~と思ってわくわくして観ていたら、なんとON READINGのTシャツを着てくれているではないか!まさか情熱大陸にON READINGの名が映るとは。。。Xをひらくと、やさしい常連さんたちが早速反応してくれていた。嬉しいな~。

6/3 (月) 引き続き筋肉痛。今日はゆいちゃんの出勤日。ゆいちゃんからMARTのクッキーの瓶詰めと、お手製の和菓子の差し入れをいただく。めちゃめちゃうれしい。母親も寄ってくれて、クラブハリエのバウムクーヘンをもらう。日中は、ひたすら展示の搬出作業に勤しむ。松岡さんの「ひとりみんぱく」展の本当に貴重な文物を緊張しながら丁寧に梱包。次回の巡回展示は6月28日から静岡のテクラさん。松岡さん自身がめちゃくちゃ面白い方なのでみんな会いにいったらいいと思う。
 6月末から開催の、井上弁造 / 奥山淳志『BENZO ESQUISSES 1920-2012』出版記念展覧会のフライヤーデータを入稿。奥山さんの著作『庭とエスキース』(みすず書房)は、ON READINGのバイブル的一冊。人が人を想うことの本当の豊かさに触れられる個人的にも大切な本。今回の展示では、奥山さんの写真と、あの弁造さんのエスキースを展示販売させてもらう。初日にはトークイベントもしていただけることになった。とても楽しみ。別件でドキドキしながらオファーしていた方から、早速前向きな返答が。こちらも非常に楽しみだし、頑張らねば。

6/4(火) 定休日。朝、銀行で将来の退職金代わりの積み立てとなる倒産防止共済の手続き。その後、岡崎へ移動。車中で聴いていたのは、和歌山の本町文化堂さんのポッドキャスト「本町文化堂から、こんにちは」(略して、本にちは)。本町文化堂の嶋田さんとSSWの悲しみかもめさんの軽妙なやりとりが好きでよく聴いている。嶋田さんは本や映画の紹介がめちゃめちゃ上手い。暮しの手帖についての話の中で、びっくり、ON READINGの名前も出してくれていた。
 岡崎の洋食 菊やで昼食をとった後、宮田明日鹿ちゃんが出展しているということで、岡崎市美術博物館の企画展 「ひらいて、むすんで 」へ。手塚愛子、植松ゆりか、そして宮田明日香の3名の作品を基軸に、OJUN、岡崎乾二郎、岡部志士、染谷亜里可、村瀬恭子などの作品を展示したもの。明日鹿ちゃんは新作を出品。台所から政治を変えようとした婦人運動家の奥むめおについてリサーチし、自身の経験や想いを重ねながら、手芸と政治(パレスチナ問題)を結びつけて表現した力強い作品だった。手塚愛子さんの、織物を一旦解いたりして再構築する手法の作品もユニークで面白い。どうやって作っているのか謎過ぎる。
 夕方、スーパーに寄って帰宅。キャベツの値段が198円に落ち着いていた。ちょっと休憩してからチョコザップへ。現在65kg。体脂肪率20%くらいなので15%くらいにはしたい。たぽついたお腹も引っ込めたい。夜ご飯は鶏モモとチンゲンサイをフライパンで焼く。「火曜日は定休日です」のポストをし忘れていたことに気づく。はっさくファンの方、申し訳ございません。

6/5(水) 朝は、ごはん、納豆、お味噌汁。情熱大陸で今泉さんがTシャツを着てくれていたおかげで、通販でTシャツのオーダーがたくさん入っている。ありがたい。今日は明日からはじまる『坂巻弓華 寓話集』原画展 光の詩人のおはなし、の搬入作業。 寓話集ももちろん良い作品なのだけど、会場で販売させていただく「すやぴ」というドローイング集がめちゃめちゃよい。熊彫の卸分の出荷と、通販の出荷作業であっという間に一日が終わってしまう。ゆいちゃんがてきぱきと作業してくれるお陰で何とか店は回っている。が、やることいっぱい、仕事終わらず残業に。コンビニでパスタを買って店に戻り、Youtubeで内沼さんの本チャンネルを試聴しながら晩ご飯。先日出版されたばかりの「しぶとい十人の本屋」の辻山さんへのインタビュー動画。本当に面白い内容の本なのでぜひ多くの人に読んでほしい。レイトショーで観るつもりだった「関心領域」は来週に持ち越し。なんとか、日付が変わる前に帰宅。。。

6/6 (木) 朝、美容院まで杏子を車で送ってから出勤。ドロシーのオンライン販売が昨日までだったので、今日も梱包作業多め。フィンランドからもご注文をいただいた。ドロシーが海を渡ってヘルシンキに。
 杏子が髪を切って戻ってきた。黒く染めて短くなってつるっとした。明日はやまださんの出張しん灸があるのでギャラリーを急いで片付ける。発注の際に1冊のところ、11冊と誤入力して、もちろんそのまま11冊が入荷してちょっと焦った本が、なんとか順調に売れて残り1冊になった。結果的に良かった。夜は消費期限の迫った鶏モモを再び焼く。アマプラで、ケリー・ライカートの「オールド・ジョイ」を観始めるも直ぐに寝落ち。

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EVENT & EXHIBITION INFORMATION

~~~~~ ただいま開催中!~~~~~

【EXHIBITION】6/6日(木)~6/23(日) /  書店内ギャラリー
 『坂巻弓華 寓話集』原画展 光の詩人のおはなし
盛岡の書店、BOOKNERDよりリリースされた『坂巻弓華寓話集』の原画展が始まりました。本書は絵描きで絵本作家でもある坂巻さんの、ちょっとシュールでファニーな掌篇集。今回は、本書の巻頭に収録されている「光の詩人のおはなし」の原画を展示しています。書籍のほか、会場限定のトートバッグやポストカードも販売しております。坂巻さんの漫画集『すやぴ』も最高なので是非~!
https://onreading.jp/exhibition/sakamakiyumika/

~~~~~ COMING SOON ! ~~~~~

【EXHIBITION】6/15日(土)~6/23(日) / ON READING GALLERY
mornquilt exhibition 『あたらしいキルト』
どこか感じる懐かしさの中に新しさが加わったパッチワークキルトを制作するmornquilt。大好評だった前回の展示に続き、2回目の開催となります。独特な色や柄の組み合わせと、ひと針ひと針仕上げたハンドステッチがポイントです。クッションとキルトピースが並びます。たまらないかわいさですよ~!大人気なので早めのご来店が吉!
https://onreading.jp/exhibition/mornquilt-2/


【EXHIBITION】6/29日(土)~7/15(日) / ON READING GALLERY
井上弁造 / 奥山淳志『BENZO ESQUISSES 1920-2012』出版記念展覧会
奥山淳志の写真作品と、本書に収録された井上弁造のエスキース(原画)作品を展示販売いたします。ぜひご覧ください。初日には奥山さんを迎えてのトークイベントも開催します。
https://onreading.jp/exhibition/benzo2/

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♪ Now Listening

『Delights Of My Life』Eric Chenaux Trio
前作「Say Laura」も素晴らしかったカナダのミュージシャン、Eric Chenauxがトリオ編成でニューアルバムをリリース。ミニマムでメロウでエクスペリメンタルなゆるゆるジャズ・サウンドに、スウィートなボーカルがのったリラクシンなアヴァン・ポップ。これは癖になるやつ。

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今日のところはこのあたりで。それではまた来週お会いしましょう~。

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