NEWSLETTER FROM ON READING 2025.01.31
こんにちは、ON READINGの黒田義隆(義)と黒田杏子(杏)です。皆さん、編んでますか?私はKSAにすっかり影響され、目下、編みものの練習にいそしんでいます。昨晩は長編みの練習にと、猫のためのマフラーを編みあげました。目数が増えたり減ったりガタガタで、KSAに掲載した達人たちのすごさを改めて感じています。下手くそでも、楽しいです。(杏)
【トークイベント出演のお知らせ】
日進市にぎわい交流館主催で開催される、U25限定講座「わたしとみんなの困りごと」に、僭越ながら登壇させていただくことになりました。
わたしの困りごとと、 みんなの困りごとをひらいてまとめて、一緒に考えてみる会です。みなさんと色々お話できるのを楽しみにしております。
詳細:https://scc.agu.ac.jp/topics/topics-4848/
お申込:https://x.gd/uBdxP
「岐阜駅 本の市 2025」
2025年3月1日(土)、2日(日)
会場:JR岐阜駅直結 アクティブG 2階3階
2階 古書市:10時~19時(2日(日)は17時まで)
3階 Independent Publishing Market:両日とも11時~17時
主催:BOOK POSSE(徒然舎・ON READING)
昨年、大盛況でスタートしたブックイベントを、今春も開催します!愉快で元気で実力ある古本屋さんによる、東海エリア最大級の「古書市」と、本の書き手、作り手と読者が出会い、交流できる、小さな〈文フリ〉のような企画「Independent Publishing Market」とを同時開催!
入荷情報 PICK UP
・トレーニング(「シリーズ人間」第1号)/ 木耳
基本的に商業デビューしていない様々な立場の書き手を著者に立て、エッセイや小説、詩、短歌、4コマ漫画、画集、写真集とジャンルレスな内容(基本:文+インタビュー)で刊行される文庫シリーズ。第一弾は、1954年生まれの著者、木耳(きくらげ)による、随筆のような私小説のような不思議な味わいのある文章。
・遠くまで歩く / 柴崎友香
小説家、柴崎友香による、人と人とのあらたなつながりを描く長篇小説。コロナウィルス感染拡大のなか、小説家のヤマネは、『実践講座・身近な場所を表現する/地図と映像を手がかりに』という講座を担当することになる。PCを通して語られるそれぞれの記憶、忘れられない風景、そこから生まれる言葉……。PC越しに誰かの記憶が、別の新たな記憶を呼び覚まし、積み重なってゆく。
・あわいのひと / 西尾勝彦
奈良の街、森の近くで猫と鹿とひっそりと暮らしながら、展示形式の詩の発表、私家版の詩集制作などの活動を積極的に行っている作家、西尾勝彦による詩集。
・INSIDE OUT / Margaret Kilgallen
サンフランシスコを拠点に活動し、素朴ながら洗練された作品が、今なおストリートを中心に様々なアーティスト達に影響を与えている故マーガレット・キルガレンの作品集。
・Untitled Zine / Barry McGee
サンフランシスコ出身のアーティスト、Barry McGee(バリー・マッギー)による作品集。Scooters For Peaceからのリリース。
RECOMMEND BOOK !
毎日誕生日ではないがお祝いしてもいい、何か驚くこと、喜ぶことがあってもいい。子供に毎日この世界の不思議について教えたい。何も当たり前ではないから。娘の誕生日なら娘に食べたいケーキのイメージを書かせてそれをできるだけ再現するけど、今日は私の好きなケーキにする。
(イリナ・グリゴレ)
1月に生まれた知人・友人が何故か多く、店も1月に開店したこともあって、毎年1月は、おめでとうとありがとうを繰り返しています。今日も、私の大切な友人のお誕生日。そんなわけで、この一冊。
東京・下北沢にある日記の専門店、「日記屋 月日」から本が生まれました。いつか誰かの誕生日の日付から始まる、15人の日記集。
それは、姪っ子の誕生日、自分の誕生日、仕事相手の、おばあちゃんの、父の、生まれなかった弟の、敬愛する作家の、娘の、友人の、パートナーの誕生日。
自分のために作る誕生日ケーキがあったり、忘れていた記憶と結びついたり、ごく平凡な一日だったり。どんな今日も、誰かの生まれた日。そして、それはまた1年後に巡ってくるのだということ。そんな当たり前のことが、自分のことばっかりで狭くなっていた世界に風を通してくれるかもしれません。
日記における日付の性質を際立たせるために、 あえてページ数(ノンブル)をつけず、ページの下部には365日の日付が並んでいます。
てのひらにおさまるサイズで、贈り物にもおすすめです。
執筆者一覧:
阿久津隆、いがらしみきお、イリナ・グリゴレ、植本一子、大崎清夏、金川晋吾、古賀及子、柴沼千晴、鈴木一平、pha、三宅唱、三輪亮介、me and you(久保山領、竹中万季、野村由芽)
枝葉末節な日々
今週の担当:(義)
1/24(金) 朝8時起床。午前中、栄で打ち合わせがあるので急いで準備をし出発。駅のフォームでカロリーメイトのゼリーを買って心もとない朝ごはんとする。今年の秋ごろに期間限定のショップを某所でオープンすることになり、今日は設計チーム(鷹見くん、鈴木さん、安井くん、富田くん)と現調の日。その場でどんどんアイデアを出してくれて、とりあえずざっくりとしたゾーニングと方向性が見えてきた。経験的にも金銭的にも大きなチャレンジだし、ここから考えなきゃいけないことは山ほどあるし、多分結構忙しくなるが、楽しみで仕方がない。せっかくいただいた大きなチャンス。面白いと思ってもらえる場所が作れるといいな。その後、安井くんのシヤチルに行ってランチ。骨付きフライドチキンとあんバターサンド。鈴木さんの食べてた煮込みハンバーグが美味しそうだった...。店に戻り、明日から開催する木版画家・佐々木まりさんの展示の搬入。今回で3度目となる個展。毎回何かしら新しい挑戦をしていて、今回は布にプリントした作品や、アンティークショップで手に入れたという海外の古いレシートにプリントした作品などもある。個人的には布にプリントしたスカーフの作品が好み。搬入やあれこれ作業をしながら今日も残業。朝も早かったのでヘトヘトになりながら帰宅。誕生日の杏子を労いつつ、小松菜と鶏肉のマヨネーズパスタをつくる。ベッドで、借りてきた『ザ・ファブル The second contact』を読みながら寝落ち。
1/25(土) 朝、塩パン、ジャガイモのスープ、コーヒー。早めに出勤し、展示のプライスリストの作成や開店準備など。今日は佐々木さんも在廊。地元の作家ということもあって、早速大勢の知人やファンの方たちが来店してくれて大賑わい。今回の新たな試みとなる白いインクの版画作品も人気。アーティストでデザイナーのHさんとも久しぶりの再会。Hさんとは、僕らもかれこれ18年くらいの付き合い。小林くんに紹介してもらって、まだこの場所に移転する前の前進の店舗の時から仲良くさせてもらってる。センスもめちゃくちゃ良くて才能あふれる人なのだけど、常にマイペースで全く変わらない。地元からほとんど出ないことで知られていて(笑)、こうやって名古屋に出てきてくれるのも貴重な機会。嬉しくていろいろおしゃべり。そのほか、岐阜駅本の市のグッズのデザイン作業などをして帰宅。途中、スーパーで買い物。まだまだ野菜が高い。キャベツも一玉450円くらいだった。しかしキャベツ農家からしてみれば、これくらいが適正価格だという声もあるようで、今までが安すぎたのかもしれない。生産者にもしっかり利益が出るようになるのであれば致し方ない。東京だと1,000円というところもあるそうだが、さすがにその値段だと怯むが。愛知はキャベツの出荷量日本一なのでこの値段ですんでいるのかも。もつ鍋セット(798円)を手に入れたので今夜はもつ鍋に。〆はラーメン。今日は借りてきた「キングダム」を読んで就寝。明日はいよいよゆいちゃんの「言の菓」。なんだか緊張してきた。
1/26(日) 朝は黒米ごはん、兄からお土産でもらった牛タンラー油、味噌汁。「言の菓」の販売準備のため、少し早く出勤。ゆいちゃんも既にお店に来ていて準備をしてくれている。ゆいちゃんは昨日一日かけて、20セット(40個)の菓子を作ってくれた。試食で凍らせたバージョンを食べさせてもらったが、これがめちゃくちゃおいしい。本当に雪どけのような食感。今回は宮沢賢治の「永訣の朝」をテーマにしていて、賢治が病床の妹に最後に渡した、二椀の雪をイメージして作られた和菓子。ゆいちゃんのセンスが光る逸品。オープンから早速買いに来てくれたお客さんもちらほら。予約をいただいたお客さんもにすべてお渡しできて、夕方には完売。次回もどんな言葉と菓子のコラボレーションになるのか、今から楽しみ。スーパーで買い物し、夜ごはんはBRUNOでなんちゃってチーズタッカルビ。
1/27(月) 朝、トースト、目玉焼き、コーヒー。営業後に久しぶりにホモ・サピエンスの道具研究会の山崎さん、木田さんとミーティング。秋冬と忙しく、ここのところゆっくりお話出来ていなかった。彼らの『世界をきちんとあじわうための本』の重版4刷分もいよいよ在庫が少なくなってきたので、再重版予定。これで一万部に達する。2016年に増補版をELVIS PRESS からリリースさせてもらってから、取扱店も徐々に増えて、リピートで注文もたくさんいただいているロングセラー。いつまでも古びない、驚きと発見に満ちた1冊。この本と彼らとの出会いは、ON READINGという店の在り方、考え方の根幹にも大きな影響を与えてくれている。また今年からちょくちょくミーティングを重ねて、新たな種を育てていければ。おそらく新作を期待している人たちも多いのではないだろうか。どうなっていくかは全くわからないが、一筋縄ではいかないそういうやり方こそが彼ららしい。23時過ぎに帰宅。夕飯はコンビニで買ったカップ焼きそば。
1/28(火) 昨日、夜食べれるかなと思って解凍してしまったハンバーグをフライパンで焼いてブランチに。車で移動中に、内沼晋太郎さんが新しく始めたポッドキャスト『本の惑星』を聴く。本や出版、書店をとりまく様々なトピックを、わかりやすく解説したり、安易にわかりやすくせずに話したり、範疇ではないがきっと関係していることについて語ったりするという番組。これから週一で更新していくそうで、これは楽しみ。早速、本棚に並んでいる本の作用の話(これは「あいだ」の話だ!)が面白かった。こういう話をいろいろ聞きたいし考えたい。豊田市美術館に到着。『しないでおく、こと。― 芸術と生のアナキズム』と、『玉山拓郎:FLOOR』の二本立て。アナキズム展では、ロシアの「集団行為」によるアクションや、スイスのモンテ・ヴェリタのコミューンに興味が湧いた。「しないでおく、こと」という展覧会タイトルもよい。玉山拓郎展は、美術館を文字通りジャックしてしまうという試み。普段とは全く異なる空間へと変貌させていて、通常の空間を知っている人はかなり驚くろうな。凄くフィジカルな体験としての作品。ここまでやるか、という感じ。これをインストールしたミラクルファクトリーも凄い。美術館を出て栄にある、愛知県立芸術大学のサテライトギャラリーSA・KURAで開催中の田中藍衣個展 「共有地」へ。作品を観ながら藍衣ちゃんとも「関係」についてなどいろいろおしゃべり。ミニマルでありながら、さらに身体性を感じさせる作品にもなってきたな~という印象。藍衣ちゃんらしさというものに強度が出てきた感じ。素晴らしい。その後、3人で、気になっていた池下にある、spice & cafe imairo.へ。美味しいスパイスカレー、パロッタ、カリフラワーの唐揚げ、〆にビターアーモンドのケーキ(杏仁豆腐みたいな香り!)をいただく。どの料理も美味しく、店主の人も面白くて良い店だった。23時までやってるのもありがたい。また行きたい。
1/29 (水) 朝、トースト、目玉焼き、コーヒー。今日は比較的落ち着いた営業。早く帰れるときは早く帰るぞ、ということで営業後、早めに帰宅。お義父さんから贈ってもらったおいしいお肉で今夜はすき焼き。なんだかんだ言って、すき焼きがいちばん好きかもしれない。この甘辛いつゆと卵があれば、お肉は上等じゃなくても鶏肉とかでも全然よい。
1/30(木) 今日は朝からグッと冷え込んでいる。布団からなかなか起きられないでいると、猫たちも寒いのかくっついてきてなおさら起きられない。昨日のすき焼きの残りのつゆにうどんを投入し、うどんスキに。今日はさすがにお客さんも少ない。荷物が届いたので入荷分をせっせと品出し。良い状態の棚になった。が、明日もどっさり入荷があるのだった。たくさん売れてくれい。帰宅して、杏子がありものでちゃちゃっと、もやしとひき肉炒め、味噌汁、里芋のグラタンを作ってくれた。昔一度観たのだが、その時はあまりピンとこなかった映画『ノー・カントリー』を観る。本町文化堂のポッドキャストで以前、原作とこの映画に触れていて、改めて観てみたくなったのだ。これがめちゃくちゃ面白かった。ブルーレイで観たのも良かったかもしれないが、どのショットも素晴らしく、俳優たちの立ったキャラクターやセリフもめちゃ好みだった。なんで以前観たときはダメだったんだろう...。ストーリーも全く覚えていなかった。イーサン・コーエンの『ドライブアウェイ・ドールズ』という新作もアマプラで出てるみたいなので明日はこれを観るとする。
EXHIBITION INFORMATION
~~~~~ 開催中! ~~~~~
【EXHIBITION】2025年1月25日(土)~ 2月9日(日)at ON READING GALLERY
Mari Sasaki Exhibition 『MODERN』
当店では3回目となる、版画家・佐々木まりの個展を開催します。作為と無作為、抽象と具象の間にある蠢きを、「彫る」という身体的行為を通じて直感的に探った有機的な線や形。様々な想像を膨らませてくれる作品をぜひご覧下さい。
2月1日(土)の14時くらいから作家在廊予定です。
【EXHIBITION】2025年1月18日(土)~2月9日(日) at ON READING店内
qp『喫茶店の水』刊行記念写真展
「⽔」から⾒える、喫茶店の世界――画家として活動するかたわら、これまで400店以上の“喫茶店の水”を撮影してきたqpさん。そのなかから85枚の写真を厳選した、類のないフォトエッセイ『喫茶店の水』が誕生しました。透明感あふれるコップに入った水と、水を通して見るどこか懐かしい喫茶店の光景。誰もが知る有名な純喫茶や、新世代の喫茶店、ふらりと立ち寄った旅先の喫茶店まで、さまざまな喫茶店の水の写真を掲載。すでに閉店している喫茶店もあり、撮影当時の時間に引き込まれることでしょう。
本書の刊行を記念した写真展を開催中です。
【EXHIBITION】2025年1月16日(木)~2月9日(日) at ON READING店内フェアスペース
『中国手仕事紀行 増補版』刊行記念フェア
日本や世界の各地から集めた手しごとを中心とした生活雑貨のお店「みんげい おくむら」店主・奥村忍さんが、少数民族たちの“生きた”民具を求めて、中国の奥地を彷徨い歩いた10年間の記録『中国手仕事紀行』(青幻舎・2020年刊)。この度、新型コロナパンデミック後の雲南・貴州の旅を新たな章として加筆した増補版の刊行を記念してフェアを開催中。中国貴州省を中心に買い付けられてきた、布ものを中心とした手仕事による貴重な品々を展示販売しております。中には100年以上前のものも。お見逃しなく!
♪ Now Listening
Besties / Black Country, New Road
新曲でた~!フロントマンの突然の脱退の後、新生Black Country, New Roadとして奇跡の大逆転復活劇を遂げた素晴らしいUKのバンド。来日の際は本当に目頭が熱くなる最高のライブを見せてくれました。その後ライブ音源のみのリリースだったので新体制となってからは初のスタジオ録音音源がようやくリリース。アルバムは4月のリリースだそう。楽しみすぎる。。。(義)
今日のところはこのあたりで。また来週!
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